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タチウオがもっと釣れる!! 数を狙うルアーテクニック講座

タチウオルアーテクニック1

タチウオ狙いにおいてルアーでのアプローチはとても有効です。ワインドやバイブレション、メタルジグ、ミノーなど、各種のルアーを用いた釣法を状況に合わせて駆使すれば今以上の釣果が期待できますよ!!

(文:黒川弘樹)

サーベルフィッシュとも呼ばれるタチウオの魚体はまるで銀メダルのように美しく輝いていますが、釣り味とや食味の面においては金メダル級のターゲットだといえます。特に、ルアーゲーム特有のドスンッ!! という重量感のあるアタリは最高に楽しく、1度味わえばきっとトリコになるはずです。

さて、そんなタチウオ狙いのルアーのパターンとしては最もポピュラーなのがソフトルアーのワインド釣法ですが、その他にもバイブレーションプラグ、メタルジグ、ミノーという具合に有効なルアーはいろいろとあります。そこで、ここではそれぞれの出番やアプローチ法などについて解説させていただきます。

タチウオ狙いのソフトルアーのワインド釣法

広いタナを探れるうえ、操作が比較的簡単なタチウオ狙いの代表選手的な釣法です。

タチウオルアーテクニック8
ワインドはタチウオ狙いにおいて不可欠の釣り方といえます。

ただし、ワインド用のジグヘッドリグは空気抵抗を受けやすいため飛距離がのびにくいという欠点があります。

大阪湾から中紀エリアにかけては、10月中旬になると気になりだす北風をかわせる釣り場が少ないため、向かい風の中でキャストをしなくてはなりません。足もとから水深のある釣り場ではさほど遠投する必要はないものの、飛距離を必要とする浅い釣り場では少々苦戦を強いられることもあります。

とはいえ、夕まづめから夜明けまでの長時間有効という魅力がワインド釣法にはあります。特に、ケミカルライト(発光体)をワームにセットできるタイプは光り物を好むタチウオには効果絶大。タチウオ狙いにおいて発光体は絶対に欠かせないアイテムといえます。

アプローチのキモ

特に気をつけたいのがフォール時です。ラインを張ったまま竿をゆっくりと下げながら落とし込むカーブフォールでルアーをタナへ届けるのが基本となります。なぜなら、糸フケが生まれるフリーフォールだとタチウオにラインを噛み切られやすくなるからです。

タチウオルアーテクニック9

また、アタリがでやすいのはシャクリよりもフォールの最中ということからも、反応がより伝わりやすいカーブフォールが有効だといえます。特に、活性が低いときほどフォール中のアタリが多いのでラインテンションのキープとともに、些細な反応の察知に努めることが大事です。

タチウオ狙いのバイブレーションプラグパターン

自重があるため飛距離が出るというのが最大の特徴です。また、速く巻けば表層、ゆっくりと巻けば宙〜底層という具合に探れるタナが広いのもバイブレーションの強みです。

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タチウオの存在を探るには最適のルアーです。カラーはグロー(夜光)や白系が基本ですが、ゴールドも高い実績があります。私は背中がオレンジでボディーがゴールドのものを愛用しています。そして、ルアーの少し上に発光体をセットすると反応がよくなります。

さらに、短時間で広範囲をサーチできるとあって、夜のうちに港内へ入っていたイワシなどの小魚が外海へ出ていくタイミング(夜明け前から日の出)に特に威力を発揮するというのも特徴の1つです。

この他、ラインが風に流されるぶんワインドの操作が難しいと感じるケースも、リトリーブが主体となるバイブレーションが活躍する状況となります。

アプローチのキモ

広範囲の広い層を手返しよく探って見つけたタチウオの居場所を集中して攻めるというのが基本パターンとなります。

タチウオルアーテクニック11

タチウオが上ずりやすい夕まづめなどであれば、キャストしたら3〜5秒ほど沈めてからただ巻くだけでもOKです。日が沈んでアタリが遠のいたらルアーの上部5〜10㌢のリーダー部分にケミカルライトをセットするのが有効です。それで再び反応が期待できます。ただし、タチウオは発光体をめがけて食ってくることが多いため、ルアーの上部には市販のワイヤーリーダーをセットおきましょう。

タチウオ狙いのメタルジグパターン

飛距離がほしいときに有効なルアーです。一般的な波止回りでは20〜40㌘を水深や潮の速さに応じて使いわけるとよいでしょう。

タチウオルアーテクニック7
うまく活用することで釣りきれないタチウオを手にすることができるルアーです。カラーは、①ピンク・グロー、②オレンジ・ゴールド、③パープル・パープルホロの順におすすめ。ジグのフロント(頭)にアシストフック、テール(尾)にはトレブルフックを装着するとフッキング率がアップします。

水深があって小魚が豊富なところではタチウオが底をゆっくりと泳いでいることもあります。その動きに合わせるようにゆっくりとアクションさせるのがキモです。

他のルアーでは届かないような沖の潮目回り、ミオ筋、カケアガリなどを狙うときにも重宝します。

アプローチのキモ

ワインドやバイブレーションなどに反応がなくなった夜明け後が主に活躍するシーンとなります。

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メタルジグは、キビキビとした動かし方ではなく、ホワ〜ッ、ホワ〜ッというイメージで底からゆっくりとシャクり上げるサソイが有効です。竿を激しくシャクッて動かすのではなく、ロッドにジグの重みがかかるぐらいゆっくりと動かすのが操作のコツとなります。注意したいのは長めのフォールを取ることです。それをしてラインのテンションが緩むと切られやすくなるので注意して下さい。

タチウオ狙いのミノーパターン

ミノーにはフローティング(浮く)タイプとシンキング(潜る)タイプがありますが、沈められるぶん広いタナを探れるシンキングタイプがおすすめです。

「キャストして狙いのタナまで沈めたらゆっくりと巻く」というの操作が基本となります。その中で、ときおりリールを巻くのを止めてフォールさせるのも有効です。

タチウオルアーテクニック6
水深の浅いエリアでは特に有効です。

ミノーにはさまざまなサイズがありますが、あまりに大きいものだとアピール過多となります。餌釣りで使用するキビナゴと同等の9㌢クラスを使うのが無難です。

ミノーは他のルアーと比べてチャンスタイムが短い傾向があります。夕まづめのひとときか夜明けの一瞬に時合がくることが多いので、使用するポイントを絞り込むことが大切です。たとえば、河口周辺なら水深の浅いエリアはおもしろい存在です。河口の浅場へと入ってくるタチウオは餌(小魚)を捕食する目的を持っているぶん活性が高く、すぐに口を使うことが多いからです。そうした状況では小魚をイメージしたスローな動き(リトリーブ)でアピールしましょう。

なお、カラーは小魚を模したナチュラル系がおすすめです。

タチウオのルアーゲームを幅広く楽しめる万能タックルは?

おすすめタックルは図の通り。これなら今回紹介したルアーを幅広く扱うことができます。

タチウオルアーテクニック12

ロッドはM(ミディアム)クラスのライトショアジギングロッド9㌳(2.7㍍)が断然おすすめです。このクラスだとティップ(穂先)はMクラスのやわらかさを持ち、バット(胴)はMHクラスのかたさを兼ね備えているため高い汎用性があります。

その他、PEラインはトラブルを想定して150㍍は巻いておきましょう。