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時合は超シビア!! 良型尾長グレを手にした南紀・出雲での釣りを紹介|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.42
和歌山県下で良型の尾長グレを手にするなら南紀エリアへの釣行が得策ということで目をつけたのは出雲エリア。潮にうるさい魚とあって苦戦しましたが、わずかな変化をとらえることで良型の手応えが…!!
(カメラ/文 桑原英高)
毎年、ゴールデンウィークに入るころから和歌山県の各釣り場で良型の尾長グレが釣れ始めます。近年、中部から北部の釣り場においては30~45㌢クラスの魚影が濃くなってきましたが、50~60㌢の大型を狙うとなるとやはり南紀ということになります。今回はそのようにサイズのよい尾長グレがこの時期に狙える南紀・出雲へ、SNSで知り合った今村君と行ってきました。
成長楽しみな若者が早々に良型をゲット!!
いつもお世話になる谷口渡船の船頭が選んでくれた磯は、この時期に尾長グレを狙うなら最高といえる名礁、カナトコ。今村君と2人で胸が高鳴ります。
まずは今村君の釣りを見せてもらうためしばらく見学します。
話を聞くと、3年ほど前にグレ釣りを始め、ほぼ独学で楽しんでいるとのこと。「もっと上手になりたいので釣りに釣れて行ってほしい」といわれて今回の釣行となったわけですが、独学とは思えないほど釣りはスムースです。近ごろの20代にしては礼儀正しいだけに今後のさらなる成長が楽しみです!!
さて、5月中旬とあって餌取りは多少いるとは思っていましたが、撒き餌を入れると一面が真っ青になるほど10~15㌢ほどのマイクロ木ッ葉が出てきました。ただし、この時期特有の緑がかったドブ潮の影響か木ッ葉以外の魚は見当たらないため、20㍍ほど遠投すれば何とかなりそうです。
私も道具をセットして釣りを開始。竿はBB-XスペシャルⅢ1.2号、道糸とハリスは1.5号、ハリはONIGAKE・速掛グレ浅層攻略6号というセッティングとし、ウキ下2ヒロからスタートしてみます。
本命ポイントの①に今村君、②に私が入って釣りを開始。しばらくは潮が動かずに苦戦しましたが、下り気味にゆっくりと流れ始めたタイミングで今村君にヒット。ほどなく玉網におさまったのは30㌢クラスの口太グレです。
その後、再び竿を曲げた今村君。今度は結構な引きです。楽しそうにやり取りをして取り込んだのはグッドサイズ、37㌢クラスの口太グレです。
不安定な状況の中、引ったくる大アタリでヒット!!
一方の私はというと、仕掛けがなじみにくい当て潮気味の状況に苦戦します。対策として、仕掛けが立ったところでゆっくりと沈むように、ハリスにG7とG8を2段に打ってみます。これがよかったのか、すぐにアタリがでて30㌢ほどの口太グレをゲット。続けて35㌢クラスを追加しますが、狙いの尾長グレの気配がないため素直に喜べません。
その後、緩やかに流れていた下り潮が止まり気味となり、やがてゆっくりと上り始めました。すると、アタリがピタッと止まって何も釣れなくなりました。
そこで、足もとから出るサラシと上り潮が当たる③の釣り座はどうだろうと考えて移動。サラシと潮が当たるところへ2.5ヒロのウキ下に設定した仕掛けを投入してみると、すぐに吸い込まれてしまいました。
浮力のない仕掛けではうまく攻められないことからハリスに打ってあるジンタンを外します。そして、サラシの外側で仕掛けをしっかりとなじませ、サラシの際へ到達したところで潜り潮でゆっくりと沈ませるパターンで様子をうかがいます。
しばらく反応はありませんでしたが、眠くなってボ〜ッとしだしたタイミングでいきなり竿がひったくられる大アタリがでました。とっさに竿を立てると強烈な重量感。「これはいいサイズ!!」と思いましたが、先手を取られたため④の釣り座の下にあるハエ根へ一気に走られてハリス切れ…(泣)。
潮流がかわったタイミングで良型尾長グレがヒット!!
その後、仕掛けを作り直して同じパターンで流してみますが、潮の流れがかわったのかサラシの先端に仕掛けが落ち着きません。やがて④の釣り座の前方へ向けて流れ始めたので、釣り座をそちらへ移動します。
これが正解!! ほどなくして視界からウキが一気に消え去りました。竿を立てると強烈な重量感。先ほどバラしたヤツと同じです。足もとのハエ根にラインが当たらないように慎重に寄せ、鏡状となったサラシの中で魚影を確認。「40㌢オーバーの尾長や!!」と喜んだのも束の間、竿からテンションが消えました。チモト切れです…(泣泣)。
あわててハリを結んで投入しますが、すぐに流れがかわり、アタリがなくなってしまいました。どうやらわずかな潮のかわりめにしか食わないようです。
「せっかくの良型尾長をバラして悔しい~!!」と思っていると、今村君が竿を大きく曲げました。尾長グレをバラした後とあって「これも尾長だ」と思い、玉網を持って魚が浮いてくるのを待ちます。
「桑原さん、これメチャデカいです!! 絶対にバラしたくないです!!」と必死にやり取りする今村君。しかし、長いやり取りの末に海面に姿を見せたのは大型のアオブダイ。これには今村君も「尾長グレやと思ったのに…」と苦笑いです。
この後、ガンガンの上り潮になったことで何も釣れなくなりました。状況がよくなるまで休憩していると、自身の釣りで欠けているところや、私が仕掛けを投げる場所や撒き餌を打つ位置などについて今村君が質問してきたので説明してあげます。すると、今村君はメモ帳を取り出して綴り始めました。「グレ釣りが楽しくてたまらない!!」という気持ちがヒシヒシと伝わるほどの熱心さに感化された私も彼がわかるまで丁寧に説明してあげます。本当にこれからが楽しみな若者です。
ついにグッドサイズの尾長グレをゲット!!
そうこうしているうちにガンガンと走っていた上り潮が緩み始めました。納竿時刻が近づいていることから、このまま下り方向にかわればラストチャンスでしょう。そのチャンスに備えてウキ下を2ヒロへと少し浅くするとともにウキを固定します。さらにハリを軸の長い大きめの極軽グレ7号へ変更。良型の尾長グレに照準を合わせます。
②の釣り座に戻って釣りを続けていると、上りの潮が止まり気味になり、やがて下り方向へゆっくり流れだしました。「くるぞ!!」と思った瞬間、スパッ!! とウキが消し込まれました。その直後「これは今日イチ!!」と思わず声に出るほどの強烈な締め込みが伝わってきます。どうにかそれをしのぎ、ゆっくりと寄せにかかります。
何度も何度も足もとのハエ根に突っ込んで姿を見せないことから「これは尾長だ!!」と確信。これだけやり取りしてもチモト切れしないので、ハリはきっちりとクチビルに立っているはずです。それならと少し強引にやり取りしていますが、なかなか浮いてきません。
愛竿のBB-Xは気持ちがいいほど曲がっています。その状態をキープしたままじっくりと時間をかけると、やがて相手は力尽きて浮いてきました。そして間もなく海面に姿を現わしたのはグッドサイズのきれいな尾長グレ。慎重に取り込んで計測すると43.5㌢。和歌山県下では良型といってよいでしょう。
これを見た今村君も気合が入りますが、潮のかわりめだけにアタリが集中するというやっかいな状況とあって苦戦を強いられます。私は30~35㌢の口太グレを数匹追加しましたが、いずれも上り潮から下り潮にかわるタイミングというシビアさです。
結局、その後はアタリがなくなって納竿時間に…。今回はややシビアな状況でしたが、海況がよくなれば楽しい釣りができそうです。
今村君お疲れさまでした。また行きましょう。
釣行メモ
谷口渡船 | |
---|---|
HP | https://www.taniguchitosen.com/ |
電話番号 | 0735-62-0890 090-5360-9401 ※電話受付は20:30まで |
料金 | 4,500円(日の出〜15時ごろ) |
餌は釣太郎白浜店(☎0739-45-4926)。
タックルデータ
竿 | シマノ・BB-XSPECIAL SZⅢ 1.2号500/530 | ||
---|---|---|---|
リール | シマノ・BB-X テクニウム2500DXXG S | ||
道糸 | ゴーセン・リミテーション磯CXサスペンド1.5号 | ||
ハリ | ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ | ||
ハヤブサ・鬼掛 速掛グレ浅層攻略 | |||
【桑原英高プロフィール】
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