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【筏チヌ】厳寒期攻略の戦略 Part.2
《舞鶴湾のパターン》
スローペースの継続した
撒き餌と探索釣法がキモ!!
舞鶴湾のかかり釣りは1月中旬までは秋のパターンでOK。それ以降の本格的な冬シーズンは撒き餌のペースをつかむこと、そしてタナと釣り座を攻めきることがチヌを釣るキモとなる!!
(文:堀 康一郎)
三十数年前、初心者の私の行動範囲でいうと冬の釣り場は舞鶴湾だった。よく走ったのは長浜と喜多貯木場で、不思議とつらい思い出がない。何回かに1度は誰かが釣るか、私自身が釣るので本命の顔を拝めることが多かったのだ。
喜多貯木場は水深4〜5㍍。近年は埋め立てなどで様がわりしたが、そんな浅場で水温が9度を切っても、貯木の間に薄氷が張っている日でも、未明からの雪でチェーンを巻いてたどり着いた朝でも、良型のチヌが釣れた。
「真冬でもチヌは釣れる!!」と私の冬の釣りへの迷妄は去り、冬場でも楽観的に釣り場に挑戦するようになる。舞鶴湾以外では苦闘が待っていようとも知らずに…。
後期は得意な
餌で勝負しよう!!
さて、12月中旬から1月、2月をどう釣るかを考えてみよう。
毎年のようにクリスマスや年末年始に寒波が襲来して雪が降る。この積雪による水温低下が秋の釣りの延長か、冬の釣りの分岐点になると思う。水温でいえば12度がボーダーラインか…。
●前期(12月中旬〜1月中旬)…水温の低下とともにチヌの活性が落ちていくとはいえ、秋の釣りの延長でいいわけだ。シラサエビと沖アミをメインにしたダンゴ釣りでしっかりと打ち返す。粒サナギは必携だ。
●後期(1月中旬〜3月上旬)…私が冬の舞鶴湾に釣行するのは、この時期がほとんどだ。しかも、朝のニュースで好天や道路情報を確認してから走るので「良型が1匹釣れればいい…」と目標が低いぶん達成率は高い。半日遊ぶには十分である。
また、これから書くことは私の印象、地元のベテランの意見であると断わっておくが「この時期から早春まではダンゴを打ち返してしっかり撒き餌をしたからといって、必ずしも釣果に結びつくとは限らない…」ということだ。
つまり、出遅れても問題がない。時合は午前の後半から夕方にかけてが多いので私が持参するのはダンゴ、沖アミ、粒サナギ、小粒丸貝の最低単位のことが多い。これを釣り時間内に使い切ればいいのでさほど忙しい釣りではない。
ダンゴや沖アミを持参せず、渡船店で殻つきのカキを購入したり、採取したイガイや丸貝の落とし込み、チョイ投げしかしないこともよくある。
この時期の要諦として撒き餌は量ではなく、継続が大切だ。撒き餌が多過ぎると刺し餌を食わない気配があるので「どんどん」ではなく「ぽつりぽつり」が第1のキモとなる。
私はカキで釣るのが好きだからできるならカキで釣りたいが、餌取りもほとんどカキに触らない日に丸貝の落とし込みで粘っていた釣友が良型2匹を夕方に釣ったこともある。そのように舞鶴湾では真冬でもイガイやアケミの丸貝で釣れるから餌にこだわらなくてもよい。得意な餌で挑戦してほしい。
第2のキモは探索釣法である。探るのはタナと釣り座だ。
タナについては、落とし込みで狙い、餌が着底すればハリスを這わせて少し待つパターンにて探る。しつこく誘わず、さらりとチェックして次を打ち返す。
丸貝ならそのままで、沖アミやサナギなどの軽い餌ならオモリをハリ元につけて落とし込む。ときおり1㍍刻みに仕掛けを少し止めてみるのが有効だ。海面から4〜5㍍下と底から3㍍ほど上からはアタリがでやすいから要注意である。
一方の釣り座というのは、作ったポイント以外の面を探るということである。つまり、筏のあちらこちらに餌を落としていくわけだ。もっとも、タナを探りながらであるのはいうまでもない。
このパターンでは、2〜3回落としてアタリがなくてもイガイなどをパラパラと撒くことが大切。それから次に移動して同様に探り、しばらく時間をあけて餌を撒いた釣り座を再度、再々度狙ってみる。
作り上げたポイントで餌が取られないのに、ポイントからはずれた場所で餌取りが触ってくることも多いし、時間をおくことで同じところでチヌが食ってくることも多々ある。このパターンも活用して冬のチヌを仕留めたい。
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