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桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.13【グレ釣りについて思うこと】

グレ釣りについて思うこと
私は暑さにめっぽう弱いという一面があります。これまでに夏の磯でクラクラとして倒れかけたことが何度もあります。そのため暑い時期はできるだけ渡礁するのを控えることになります。すでに猛暑となっていることから、今回はグレ釣りについて日ごろ思うことを綴らせてもらいます
(文:桑原英高)
ウネリが高い季節です。海の危険性を今一度確認して下さい
雨の季節です。この時期になると太平洋側は梅雨前線が停滞し、南の海上には次々と台風が発生してウネリの高い日が続きます。その影響もあってこの時期には釣り人や海水浴客の海難事故がたくさん発生します。ウネリの力というのは想像以上にすごく、泳ぎに自信のある人でもひとたび飲まれるとまともに泳ぐことができません。私自身、中学生のころに危険な目にあっています。
ウネリが強くなる時期です。無理な釣行を控えるとともに、釣り場に立つときはライフジャケットを必ず着用することを意識して下さい。
当時は夏場になると朝から晩まで海に潜って貝やタコを取って遊んでいました。もちろん泳ぎには自信があって「波にさらわれても泳いで帰ってこれるわ!!」と思っていました。しかし、その自信はまったく無意味なものだと気づかされます。
あるとき、釣りの最中に友人が高波にさらわれました。中学生のころだったのでライフジャケットは着ていません。それでも友人を助けるためにとっさに海に飛び込びました。しかし、目の前に友人がいるにもかかわらず、ウネリの勢いがすごいためにいくら泳いでも手が届きません。今にも溺れそうな友人は、必死になって近くの岩にしがみつこうとします。それを見た私は「こっちにこい!!」と大声で叫び続けました。ですが、ウネリの中では近くにいても波の音で声が聞えません。
何度も叫んでようやく友人が気づきました。「沖に出ろ」と私が指差す方に泳ぎ始めましたが、なかなか前に進みません。そこで何とか友人の腰のベルトをつかみ、必死の思いでサラシがない沖まで出ました。
いったん落ち着いてから波の緩やかなところを捜して上陸。何とか助かりましたが、自身が浮いているのが精一杯の中、友人を引っ張って泳いだことで体力は限界に達していました。助かったのは本当に奇跡的です。
どれだけ泳ぎに自信があっても強いサラシの中を泳ぐのは困難です。万が一、荒れているときに落水した場合は磯を上ろうとするのではなく、沖に向かって泳いで下さい。
サラシで真っ白になったところでは洗濯機の中を泳ぐようなものです。足にフィンでもつけていれば少しはマシですが、服を着たまま、靴を履いたままだとほとんど身動きが取れません。
サラシの中で必死に岩にしがみつこうとしていた友人の手や体は貝や岩で切り裂かれてボロボロ。血が噴出してすごいことになっていました。無理に岩にしがみついても大ケガをするだけです。しかし、釣歴が長くても海や波の怖さを知らない人は、いきなり落水するとパニックになって必死でその場に上陸しようとします。そうすると友人のように貝や岩で体はボロボロになり、最悪の場合は出血多量で意識が遠のくことになります。そうならないように、荒れているときに落水すればとにかく波の穏やかな場所に向かって泳ぐことです。波の高い日でも静かなところはどこかに必ずあるものです。
このときライフジャケットを着ていると落ち着いて波がないところを捜したり、救助の船を待つことができます。しかし、着用していないと海面に浮いているのが精一杯となり、体力が続きません。強い波の中では少しばかり人より泳ぎが達者というぐらいでは話になりません。
釣りをするときはライフジャケットが必要ですが、高価なものなので学生の小遣いではなかなか買えません。悲しい事故をなくすために、釣りをする子どもがいる親御さんはせめてライフジャケットだけは買ってあげてほしいと思います。
若い磯釣り師が増えるのはうれしいことです
ここ数年、グレ釣りをする若い人が減ってきたとよくいわれます。確かに私もそう思います。若手に「何でやろ?」と聞いてみると、一番はお金がかかるということでした。確かに投げ釣りのように刺し餌だけではどうにもならない釣りです。沖アミは大量にいるし配合餌も必要です。さらに渡船代や交通費などの諸費用を含めると、他の釣りと比べるとかなりの出費になります。
しかし、会社ではゴルフに行くという同僚が意外とたくさんいます。私はゴルフをしないのでよく知りませんが、お金が結構かかる遊びだと聞きます。そうであれば、お金の問題も多少はあるのでしょうが、磯釣りの楽しさを知らないのが一番の原因なのでは? と思ってしまいます。個人的にも、この連載を通して磯釣りの魅力をわかりやすく伝えていきたいと思います。
そんな状況の中、私が所属する紀州グレ研に若い人がポツポツと入会しています。トーナメントで活躍したいという人、もっとうまくなりたいという人、釣り仲間を増やして楽しく釣りがしたいという人など理由はさまざまですが、若い方が増えるのはとてもうれしいことです。
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