寒グレ、50㌢超級必釣マニュアル【後編】 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME - Part 2

寒グレ、50㌢超級必釣マニュアル【後編】

シチュエーション③

グレ50cm26

少しばかり窪んだ地形のため磯の中央部からサラシが出ている。そして磯際にはチラチラとグレの姿が確認できる。ただ、あまりにもサラシが強くて大きいため撒き餌を打てば沖に払い出され、仕掛けもグレが見える磯際に落ち着いてくれない。

潮の流れはといえば、沖からまともに磯に向かって突いてくる典型的な「当て潮」だ。このため磯際で見えているグレが沖に出てくれない。「せめてサラシの先端付近までグレが出てくれれば…」

このようなパターンにもちょくちょく遭遇します。初心者からすれば厄介なパターンかもしれません。しかし、実はそうでもないのです。一見難しそうですが、パターンさえつかめば意外と簡単に磯際のグレを攻略することが可能です。

サラシには大きくわけて2種類のパターンがあります。同じ地形から同じ強さで出るサラシ。しかし、よくよく観察すると必ず決まったパターンがあるはずです。

その1つの例が波の大きさです。サラシの規模は波の大きさや潮位で決まります。波が大きければ当然サラシは大きくなり、逆に波が小さければサラシも小さくなります。また、同じ磯でも潮位によってサラシの出方が大きくかわります。

この場合の攻略法は、とにかく磯際に見えているグレに撒き餌を届け、その場所に仕掛けをなじませることです。それを行なおうと思えば、そのような状態を作ってくれるサラシを選んで撒き餌と仕掛けを投入すればいいのです。

同じように見えるサラシでもていねいに観察すれば、沖に向かってのびるサラシと足もとに吸い込まれるサラシの2通りがあるはずです。ここでは後者の方、要するに足もとに吸い込まれるサラシのみを選んで撒き餌と仕掛けを投入するのです。

ただ、このような攻め方をする場合、ごく短いワンチャンスに限られます。だから刺し餌をハリにつけた状態で準備し、左手に撒き餌シャクを持ち、そのようなサラシが発生すると同時に撒き餌と仕掛けをほぼ同時に磯際に投入するのです。投入はサラシが引くのと同じタイミングとします。

したがって、このような場合、グレはほとんど反射的に餌に飛びつくためアタリはきわめて鮮明にあらわれます。また、このようなパターンでは良型のグレの警戒が薄れるせいか? 意外と型揃いが簡単に釣れるのです。

シチュエーション④

グレ50cm27

潮はゆっくりと左から右に流れているものの、海面にはまったく何の変化もない。強いていえば右斜め前方沖30㍍付近でうっすらと見えるシモリのみ。

このような場合、当然変化はないものの、まずは足もとの磯際付近を攻めます。しかし、何らかの原因で磯際を狙えないとすれば、狙いは沖に見えているシモリ付近以外になさそうです。

しかし、潮がそのシモリに向かって流れているわけではないため撒き餌を運ぶことができません。このような場合、普段だと滅多に使用することがない配合餌を撒き餌に混ぜ合わせ、シモリの潮かみに遠投して直接撒き餌を入れる以外に方法はなさそうです。

そのため普段は必要がないにしろ、遠投用の撒き餌シャクと遠投用の配合餌は常に携帯しておくことですね。当然、仕掛けも遠投します。あとは仕掛けが流れるラインを観察し、シモリのどの付近を狙うのかを探っていきます。

要するにこれは手探りの攻め方です。このためよほどのことがない限りこのような攻め方は行ないません。また、攻め方もあまりにも単調過ぎて良型のグレを食わせるまでのおもしろさがありません。