若狭湾主体に有効!! 秋〜初冬にグレの連発を楽しむ秘訣を解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.29 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

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若狭湾主体に有効!! 秋〜初冬にグレの連発を楽しむ秘訣を解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.29

グレトーナメント思考29

今回は秋から初冬にかけてのグレのフカセ釣りにおいて、特に若狭湾を釣る際に覚えておきたい餌取り対策を主体にした釣り方を紹介いたします。どうぞご覧下さい!!

(カメラ/文 上田泰大)

秋から初冬の若狭湾の傾向としてまずあげられるのが、水温がまだ高い状態とあり、魚が高い活性をキープしているということです。つまり、よい釣果を上げるには木ッ葉グレをはじめとした餌取りをうまくかわす必要があるわけです。その方法としてメインとなるのが多めの撒き餌で餌取りを寄せ、本命である良型グレを遠投で狙うパターンです。

高かった水温が下がり始めると、グレは冬へ向けて餌を活発に捕食し始めます。そのため、よい状況に当たれば3ケタの数が釣れることもあります。

グレトーナメント思考29
うまく釣れば良型の連発を楽しめるシーズンです。

では、そのようにトーナメントの練習にはもってこいといえる秋〜初冬に有効な遠投パターンの釣り方を紹介しましょう。

【遠投パターンのグレ狙い 要点①】撒き餌考察

遠投パターンでのアプローチをするにあたっては撒き餌作りがまず重要です。

量はいつもより多めに持参しましょう。私はグレジャンボやグレパワーV9徳用など、分量が多い増量系の配合餌をよく使います。

そして「遠投するほどサイズが上がる」といわれていたこともあるほどですから遠投力も不可欠です。この点に関しては比重の高いチヌ用の配合餌を混ぜるのがおすすめです。そのうえでバラけにくくするためにグレパワー遠投などのまとまりやすくなる配合餌を入れるのが有効です。この配合でよく錬り込むと遠投しやすくなります

この他、沖アミを半解凍状態で細かく砕いてから配合餌と混ぜ合わせると、投入時に割れにくい撒き餌に仕上がります。

おすすめの配合例

■沖アミ…6㌔
■グレジャンボ…1袋
■沖撃ちスペシャル…1袋
■チヌパワー白チヌ…半袋
■グレパワー遠投…半袋

以上の配合パターンは、遠投がしやすいうえ、白く濁るぶん撒き餌の着水点を把握しやすいという利点があります。

グレトーナメント思考29
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このような配合パターンがおすすめです。

【遠投パターンのグレ狙い 要点②】釣り方考察

秋〜初冬は活発に動く木ッ葉グレを撒き餌でしっかりと分離することが求められます

グレトーナメント思考29
木ッ葉グレが多いときは撒き餌を駆使して手前と沖という具合に釣る場所を分離する作戦が有効です。

具体的な方法は以下の通りです。

まずは潮が動かない足もとへ1度のアプローチで撒く撒き餌の9割を打って木ッ葉グレを足止めします(木ッ葉グレの頭を釣り座側へ向けておくことが大事です)。その後、沖へ投入したウキへ被せるように撒き餌を1度だけ遠投します。その際、撒き餌を途中でバラけさせないことが大事です。沖のポイントまでにバラけて落ちた撒き餌に木ッ葉グレ反応し、刺し餌に到達する確率が高くなるからです。

グレトーナメント思考29

以上のパターンを駆使することで沖の撒き餌に気づいた木ッ葉グレと良型グレに競争が生まれ、泳力に勝る良型が刺し餌を先に拾うという図式が成立します。

この方法を繰り返すことで木ッ葉グレは回避することができます。

グレトーナメント思考29
沖を釣ることで良型グレのアタリをとらえることができます。

青物などのフィッシュイーターが沖に数多くいるぶん小さなグレが怖がって沖へあまり出ないこの時期は、以上のような分離作戦が特に有効です。ただし、何度か繰り返すと、どうしても木ッ葉グレが沖へ進出します。その際は右、左という具合にポイントをローテーションするのが有効です。そうすることで良型グレの食いを継続させることができます

グレトーナメント思考29
木ッ葉グレが釣れるようになればポイントをローテーションしましょう。そうすることで良型が再び釣れるようになります。

【遠投パターンのグレ狙い 要点③】ウキと刺し餌の考え方

この遠投パターンではうまく遠投するために大きなウキを使うのもポイントの1つとなります。ウキの重さは10~15㌘がおすすめめです。

グレトーナメント思考29
遠投に適したウキです。左からソルブレのMFスラッシュMサイズ、PFフカセLサイズと遠投タイプです。

そして、刺し餌に関しては練り餌やむきエビが有効となることももあるので用意しておくとよいでしょう。

そのうち練り餌は木ッ葉グレの口に入らないほど大きくハリにつけるのが有効です。軸が細くて大きいチヌ用のハリを使うと、練り餌を使ってもハリ掛かりしやすくなります。たとえば、鬼掛の軽攻めチヌ2号は使い勝手が良好です。

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練り餌にはこのハリがマッチします。

11月末になって餌取りが減ると、若狭湾でも40㌢以上の口太グレが出る確率が高くなります。また、50㌢オーバーも期待できますし、潮通しのよい磯では尾長グレが出ることがあります。

グレトーナメント思考29
若狭でも良型の尾長グレが期待できるシーズンです。

ただし、12月に入ると海が荒れることが多く、出船できる日が少なくなるというネックがあります。天気予報とにらめっこしながら出船できる日を捜さなければなりません。

その点で手間がかかりますが、出船できるチャンスが少なくなる反面、釣り荒れしにくいというメリットが生まれます。そのぶん大型のグレが何匹も釣れてよい思いができることもあるのがこれからの若狭湾の釣りの魅力でもあります。

以上、紹介したノウハウを参考にしていただき、よい釣果を上げて下さい。

なお、若狭湾では冬期に休業するの渡船屋店が多くあります。釣行の際は営業の有無を問い合わせるようにして下さい。


【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。

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