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寒グレ、50㌢超級必釣マニュアル【後編】
シチュエーション⑤
水道筋で左から右方向に潮が流れ、対岸から出るサラシが潮と合ってポイントが形成されている。
この場合、当然ポイントはサラシの当たり面から先端。いわゆる潮の流れがサラシと合うカベになりますが、ここで問題なのが仕掛けの投入方法です。
撒き餌は潮かみから少々アバウトに撒いても、サラシのカベに当たれば吸い込まれるようにポイントになじみます。しかし、そのポイントとなるところに仕掛けをなじませようと思えば、みなさんが通常行なっているような仕掛けの投入方法ではうまくいきません。
なぜ? それはサラシが通常とは逆の方向に出ているからです。簡単に説明すれば、足もとから出るサラシであれば普段行なっているような仕掛けの投入でかまいません。サミングを行ないながら投入し、着水後にスタートしたい位置まで仕掛けを引いてやります。これで刺し餌が先行して仕掛けがなじんでくれます。
しかし、今回のシチュエーションでは左方向から潮が流れ、なおかつサラシの払い出しが対岸から手前に突いてきています。このような条件の中、通常行なうような方法で仕掛けを投入すればどうなるでしょうか?
当然、ウキが手前にあるために先行し、それに加えてサラシより手前側を流れる潮にラインが取られてしまいます。間違っても刺し餌をポイントになじませ、撒き餌と同調させることなどできません。
ではどのようにすればこの状態の中、理想の形で刺し餌をなじませることができるのでしょうか? 答は簡単です。対岸から竿を出すような形になるように仕掛けを投入すればいいのです。要するに釣り座の足もとからサラシが出て、その先端付近で潮と合ってポイントができている状態。そうです!! まさにシチュエーション①の状態での釣りを対岸から行なえばいいのです。
そのため仕掛けの投入方法はサラシの潮かみ、釣り座から見れば左側のさらに対岸側にウキを置き、その手前に刺し餌を置くように仕掛けを投入します。
ここで注意しなければいけないのがラインを置く位置です。仕掛けをベストな状態でなじませるために最も重要なことがラインの操作です。刺し餌がポイントになじもうとしているのに、誤まった位置にラインを置いてしまえばそれに引かれるように刺し餌はポイントから外れてしまいます。
風もなく、ポイントが竿下のような近いところであれば、ウキから竿までのラインを海面につけずに操作するのがベストです。しかし、通常だとそんなにうまくはいきません。そのため自然なウキの流れを妨げない位置にラインを置くことが重要となるのです。
このシュチュエーションでいえばサラシの先端から対岸にかけてですが、追い風でもない限りそこにラインを置くのは不可能です。したがって、このパターンでは最低でも潮かみにラインを置くことを心がけます。
サラシの潮かみにライン、そしてサラシの先端付近より対岸寄りにウキを置き、刺し餌はそれより手前に置くように仕掛けを投入します。したがって、普段行なっているようなサミングでの投入方法は厳禁です。
こうすることで先端付近のヨレにまず刺し餌がなじみます。そして、対岸方向からサラシの払い出しに押されるようにウキが刺し餌の後を追ってポイントをつかみます。ラインは当然潮かみにおさまっているため徐々にサラシの方に潮に乗って流れます。このためポイントになじみかけている仕掛けを遮ることがありません。あとは潮かみの対岸寄りにタイミングを見計らって撒き餌を投入すれば刺し餌との同調が可能となります。
仕掛け投入の基本。それはとにかく自然とポイントになじむ撒き餌に対し、いかにそれに近い自然な形で刺し餌を同調させるかです。刺し餌のついた仕掛けには当然のことながらハリス、ウキ、ラインといった不要なものがついています。それをいかに自然な状態で刺し餌を演出するかで釣果が決まるのです。
シチュエーション⑥
これはシチュエーション⑤と同じ条件でありながら、潮とは逆に右側から強い風が吹いている場合。
一見すれば強い風が弊害となって釣りづらそうに思えるのですが、意外とこの風が釣りやすい条件を作ってくれるのです。
理由は簡単です。風の力を利用することによって、潮かみにラインを置くといった仕事がシチュエーション⑤に比べれば非常に簡単に行なえるのです。それに加えて風にラインをふくらませることによって、通常の風のないときには不可能だったラインの張りを作ることも可能となります。
張りを作れるということは仕掛けの操作が行なえるということです。そうすれば撒き餌と刺し餌を合わせるタイミングが調整でき、攻め方のパターンがより多くなるのです。
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