グレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.1 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME - Part 2

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桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.1

居着きの60㌢、5㌔超級を釣りたい!!

グレ釣り一直線 尾長グレ4

刺し餌の投入1つ取っても慎重に行なわなければなりません。釣りはとにかく繊細です。

昔は潮通しのよい沖磯でなければ尾長グレは釣れませんでしたが、近ごろの南紀方面(白浜~串本)は様子が異なります。潮通しのよい沖磯で仕掛けを潮に乗せて探ると、以前と比べて数が増えているのか口太グレしか釣れないのです。仕掛けを沖まで流し込んで尾長グレを釣ろうと思えば、浮きグレがいないエリアに釣行しなければなりません。

最近の南紀では1年を通して浮きグレが潮に着いているような状態です。海水温の上昇が影響しているのか、中型ながらも尾長グレが釣れる場所はどんどん北上しており、中紀(初島~御坊)あたりで効率よく釣れるようになっています。場所によっては仕掛けを100㍍以上流して狙うようなところもあります。

仕掛けを本流に乗せてどんどん流し込んでいくと、バチバチ!! っと道糸が弾き出されるとともに竿が引ったくられる豪快なパターンも尾長狙いの醍醐味です。そういった釣り場では、速い潮に仕掛けをなじませることができれば比較的簡単に釣れます。

やっかいなのは、今にも手が届きそうなところまで浮いてきては釣り人を馬鹿にしたようなスローな動きで撒き餌を拾い、刺し餌には見向きもしてくれない居着きの尾長グレです。この手の魚は釣り人が撒く沖アミを食って大きくなっているので、本流で釣れる個体に比べるとボッテリと肥えていて目方が重く、パワーも強烈です。連日のように釣り人にいじめられているため太いハリスではなかなか食ってくれず、取れるか取れないかの細いハリスで勝負を挑まなければなりません。

撒き餌につられて浮いてくれば、目の前にいる尾長との知恵比べが可能になります。それが尾長グレ狙いの最高の楽しみです。たとえば四国西南部では、自分のウキの下に巨大な尾長がウジャウジャとで出てくることがあります。そんなシーンに出くわすと心臓の音が聞こえるほどドキドキとします。

ときには「これがグレか?」と思うほどの巨大な尾長グレも姿を見せてくれます。私のレコードである63㌢は20年以上も前に男女群島のサメ瀬で釣り上げたものです。キャッチしたときは65.7㌢あったのですが、2泊3日の初日に釣ったために帰ってきて魚拓にするころにはずいぶんと縮み、拓寸でも63㌢しかありませんでした。それがわかったときはかなりショックでした(笑)。

それからも奄美大島や三宅島、鹿児島の離島などへも何度も行って60㌢前後をかなり釣りましたが、自己記録は更新できていません。

グレ釣り一直線 尾長グレ5

最初の突進をいかにこらえるかが大事ですが、浮いてからも急に息を吹き返したかのように鋭く突っ込むことがあるのが尾長グレです。取り込むまではまったく気が抜けません。

今、1番釣りたいのは四国西南部の大型尾長グレです。60㌢で3㌔前後というのが離島での標準的な目方ですが、四国西南部で釣れる個体は60㌢で5㌔を越える大迫力の魚体を持っています。和歌山で同じようなサイズが出ればそれぐらいの目方がある思いますが、個体数が圧倒的に少ないので巡り合える可能性は宝くじ当選に匹敵するほど低いでしょう。

昔、大型尾長グレの宝庫といわれたのが潮岬のアシカです。そこで地元の名手である本田さんが仕留めた70㌢オーバーの魚拓を見せてもらったことがありますが、6㌔近い目方でした。死ぬまでに地元の和歌山で60㌢オーバーを仕留めるのが私の夢ですが、場所はともかく連載を続ける中で60㌢オーバーを仕留められればと思っています。

それではみなさま、なるべく新しい情報をできるだけ早く届けられるようにがんばりますのでよろしくお願いいたします。

【桑原英高プロフィール】

グレ釣りを始めたのは小学生低学年。それから紀伊半島をホームグランドとし、固定仕掛けを基軸とした独自のスタイルでグレを追いかける。トーナメントよりもスレッカラシのグレを攻略するのが得意。シマノフィールドテスター、ゴーセンフィールドテスター、ONIGAKEフィールドテスター、マルキユーフィールドスタッフ。紀州グレ研所属。1969年生。

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