投げ釣りでの〝寄せ餌〟は有効に働きまっかな?|やめられまへん!! 投げ釣りはっ【オッサンの気ままな釣り日記編】No.24 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

投げ釣りでの〝寄せ餌〟は有効に働きまっかな?|やめられまへん!! 投げ釣りはっ【オッサンの気ままな釣り日記編】No.24

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投げ釣りにおける寄せ餌は効果的だと考えつつも、デメリットの多さから探究心が滞っていました。ところが、とあるアイテムを発見してからはその気持ちに高ぶりが生じています。そこで今回は投げ釣りにおける〝寄せ餌〟について紹介させていただきまひょかな♪

(カメラ/文 中本嗣通)

〝寄せ餌〟にはデメリットが多し!?

昭和の昔からズゥ~ッと思っていることに「投げ釣りに〝寄せ餌〟を導入することができれば釣果が飛躍的にのびるのと違うか?」というのがあります。

…とはいっても、通常の「天秤オモリ+仕掛け+虫餌」だけでもフルスイング時にかかる空気抵抗は半端ではないことから「コマセカゴ+寄せ餌」を加えると飛距離や仕掛けガラミといった面でデメリットが生じるのは避けては通れまへんで。

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寄せ餌が効果的に働けば、こんなカワハギがバンバン釣れると思いまんねんけど…。

また、キャスト中や着水時にカゴへ詰めた寄せ餌が四散することなく確実に海底のポイントへと届き、横たわる仕掛けの周辺で集魚効果を発揮してくれるかははなはだ疑問なところですわな。

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撒き餌が海底できいているかどうかも疑問ですわ。

その昔、ダイワテスターの先輩である故・吉本克己さんが『月刊関西のつり』で「テトラ際への近投で狙うアイナメ釣りにおける撒き餌の有効性」を説かれた記事がおました。ちょうど氏が率いる西大阪サーフのメンバーによって徳島港の「津田一文字波止」を開拓されていた時代の記事で、工夫のない一般的な投げ釣り師にとってはチョット衝撃的な内容だったことから鮮明に覚えてまんねんわ。

南北にのびる津田一文字の外側に行儀よくビッチリと積み上げられたテトラの隙間の海底に無数に居着いている大小のアイナメを狙う方法としては、「穴釣り」をするようにアタリを求めて長大な一文字を移動しながら釣り歩くスタイルが主流でした。ところが、吉本さんの記事は、「潮の当たりや流れ」によって有望だと思えるポイントをピックアップし、テトラ際へ少量の沖アミをパラパラと撒きながらアイナメを寄せて好調にキャッチしている、というモノでおました(ついでに、オタフクオモリを使用した独特な近投仕掛けにも感銘を受けたのも覚えてまっせ♪)。

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テトラ際のアイナメ狙いでは寄せ餌が効果的に働くケースがあるのは事実です。

この「投げ釣りに寄せ餌」というセンセーショナルな記事に影響を受けて泉南や淡路島の釣り場で何度か試してみましたが、残念ながら魚影の濃さが違うのか何度チャレンジしてもたいした釣果を上げることができなかったことを覚えてまっせ…。

それでも懲りないオッサンは、カレイ狙いの際にカープ釣り用の撒き餌フィルムバック(分厚いオブラート製で溶解までには数分の猶予がある)に「市販の撒き餌+アオイソメ数匹」を詰め、L字天秤のアームに輪ゴムで縛ってキャストする方法も行ないました。溶け出したパックから「寄せ餌の匂いと濁り、虫餌の存在」が出ることよってカレイを寄せ集める算段を弾いていましたが、ハッキリいって手間と費用の割にはそれほどの効果がおまへんでしたわ。

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カープ釣り用の撒き餌フィルムバックです。
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パックの中に寄せ餌を入れることでカレイの連発を期待しましたが…。

投げ釣りにも効果的な〝寄せ餌〟を発見!!

そんなこんなで、しばらくの間は「投げ釣り+撒き餌」をインスパイアするようなできごとや記事などに遭遇することもおまへんでしたが、昨年の『フィッシングショーOSAKA2019』で久しぶりに「投げ釣り+撒き餌」にスポットライトが当たる製品を発見してしまいましたで!!

それは、ダイワから船釣り用のカワハギ集魚材として発売されている『寄せ魂・カワハギ15』です。

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カワハギ集魚材である『寄せ魂・カワハギ15』です。

その魅力は、投げ釣りでも使用できそうな手軽さに他なりまへん。大きな撒き餌カゴや高価なオブラートパックも不要で、集魚成分を固めたボール状の寄せ魂に設置されている貫通するホール(穴)に糸を通すだけ。具体的にはナイロン糸6号を通して小さな輪を作り、あとは写真のように天秤のアーム部分の根元にスナップフックを介して取りつけるという具合ですわ。

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このように設置された穴に糸を通して輪を作ります。
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天秤のアームにセットしたスナップフックに作った輪をセットするという寸法です。
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セットするとこんな具合ですわ。

今のところ実釣でフルキャストを繰り返しても餌切れや仕掛けガラミ、空気抵抗の増大による飛距離ダウンといった不要なトラブルはなく使用できています。

集魚成分によって使いわけられるのもグッド♡

肝心な効果及び働きについては、配合されている集魚成分(エビ・アサリ・カニ・イカ・スィーツ・フルーツ)によって餌取りも含めたアクセス数が増えることから、集魚材として予想以上に有効そうな感じを受けましたで。

マダイやチヌにはエビ・カニ・イカ、キスやカレイ・カワハギなどにはアサリやエビといった具合に魚種の食性に合った匂いのアイテムがエエ仕事をしてくれそうな予感がビンビンですわ。また、魚類がケッコウ好むスィーツやフルーツといった甘ァ~い匂いのアイテムを変化球として使ってみるのもオモロいかもしれまへんな。

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いろいろな香りが用意されており、使いわけるのもおもしろそうですわ。

夏から秋にかけての実釣ではカワハギ狙いにアサリとエビをつけた仕掛けにアタリが多おましたし、磯モンやチヌ狙いではイカやカニが効果ありと感じましたで。未知数のカレイやキス・アイナメなどに関しての究明はこれからの課題としときまひょか♪

『寄せ魂・カワハギ15』はリーズナブルかつ実戦的!!

この『寄せ魂・カワハギ15』は1袋5個入りで店頭販売価格は税抜きで420円前後ですが、思いのほかに溶解度が低いことから1日の使用量としては竿1本に1~2個で済んでいます。意外とリーズナブルに使えて実戦的なところもありがたおまっせ。もちろん、溶解度が低くても魚を惑わす匂いをシッカリと放出してくれるので、集魚効果についてはノープロブレムやといえまっしゃろな。

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1〜2個をセットするパターンでも集魚効果が期待できまっせ。
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効果を実感できる釣果もありましたで♪

さてさて、昨年の1年間に「カレイ狙い」をはじめ、アイナメやガシラといった「根魚狙い」、カワハギやコロタマなどの「磯魚狙い」といったシチュエーションで『寄せ魂・カワハギ15』を使用してみましたが、爆発的な効果は見られなかったものの無使用のケースと比べれば集魚効果を実感できる釣行がホンマに多々おました。

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手軽に使える『寄せ魂・カワハギ15』は要注目でっせ♪

てなことで、これまで「寄せ餌は不可能」だとされてきた投げ釣りにおいて久しぶりに可能性が垣間見える『寄せ魂・カワハギ15』は、旺盛な向上心を持つキャスターがこれから注目してもよい〝集魚アイテム〟だといってエエのと違いまっかな♡

【中本嗣通プロフィール】

1959年に北河内で産湯につかり、中学1年生から投げ釣りオンリーで釣歴を重ねる。『関西のつり』誌の愛読歴は43年、執筆歴は28年を数え、まさに関つりと共に人生を歩む。「口上は一流、釣技は二流、釣果は三流」が座右の銘でんねんわ 投釣倶楽部大阪会長。
■ブログ…https://ameblo.jp/yameraremahen/