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《チヌ釣りQ&A・かかり釣り》釣り場の傾向を知るには?

かかり釣り 釣り場の傾向1

Q:釣り場の傾向を知るには?

釣り場ごとに釣れるタイミングや好条件となる要因はさまざまですよね。1つの釣り場に通い続けることでそれらの傾向が見えてくると思いますが、それをいち早く把握するためにはどのようなことを意識しておけばいいでしょうか?

A:まずは自分なりの基準の確立を

初めて釣行する釣り場の場合、事前に渡船店に電話を入れて水深や釣れているチヌのサイズ、餌などを聞きましょう。また、出船前にも船頭さんに釣れている時間帯や場所、筏のどの方向がよいかを尋ねます。特に、水深はしっかりと確認して下さい。それに合わせたダンゴ使いをすることが釣り場の傾向をつかむ手段にもなるからです。

以下では、その日の傾向をつかむために実践しておきたいことを紹介します。その積み重ねが釣り場の傾向を把握することに繋がるなると思います。

朝一番に落とし込みをする際はオモリをつけた仕掛けを使用し、餌の沈み方などから潮の流れる方向や速さを判断します。足もとでアタリがなければ潮しもや前方など、落とす場所をかえましょう。このときに根掛かりする個所があるか、どのような餌取りがいるかなどにも気をつけておきます。

その後はダンゴ釣りに切りかえます。刺し餌は沖アミとし、オモリをつけないゼロダンゴ釣りでスタート。ダンゴが着底したら手もと近くのラインに油性ペンなどでマーキングしておきます。オモリなしだと潮の流れがより把握しやすいでしょう。また、沖アミにアタる餌取りの種類も見ておきます(アジ・ヒイラギ・フグといったところだと思います)。

最初のうちはダンゴが着底したら穂先に若干テンションをかけ、ダンゴが割れるタイミングを確認します。タナは底トントンとし、上潮が流れていればそれに合わせてラインを出し、ダンゴの濁りの周辺で食わせるイメージで探ります。

次に、ダンゴが割れる前にラインを出し、割れを確認せずにアタリを待ちます。このパターンだとより自然な餌出しができるので魚に違和感を与えにくく、食いが渋いときに効果的です。また、餌取りが多いときの対策にもなります。

かかり釣り 釣り場の傾向2

それで食わないときはオモリをつけたダンゴ釣りとします。最適なオモリのサイズはそのときどきで異なりますから、ジンタンから1号までを使いわけます。軽めの仕掛けを流すことから始め、アタらなければオモリを重いものにかえていき、刺し餌を止めてダンゴの近くでじっくりと待つようにします。なお、仕掛けの回収時に穂先に巻き込まないように、オモリを打つ位置は最大でハリ上1㍍までとして下さい。

より多くの情報を得たければ、宙層にチヌが浮いていないかを探りましょう。具体的には、着底するまでに宙層で意図的にダンゴを割り、軽めの仕掛けを落とし込んでいきます。チヌが少し上ずり気味のときも、この方法で底まで餌を追わせて口を使わせることができます。

そのようにいくつかの釣り方を試しつつ、刺し餌もいろいろと変化をつけて様子を見ます。シラサエビなら大粒、小粒、沖アミなら2匹掛け、頭だけ刺す、ムキ身にする、沖アミとシラサエビを一緒に刺すなどして反応のよいパターンを見つけましょう。

「傾向」というのは、他の釣り場や時期などとの違いともいえますから、そうした変化を感じ取るには基準となる釣り方を常に実践できなければなりません。そためには普段から同じダンゴベースを使用し、水深や餌取りの動向に応じて割れるタイミングなどを思い通りにコントロールできるようになることが大事です。ここで紹介したノウハウは深場を想定したものですが、どこの釣り場でも実践できるでしょうから自分なりの基準を確立して釣り場の傾向をつかんで下さい。

(解説:川口泰則)

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