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ジャパンカップ全国大会で駆使した磯チヌ攻略法を公開!!|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.10

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3月23〜24日、長崎県佐世保市九十九島で『シマノジャパンカップ クロダイ釣り選手権大会』の全国大会が行なわれました。今回の大会に参加した中で学んだ釣技を含む、私の磯チヌ攻略法を紹介させていただきます。

(カメラ/文 上田泰大)

磯ごとに地形が異なるときは全遊動が有利

グレと同様にチヌも地域によって釣り方がかわります。ホームグランドの若狭湾でチヌを釣るときは、2B〜3Bぐらいのオモリが乗るウキを用いた半遊動仕掛けで底を狙うスタイルをメインとしています。

今回の全国大会のステージとなった九十九島でもその釣り方で釣れないことはありませんが、地元の方と並んで釣ると釣果に差が出ます。その差を埋めるべく、2日前からプラクティスに入って情報収集と練習を繰り返しました。

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全国大会とあって各地の選手がプラクティスを行なっていました。
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楽しい雰囲気はプラクティスならではです。
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このような磯で情報収集を行ないました。

九十九島の磯は場所によって水深が異なります。遠浅で底が見えていたり、足もとから竿2本ほどの水深があったりとさまざまです。試合ではどのような磯に上がるかわからないので宙層〜底までのタナを幅広く狙える仕掛けが有利なります。具体的には00のウキ用いた全遊動で刺し餌をゆっくりと入れていく釣り方が向いているといえます(実際、大会ではこの仕掛けを使う選手が多かったです)。また、全遊動であれば風の影響で水面が滑ることによる二枚潮にも対応しやすいという利点もあります。

九十九島の釣り場は、この鳥ノ巣島のように急深であったり遠浅であったりと場所ごとに地形が大きく異なります。
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ピンポイントに撒き餌を打つ工夫

磯の形状として多いのは「カケアガリが竿2〜3本ぐらい先にある」というものです。このケースではカケアガリに撒き餌を集めてチヌを寄せる、というのが基本的な釣り方のパターンとなります。

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私の場合、撒き餌を入れるときには遠くにある島や筏のブイなどの目印をまず設定します。それを目安にして投入することで同じポイントに撒き餌を集中させやすくなり、チヌを集めやすくなります。

そして、釣り始める前に目当てのポイントへ10杯ほどの撒き餌を投入するのがいつものパターンです。それから仕掛けを投入し、刺し餌の残り具合やアタリので方をうかがったうえで仕掛けと刺し餌をかえていきます。

工夫しだいで釣果がかわる刺し餌考察

刺し餌の使い方については、餌取りが少なくてアタリがあまりでないなら沖アミを使います。今回は、アタリの有無を早く判断したいことから、目立つ黄色が特徴のマルキユー・くわせオキアミ食い込みイエローをまず使用しました(遠投する場合は背掛けにして使用)。

そして、餌取りが多くなればマルキユー・食い渋りイエロー、荒食いブラウン、高集魚レッドの3種の練り餌を使いわけました。その使いわけ方は、ゆっくり沈ませたいときは比重の軽い食い渋りイエロー、風や潮流が強いときは比重の重い高集魚レッド、その中間の位置づけとして荒食いブラウン、という具合です。

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今大会ではこのような餌を使いました。

目立たせることにおいてはイエローが最良ですが、仕掛けを早くなじませたいときには不向きといえます。それでも目立たせたいときは、集魚レッドや荒食いブラウンを先にハリへつけてからコーティングするように食い渋りイエローをセットします。こうすればお互いの利点を生かすことができます。

ちなみに、今回は荒食いブラウンの上に食い渋りイエローを被せたパターンが最もよく釣れました。

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マルキユーのアミノ1スプレー ココナッティーのような添加剤で香りをつけた刺し餌が効果的なこともあります。

アタリがあって食い込まない場合は練り餌を水で少しやわらかくします。そうすると食い込みやすくなります。それでダメな場合は狙うポイントをだんだんと遠くしていきます。遠いポイントほど餌取りが少ないうえ、チヌの警戒心が薄れる傾向があるからです。

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餌がうまくマッチすればこの1匹のように1投めからヒットすることもあります。

この他、練り餌の形をいろいろとかえるのも効果的です。これについてはVol.3【舞鶴田井・コグリ釣行編】でも紹介しているので、そちらを参考にして下さい。

トーナメント回顧

シマノジャパンカップクロダイ釣り選手権大会の全国大会はあえなく撃沈となりましたが、全国から集まった名手の釣技を拝見できた時間は有意義でした。今後、さらなるレベルアップをはかってリベンジしたいと思います。

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いつもながら大会の開始時は緊張するとともに胸が高鳴ります。
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1試合めの釣果です。この2匹で勝利することができました。
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3試合めの釣果です。
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2日めの第3試合、生駒選手と百合野選手の釣果です。ともに大型を揃えるあたりはさすがです。
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百合野選手が優勝に輝かれました。
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今大会のMCのはタレントの荒井沙織さんでした。いろいろな方と出会える点もシマノジャパンカップの魅力です。
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気の仲間が集結するハイレベルなトーナメントはとても有意義です。来年も参戦できるように…!!

さて、チヌの乗っ込みが各地で最盛期を迎えます。今回は九十九島の釣り方をご紹介しましたが、みなさんのホームグランドで応用できることがあると思います。ぜひ試して下さい。

タックルデータ

撒き餌
※マルキユー製品
チヌパワーVSP
湾チヌスペシャル
チヌパワーV10白チヌ
オカラだんご
荒びきさなぎ
刺し餌
※マルキユー製品
くわせオキアミ食い込みイエロー
高集魚レッド
荒食いブラウン
食い渋りイエロー
アピールホワイト
ガツガツコーン
活丸さなぎ
竿 シマノ・リンカイアートレータ06号530、1号500
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リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG
※リンクは17年モデル
道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号
ウキ ソルブレ・PFフカセ遠投00
ハリス 東レ・スーパーL EXハイパー1.5号
ハリ ハヤブサ・鬼掛軽攻めチヌ1〜2号

【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝2度。
年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。
■ブログ:グレトーナメント全国制覇への道
■youtube:上田TV

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