※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています
良型尾長グレも登場!! やっぱりスゴい超名礁、伊古木・沖のセシマの実力を再認識|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.40
和歌山の釣り場へ通う釣り人なら知らない人はいないといえるほどの名礁の1つが伊古木の沖のセシマです。枯木灘エリアの中で最も沖に位置する磯とあって潮通しのよさは抜群であり、大型の尾長グレを含めて多彩な大物が狙えます。そんな超1級磯に上がるチャンスに恵まれた1日の釣りをレポートします
(カメラ/文 桑原英高)
口太グレがそろそろ産卵に入り始め、釣果のムラが激しくなり始めました。その状況とは対象的に動きが活発になるのが尾長グレです。
そんな春の尾長グレ狙いで真っ先に思い浮かぶ釣り場が南紀・伊古木にある和歌山屈指の名礁、沖のセシマです。近畿のグレ師なら知らない人はいないといえるほど名礁中の名礁です。
枯木灘周辺では最も沖に位置するとあってロケーションは抜群。速い潮が走るときの渦を巻きながら流れる様子は見ているだけでゾクゾクします。私自身、今までに何度も竿を出していますが、ボウズを食らったことはありません。グレの2ケタ釣果は当たり前で、50㌢クラスの尾長グレなら十分に射程圏内です。他にもイサギやマダイ、青物に底物という具合に磯で狙える魚はすべて揃う特級磯なのです。
今回はそんな沖のセシマに釣友6人でアタックした様子をレポートいたします。
30㌢級の口太グレは連発。それ以上のサイズを求めてより繊細に
4月2日、港から白波が見えるほどウネリが残る状況でしたが、無事に沖のセシマに渡礁。メンバーのほとんどが沖のセシマで竿を出すのが初めてなので、本命場である①~④に入ってもらいます。私は底物場である⑥の釣り座から竿を出すことにします。
沖のセシマでは、潮が緩ければ遠投が必要です。そこで撒き餌は、沖アミ6㌔にマルキユーのV9SPとアミパワーグレSP、遠投フカセSPを配合し、海水をたっぷりと入れて練り上げました。また、ボイル沖アミをセパレートバッカンに1.5㌔用意しています。
刺し餌は、くわせオキアミスーパーハード、くわせオキアミⅤ9を生やボイルの沖アミとともに用意しています。
タックルは、朝イチに期待度が高い尾長グレに備えて、竿に極翔1.5号530、リールにテクニウム3000DXXG-SUT、道糸にゴーセン・リミテーション磯フォルテッサ2号、ハリスにゴーセン・フロロファイターGⅡ2号、ハリにONIGAKE・極軽グレ7号というセッティングとしました。
潮は緩やかな下り潮です。まずは様子をうかがうためにウキ下1.5ヒロで20㍍ほど沖へ遠投します。しばらく流すと、道糸が海面から飛び上がるとともに竿先をひったくるアタリがでました。間もなく上がってきたのは30㌢弱の尾長グレ。子どもサイズなのですぐにリリースします。
「今日は入れ食いか?」と思いながら後ろを振り返って本命場を見ると、友人達も竿を曲げています。マキコちゃんは30㌢クラスを連発。一平君は入れ食いモードに突入して30~40㌢弱を次々にヒットさせる場面も…。私もポツポツとヒットしますが、30㌢クラスのリリースサイズばかりでもの足りません。
「今日はこのサイズの入れ食いなのか?」と少しテンションが下がりかけたころ、潮が少し速くなり始めました。それにともなって30㌢クラスがどこかへ行ったのか、刺し餌が残り始めました。それならと、ウキ下を2ヒロちょいまで深くして流してみます。ところが、刺し餌は取られるものの、まったくアタリがでません。
「ちょっと繊細な釣りをしないと食わないかも?」と思い、竿を極翔の1.2号に変更するとともに、道糸を1.75号、ハリスを1.5号、ハリを5号へとワンランクダウンさせます。そして、ウキを自作のG4とし、ウキ下2.5ヒロ固定の完全フカセ仕掛けとします。
これで同じところを流してみると、ウキがモゴモゴと変な動きをしました。仕掛けをそっと回収すると、刺し餌がきれいに取られています。
もう1度流してみましたが、波の影響などでアタリがわかりづらく、合わせのタイミングがつかめません。そこで、固定にしてあるウキをフリーにチェンジします。
それで流してみると、穂先をわずかに押さえるアタリがでました。すかさず竿を立てると、ドンッ!! という感触ののちに今までとは違う重量感が竿を襲います。よく引くので40㌢はあるだろうと思いましたが、やがて玉網におさまったのは35㌢。今にも卵がこぼれそうなほどパンパンのお腹、重いはずです。
続いて同型を追加して気持ちが乗ってきましたが、間もなく潮が止まりました。ちょうど弁当がきたので、みんなで食事タイムとします。
シモリ周辺への狙い目変更が正解。良型尾長グレがヒット!!
そうこうしているうちにゆっくりながらも本命の上り潮にかわり始めました。潮がわりのチャンスを逃すまいと仕掛けを速攻で投入すると、狙い通りにアタリがでました。しかし、上がってきたのは30㌢クラスの口太グレ。今日はこのサイズを釣りにきたわけではないのでリリース。
続けてきたのも30㌢クラスのリリースサイズ。これではおもしろくないので狙い目をシフトします。丸谷さんが竿を出している⑤の釣り座の沖にあるシモリの際に狙いを絞り、シモリ周辺で仕掛けがなじむようにコントロールして流します。すると、数投めに竿先をひったくるアタリ!! すかさず合わせますが、何だか軽い!?
相手は⑤の釣り座の前へ一気に突っ込もうとするので急いでリールを巻きます。このようなときはハイギアのXXGの有効性が際立ちます!! 一気に魚のスピードに追いつくと、結構な重量感が伝わってきました。
足もとにガンガンと突っ込む際にチラッと見えた魚体から尾長グレと確信。⑤の釣り座の足もとに突っ込まれた際にハリスがゴリゴリと擦れた感触があっただけに慎重にやり取りします。何度もしつこく足もとへ突っ込む独特の引きを楽しませてくれて、無事に玉網におさまったのは40㌢ジャストのきれいな尾長グレです。
この魚の写真を撮ったりしているうちに上り潮がどんどん速くなり、⑥の釣り座は釣りづらくなりました。ちょうど丸谷さんが休憩していたので、⑤の釣り座に入って本流釣りを試してみます。
大型マダイ連発!! 80㌢級も登場
ガンガンと流れる本流にウキを0号にかえた仕掛けを流し込んでいくと、100㍍ほどのところでドカ〜ン!! と気持ちよ過ぎる反応がでて竿が曲がりました。潮が速いのでメチャ重い。川のような流れも手伝ってなかなか浮かないばかりか、何度も突っ込むので良型の尾長グレに間違いないと考えていましたが、やがて玉網に入ったのはデップリと肥えた40㌢オーバーの口太グレでした。
上り潮が加速したことで「いよいよセシマの本領発揮か?」と期待しましたが、その後は急に刺し餌すら取られない状況に…。最高の本命潮が流れているにもかかわらず、魚ッ気がありません。何だか変だ。
釣れる気配がまったくないので、さらに遠くまで仕掛けを流してみます。すると、リールの糸がなくなる寸前でバチバチッ!! とリールから道糸が弾けました。食ったところが遠いぶん多く出ているであろう糸フケを考慮し、しっかりとフッキングするために大合わせ3度行ないます。その直後、メチャクチャ重い手応えが伝わってきました。遠いところで食ったぶん道糸の伸縮性と竿の弾力が生きやすいため、1.5号のハリスでも安心して引き寄せられます。
自信を持って道糸をどんどん巻き取っていきますが、ほどなくして尾長グレだと思っていた引きに違和感が出てきました。そのままやり取りしている中で確信した相手はマダイ。それで力が一気に抜けましたが、ほどなく海面に浮いたきれいな55㌢を目の当たりにして気持ちが高ぶります。
とはいえ、最高といえる上り潮が流れているにもかかわらずマダイが食ってきたのはよろしくない状況です。グレがいないからなのか? マダイの群れが入ってきたことでグレがおとなしくなっているか? グレの時合はここまでかと考え、休憩を終えた丸谷さんがやってきたタイミングで場所を交代します。
セシマの本命ポイントである①の釣り座の隣に入らせてもらいますが、刺し餌はまったく触られません。「そろそろ納竿か…」と思った矢先、バチバチ~ッ!! とリールから道糸が弾け飛ぶ音がしました。それを聞いた全員の注意が向いた丸谷さんが折れんばかりに竿を曲げています。
「何ですかこれ!? とてつもない引きですよ~!!」と今日一番のアタリにご満悦の丸谷さんですが「これは間違いなくグレじゃないですね!!」とすぐにテンションダウン。それでも「これがグレなら60㌢オーバーですわ!! 重過ぎ!! 引き過ぎ~!!」と笑い飛ばしています。
1人では取り込めないとすぐにわかるほど強烈に曲がっている竿は、私が最も好きなBB-XスペシャルSZⅢ1号。この竿が発売された時期に丸谷さんから「竿を買おうと思っていますが、何かおすすめはありますか?」と聞かれたことから「一番好きなのはBB-X1号」といったところ「じゃあ、それにします」とすぐに購入を決めてくれたという経緯があります。手にしてからは「この竿、魚とのやり取りがメチャおもしろいです!!」と気に入ってくれたようで、今ではメインロッドとして使ってくれています。
ムチのようにしなる超細身仕様とあって一見すると頼りなさそうなBB-Xですが、本流の中で抵抗する超大物をジワジワと寄せてくれています。
そして、5分ほどやり取りしたところで「丸谷さん!! これはデッカいマダイですね」と横で見ていた私は確信。ここからやり取りをさらに5分続けると、ようやく魚体が見えました。デカい!! 海面下でキラキラと光るピンク色の魚体はとてつもなくデカく見えます。
やがてボッコ〜ン!! と海面に浮いたのは10㌔近くはありそうな大ダイ。玉網に入りきらず苦戦しましたが、何とかねじ込んで無事ゲット。80㌢ジャストのきれいなマダイでした。それを見た全員が口を揃えたのは「沖のセシマ、スゴいな!!」でした。
このマダイが上がったところでタイムアップとなりましたが、沖のセシマの実力はこんなものでありません。また近いうちに行ってみたいと思います。
釣行メモ
小出渡船 | |
---|---|
HP | https://zekkouchou.com/koidetosen/ |
電話番号 | 0739-52-2457 |
住所 | 和歌山県西牟婁郡白浜町塩野 伊古木 |
料金 | 4,000円(夜明け〜15時ごろ) |
餌はフィッシングベース海クン(☎0739-45-8450)。
タックルデータ
竿 | シマノ・NEW極翔1.2-530 | ||
---|---|---|---|
シマノ・NEW極翔1.5-530 | |||
— | — | ||
リール | シマノ・BB-X テクニウム3000DXXG S | ||
— | — | — | |
道糸 | ゴーセン・リミテーション磯CXフォルテッサ | ||
ハリス | ゴーセン・フロロファイターGⅡ | ||
ハリ | ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ | ||
撒き餌 | マルキユー・グレパワーV9徳用 | ||
マルキユー・アミパワーグレスペシャル | |||
マルキユー・遠投ふかせスペシャル | |||
【桑原英高プロフィール】
関連記事
- 【良型連発の南紀出雲】正攻法で尾長グレ+”あちこち釣法”で口太グレが釣れた様子を紹介|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.39
- 和歌山最北の磯場に注目!! 尾長グレ+大型マダイの期待感十分です|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.38
- 口太グレ絶好調の南紀・見老津で尾長グレにこだわった結果は…!?|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.37
※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。