良型のイシガキダイが連発!! 屋久島の底物狙いは年中無休です|木村俊一的イシダイストーリー vol.13 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

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良型のイシガキダイが連発!! 屋久島の底物狙いは年中無休です|木村俊一的イシダイストーリー vol.13

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1年を通してイシガキダイを中心としたおもしろい釣りができる屋久島ですが、最も強い引きを味わえるのが夏のタイミングです。今回の釣行でもいつも以上のパワフルなファイトを何度も楽しむことができました。

(カメラ/文 木村俊一)

磯の底物釣りを楽しむには厳しい海況のわるい日が続いています。とにかく雨が降ったり、シケの状況が連続するため磯へ出られる日がほとんどありません。となると、シケに強いうえ、晴れ間が急に出て猛烈な暑さになってもすぐに引き上げられる地続きの堤防が釣り場の第一候補となります。

毎年、夏場になると鹿児島県・屋久島の磯でイシガキダイ釣りを楽しんでいます。理由は50㌢前後を中心に、ときには60~70㌢の型物も顔を見せてくれるからです。いつもは磯で竿を出しますが、前述した理由から今回は堤防で楽しんでみることにしました。

屋久島は堤防のポテンシャルの高さも十分

7月8日、屋久島へ向かってフライトしました。同地は雨天という話でしたが、飛行機が着陸するころは運よく晴れにかわっていました。

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悪天候によって条件付き運航となった飛行機でしたが、無事に屋久島空港へ到着しました。

原(はるお)にある民宿へ入り、釣りの用意を済ませてから向かったのは湯泊の港です。ここの地続きの堤防を狙う算段です。もっとも、初日、しかも昼からの釣りとあって明日以降に繋がるように撒き餌をするつもりでの竿出しです。

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原方面から走ると湯泊郵便局の前に「湯泊温泉」の標識があります。これを目印に左折して進みます。
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湯泊温泉の標識の通りに直進して港へおります。
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釣り人は誰もいないことから堤防の先端近くで竿を出します。堤防の周囲にはコンクリートブロックが敷き詰められており、その中に魚が潜んでいます。沖へ投げ込んでもズルズルと戻ってくるといった具合に仕掛けがもたれ込むところがないため、ブロックの切れ目と上を狙うことにします。

リールのカウンターは切れ目で23、ブロックの上で20です。そのうち、まずは半割りにしたウニを2個刺した仕掛けを23のところへ置いてみることにします。

底物狙いの餌がぜんぜん入っていないせいか、竿先はピクリともしません。しかし、ブロックに魚が居ついているはずであるうえ、地元の上物狙いの人たちがひっきりなしに入っていることから磯よりも早く魚は寄ってくるはずです。

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磯の上に建造されている湯泊堤防の周囲は岩礁が広がっています。

20分ほど経過したころに竿先がスーッと2回押さえ込まれました。確実にイシ物のアタリです。その後、食い込みませんでしたが、ウニの芯が食い取られていたことから魚がいることは確かです。

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食い込みがわるいため手持ちでアタリを待ちます。

続いて同じようにでた食い込まないアタリに状況の好転を感じつつ餌打ちを繰り返していると、竿先がジビジビと動く餌取りのアタリがで始めました。そして、夕方の納竿時にはかなりの数の餌取りが寄っていることが確認できました。「これで明日は確実に釣れるぞ」と思わずにやけてしまいます。

力強い引きで浮いたイシガキダイは54㌢

2日め、夜明け直後に湯泊堤防へ出ます。しかし、午前中はアタリがでるものの食い込んでくれませんでした。

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湯泊港の全景。

ようやく反応が見られたのは14時になってからです。グ〜ンと突っ込んだ竿先を確認し、十分に食い込ませてから合わせを入れます。すると、夏のイシガキダイ特有の元気いっぱいの引きが伝わってきました。その強さは竿尻が下腹に食い込むほどです。

やがて海面に浮いた魚は思っているよりも小さく見えます。というのも堤防が高いからです。実際には抜き上げようと竿を持ち上げても簡単には海面が切れません。それならと思い切り竿を絞ってから起こします。それでようやく抜き上げることができたのは54㌢、3㌔クラスのイシガキダイです。

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このクラスのイシガキダイが堤防でくるからたまりません。

この後、1㌔クラスの小型のイシガキダイを2匹、65㌢のヒブダイとヨコシマクロダイ、60㌢、5㌔超の大きなゴマモンガラが釣れました。南方系の大きな魚の引きを堪能したところで2日めの釣りが終わりました。

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上からヨコシマクロダイ・イシガキダイ・ヒブダイ。本命以外も60㌢超級ばかりとあって強烈な引きを楽しめました。

この日は雨の中での釣りとあって疲れました。おまけに雷が鳴ったことから車中での休憩を余儀なくされるなど何かと大変な1日でした。


活性最高潮の3日めは4匹のイシガキダイが登場

3日め、晴れたり曇ったりと天候が不安定であるうえ、前日の状況から時合の到来は昼からと予想してのんびりと湯泊堤防へ出かけます。

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堤防は今日も独占状態ですが、一昨日からの撒き餌がきいているのかいきなりアタリがでました。しかし、竿先が舞い込んだり、居食いで掛かってきたりするなど、魚が寄っているにもかかわらず食い方が安定しない不思議な状況が続きます。

魚の活性が上がってきたことからウニを半割りにせず、丸掛けのままで狙います。それを割ってくるほど餌取りのアタり方も強くなってきました。

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両手にズシリとくる重量感あふれる良型のイシガキダイ。文句のない釣果です。
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ストリンガーに繋いだ幅広のイシガキダイです。

そうした状況の中、夕方までにイシガキダイの52㌢と47㌢、1㌔クラスの小型を2匹という上々の釣果を得ることができました。

最終日は2投めに48㌢のイシガキダイがヒット

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最終日まで海はよく荒れていました。

4日めは「激しい雨」との予報が出ていたので釣りを中止にするかどうか迷います。ところが、朝食を取っていると雨が降っていません。そこで湯泊堤防へ出てみることにしました。

やはり撒き餌の効果は続いており、1投めから竿が入りかけます。そして、2投めでばっちりとハリ掛かりし、48㌢の良型イシガキダイをキャッチ。さらに次の投入で小型がヒット。

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最終日も50㌢近いサイズの本命がヒットました。

「よしよしこれからだ」と思っていたところ、急に土砂降りの雨となりました。あわてて道具をまとめにかかると、仕舞い終わったところで雷が鳴りだしました。いいタイミングで納竿できました。

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天候がわるいことから飛行機を急きょ昼便に変更して帰宅しました。

今回はイシガキダイ8匹という上々の釣果で楽しむことができました。屋久島のイシガキダイは年中狙えます。これから秋にかけても食いのよさが続くことでしょう。

竿 釣武者・石鯛キングⅣ極上匠540中調
リール DAIWA・シーライン石鯛40

釣行メモ

宿泊・渡船 民宿さかせ川
※渡船、レンタカーの斡旋も行なっている。
HP http://www.yado-sakasegawa.com/
住所 鹿児島県熊毛郡屋久町原354
電話番号 0997-47-3157

〈木村俊一プロフィール〉

生活のすべてを捧げて没頭するほどのイシダイ釣り愛好家。「釣れなくてはおもしろくない」を信条として全国各地で竿を出し、柔軟な実釣スタイルでコンスタントに釣果を上げてイシダイ釣りの魅力を発信し続けている。
年間釣行回数約100日。自己記録はイシダイ71.5㌢(重量の最大は7.3㌔・71㌢)、イシガキダイ(クチジロ)84.5㌢・11㌔。尼崎市にて底物釣りのプロショップ「木村商」を経営。1952年生。

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