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ジャパンカップ磯の全国大会進出を決めたサバの攻略法を解説!!|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.13

三重県の尾鷲の磯で行なわれた『2019年シマノ ジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権』のセミファイナル関西大会に参加して全国決勝大会の切符を手にすることができました。その好結果を引き寄せられたのは当日に猛攻を見せたサバへの対処ができたからだと思います。そこで、今回は高水温時に苦労するサバの攻略法について解説してみましょう。
(カメラ/文 上田泰大)
ジャパンカップ磯(グレ)の全国大会進出を果たしたサバ攻略法
6月12日(水)、三重県尾鷲の磯で開催された『2019年シマノ ジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権』のセミファイナル関西大会に挑みました。
各予選を勝ち抜いた精鋭が集まりました。このセミファイナルを通過するのも大変です。 当日は、オヤマの奥の方まで使う必要があるなど、渡礁できない磯がいくつかあるほどの波気がありました。その結果、あまり釣れない磯もあったようです。
このように波が高い状況の中での開催となりました。 そんな状況の中、1試合めに渡礁したのは「オヤマのタカバ」です。足場が高いうえ、足もとから払い出すサラシが強いことから仕掛けのなじみをよくするためにG7のガン玉を段打ちにした仕掛けで挑むことにします。
ただし、この仕掛けを用いてもサラシに任せて流すとグレは食いません。なぜなら撒き餌と同調しなくなるからです。また、サラシの流れにラインが引っ張られることで餌をくわえた魚が違和感を覚え、アタリをだす前に刺し餌を吐き出すことが想定されます。そうならないように行なわなければならないのがラインメンディングです(図1参照)。
その点を意識し、仕掛けが流されないようにラインを引きながら潮かみから流すと、すぐに1匹めがヒット。「この調子で…」と思ったのも束の間、サバの群れがやってきてグレのタナへ刺し餌が届かなくなりました。
幸先よくグレが釣れたものの…。 「サバやアジが多くてグレを釣ることができない…」といった経験はみなさんもあるかと思います。そこで、以下では1匹めを釣った後に駆使したサバが多いときの対処方法を紹介しましょう。
状況別サバの攻略パターン解説
サバの大きさや数によって攻め方はかわります。
サバの数が多くないケース
数がさほど多くない場合は撒き餌ワークでかわせます。この場合、普段よりも多くの撒き餌を用意する必要があります。
これらの集魚材を3㌔の沖アミブロック2個半と混ぜ合わせたものを撒き餌としました。 これぐらいの分量となります。サバが多いという情報が事前にあったことから多めに用意しました。 まずは撒き餌を沖か潮しもに10杯ほど遠投してサバを釘付けにします。それから仕掛け手前に投入し、なじんでから撒き餌を少量かぶせます。これでサバに刺し餌を取られる確率が低くなり、本命のグレを食わせることができます。
このパターンで狙うポイントは足もと回りの磯際です。また、サバがあまり入ってこないうえ、大型のグレの警戒心が弱まりやすいサラシの中も狙い目となります。
サラシの中も好ポイントになります。 サバのサイズが小さいケース
小さい(15㌢ぐらい)サバは、刺し餌を引っ張ったとしてもひと口で食うことはほぼありません。そのため、刺し餌が引っ張られたタイミングで仕掛けにテンションを軽くかける方法が有効です。そうして刺し餌を口から引き離した瞬間に撒き餌を上からかぶせると、サバは撒き餌の中の沖アミをくわえるためグレのタナまで刺し餌が通る確率が高くなります。それを何度か繰り返しているうちに食い上ってきたグレがヒットします。
刺し餌を引っ張る反応を見きわめることが大切です。 このときに使用する刺し餌は、ボイルの沖アミやマルキユーのくわせオキアミV9のようにかたさがあるぶんハリからはずれにくいものがおすすめです。サイズもL~3Lといった大きい方が有効です。
そして、使用するハリは大きめの細軸タイプが適しています。そのため私は鬼掛の軽攻めチヌ1~2号をよく使っています。
仕掛け面に関しては、刺し餌が速く沈むようにチモトにG5ぐらいのガン玉を打ちます。
アタリはナビの動きで取ります。横に走るのはサバの反応なので合わせません。合わせるべきは下に入る反応だけです。
サバのサイズが大きいケース
サバのサイズが22㌢以上と大きい場合はG2~3Bぐらいのガン玉を使用する方法が有効です。
ここで使うガン玉は、サバの層を突破でき、なおかつグレが刺し餌を食うギリギリの重さとすることが大事です。このギリギリの重さをいち早く見つけ出すことがその日の釣果を左右します。
目安としては、ラインにテンションをかけながらもゆっくりとウキが沈む、という具合です。グレが釣れる層までも突破しないように注意して設定して下さい(図2参照)。
狙うポイントは1個所に決めること。サバやグレをはじめとしたすべての魚を撒き餌で1個所に寄せるのがこのパターンでは有効です。
これらの方法を駆使して1試合め、2試合めと釣果をのばせた結果、全国大会の出場を決めることができまし。これから多くなるサバやアジなどの泳ぎが速い餌取りの対策としてみなさんも試してみて下さい。
上記の方法を駆使して2試合で釣ったグレです。すべて持ち帰っておいしくいただきました。 検量の様子です。結果が発表されるまでいつもドキドキします。 セミファイナルの成績表です。 全国大会もがんばります。 全国大会出場の認定証を手にすると、おのずと気持ちが高ぶります。 さて、シマノジャパンカップ全国大会は11月に長崎県の五島列島で行なわれます。2度めの優勝ができるようにがんばってきます。これからも応援をよろしくお願いいたします。
タックルデータ
撒き餌
※マルキユー製品グレパワーVSP グレジャンボ グレパワーV9徳用 チヌパワーV10白チヌ グレパワー遠投 刺し餌
※マルキユー製品くわせオキアミスーパーハード M~L — くわせオキアミV9 M~L — 特鮮むきエビ — 魚玉ハード — ※活性起爆材・グレにつけた生沖アミと、ボイルの沖アミも使用 竿 シマノ・BB-XSPECIAL SZII 1.2号485/520 リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG
※リンクは17年モデル道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号 ウキ ソルブレ・PFフカセM00 —ハリス 東レ・スーパーL EXハイパー1号 ハリ ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ4〜5号 ハヤブサ・鬼掛 軽攻めチヌ1〜2号 【上田泰大プロフィール】
釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝3度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。
年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。
■ブログ:グレトーナメント全国制覇への道
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