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桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.3【矢櫃釣行記・後編】
矢櫃特有の幅広の
尾長グレがガツンッ!!
まずは足もとにオセンを集めて前方にあるタテゴの磯際に仕掛けを投入しますが、オセンの勢いがすさまじくて釣りになりません。それでも我慢して狙い続けていると、上り潮が止まりかけたタイミングでオセンが前に出なくなり始めました。
いよいよくるか? そう思っていると、上り潮から下り潮への潮返しのタイミングでスパッ!! とウキが消し込まれました。ドキッ!! としましたが、これは30㌢ほどの口太グレでした。
やがて、タテゴの西角に向けてゆっくりと潮が走りだしました。これは、ここへ頻繁に通っていてもなかなかめぐり合えない最高の潮であり、よほど条件のわるい日でない限り好釣果が約束されたような状況です。
すかさずウキ下を1.7ヒロに詰めます。そして、オセンを足もとに引きつけてから水道中央部よりも少しタテゴ側に撒き餌を打ちます。すると、先ほどまではすぐに真っ黒になるほどの勢いで広がっていたオセンが水道中央部より前に行かなくなりました。時刻は午後4時過ぎと、時間的なタイミングもバッチリです。さあ、チャンス到来!!
水道中央部に仕掛けを投入し、尾長グレを意識して道糸を張り張りのピンピンで流します。間もなく、ウキが動くのとほぼ同時に穂先をひったくる大アタリが狙い通りにでました。合わせると同時に愛竿が胴から絞り込まれ、すぐに尾長グレとわかる重量感が伝わってきました。「尾長、きましたよ~」と先端の方に告げると、その方はすぐに玉網を持って駆けつけてくれました。
穂先が海中に突き刺さるほどの強い引きで抵抗するため浮かせるのに時間がかかります。どうにかウキが見えるところまで浮かせると、赤茶色い魚影が確認できるようになりました。40㌢は超えていそうです。
しかし、尾長グレはここからが勝負。口太グレならとっくに海面に横たわっているころですが、良型の尾長グレはここから何度も何度も突っ込みます。これぐらいのサイズなら1.5号クラスの竿を使えば楽に取り込めますが、取りにくいわけでもなく、取りやすいわけでもない1.2号を使うことで最高に楽しいやり取りが楽しめます。このクラスの尾長グレにはピッタリの号数といえます。
やがて力尽きたのかゆっくりと浮上してきました。そして海面に浮いたところで玉網に滑り込ませて無事にキャッチ。サイズを測ると42㌢。矢櫃の尾長グレにしてはスリムですが、姿はとてもきれいです。つい見とれてしまいますが、チャンスは短いのでさっさとキーパーバッカンに入れて2匹めを狙います。
同じところを狙うもののしばらくは刺し餌が残ります。ここで食わないからといってウキ下を深くするのは禁物。ハリを飲まれてハリスが切れるのがオチとなるだけに、撒き餌と仕掛けを投入するタイミングをかえるなどして様子をうかがいます。しかし、それでもなぜか反応がありません。
ここで、足もとに打った撒き餌を目で追うと、オセンが見当たりません。それならと、すぐに磯際狙いに変更。すると、この狙いが的中し、ウキの頭がわずかに押さえられるアタリがでました。反射的に竿を立てると、ドカ〜ン!! またまたきました。コイツはさっきのヤツよりもパワフル。磯際で掛けたため猛烈な勢いで突っ込みます。
穂先が海面に突き刺さるものの無理をせず、最初の突っ込みが止まるのを待ちます。そして止まったところで反撃を開始しますが、とにかく重い。45㌢は超えていると思えるほどの重さです。
相手は止まっては突っ込みを繰り返しますが、SUTブレーキつきのリールのおかげで気持ちに余裕があるため落ち着いてやり取りできます。ハンドルが逆転しないぶんブレが生じない特性を持つSUTブレーキのおかげでやり取りに安定感が生まれて「不利な体勢からも一瞬で反撃へと転じられる」という心の余裕ができるのです。これは尾長グレ釣りにおいて大きなアドバンテージとなります。
先ほどの尾長グレよりも重量感があるうえ、磯際で反転する姿がかなり大きく見えたことからサイズアップを期待したところ、間もなく海面に浮いたのは先ほどと同サイズながら矢櫃特有の幅広でデップリとした魚体の持ち主でした。
コイツを無事に玉網におさめたところで時計を見ると、午後5時前。まだ追加できそうですが、先端の方が「撒き餌が切れたので納竿します」というので、良型を2匹ゲットして満足だったことから私も終了としました。
矢櫃ではいい日に当たればこのクラスの尾長グレが数釣れることがあります。そのようなときには50㌢オーバーの口太グレもときおり姿を見せてくれます。
大型の尾長グレとはいえませんが、大阪から車で1時間ほどの距離にある釣り場でこのサイズは上できだと思いませんか? だた、尾長グレや大型の口太グレのアタリは、この日のように渡船が終わる夕方に集中します。これは困ったものですが、渡船を利用してもまれに40㌢クラスの尾長グレが出ていますし、50㌢クラスの口太グレも上がっています。確率はあまりよくありませんが、歩きたくないという方は渡船を利用して安全に楽しんで下さいね。
タックルデータ
竿 | シマノ・マスターチューン イソLIGHT TUNE1.2-530 | |
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リール | シマノ・BB-X ハイパーフォースC3000DXG S | |
道糸 | ゴーセン・リミテーション磯プログレッサ1.75号 | |
ハリス | ゴーセン・フロロファイタールーツX1.75〜2号 | |
ハリ | ハヤブサ・鬼掛尾長ネムリ6号 | |
撒き餌 | マルキユー・グレパワーV11 | |
マルキユー・グレパワーV9徳用 | ||
マルキユー・爆寄せグレ |
釣行メモ
渡船 | アリタ釣具店 |
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住所 | 和歌山県有田市宮崎町2496−4 |
電話番号 | 0737・83・6404 |
料金 | 4000円。弁当あり。 |
備考 | 受付順に磯の選択権がある。 |
最寄りの 餌店 |
フィッシングモリタ(0737・82・1122) 紀の国屋・湯浅店(0737・63・4488)。 |
【桑原英高プロフィール】
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