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好期を迎えた若狭の必釣法とは? 投げマダイの戦略を徹底解説

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投げ釣りでのマダイ狙いは、キスの良型などの同時期に釣れるターゲットを意識したスタイルではなかなか厳しいものがあります。すべての考え方をマダイの型物を狙いへと傾倒させるのが不可欠です。以下で紹介するのは若狭エリアにおけるマダイ狙いの考え方です。参考していただき、うれしい1匹を手にして下さい!!

(文:谷口 優)

マダイ釣りの釣行スケジュールの考え方

若狭方面におけるマダイは5月以降から乗っ込みを始め、梅雨の時期にかけて本格化すると考えていいでしょう。基本的には夜釣りが主体となるため日暮れから夜明けまでの時間帯を狙うことになりますが、場所と時期によっては朝8~9時にも釣れるケースがあります。マダイの釣果を得るには、そのような釣り場の傾向を知り、実績のある潮回りにタイミングよく釣行することが重要です。

スケジュールの基本パターンは、釣り場へ夕方に入って日暮れ前から開始するか、夜中に入って朝まで釣るかのいずれかになります。当然、時間に余裕があるなら十分な休憩を入れつつ夜通し釣るのが望ましいです。その方が釣り場の潮の動き方や、時合などの傾向が把握できるため次の釣行にもつながるからです。

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日暮れから朝まづめまで狙うことでいろいろな状況が把握できるようになります(ちなみに、釣り場は後述する手の浦海岸です)。

特に、初めて行く場所へはできるだけ明るいうちに入り、周辺の状況、ブイや筏など障害物の有無を確認することが欠かせません。実釣開始前には海の色、磯場やシモリ場、砂地などの目視で得られる情報を可能な限り収集します。さらに道糸にセットしたオモリだけを投げて底の状態を探り、カケアガリなどの位置を確認しておけば非常に有利です。マダイの回遊があるのはそういった底に変化のある場所だからです。

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カケアガリなどの地形変化を把握できれば、ヒット率アップが期待できます。

次に潮回りについて。瀬戸内や太平洋に比べて干満の差が小さいぶん潮流の動きも少ないですが、潮の動きが止まる前や動き始めるタイミングがチャンスタイムとなるのは日本海側も同様です。釣行の際は潮回りと潮時を把握し、どの時間帯をメインに釣るかを考えておくといいでしょう。

ただし、場所による地形の変化などによって潮汐表の潮時と実際の潮の動きにはズレが生じるものです。スケジュールは潮時に前後1時間程度のズレがあることを想定して組む方がいいでしょう。

そして、何度か通う中でその場所のヒットパターンがわかってくるものです。たとえマダイが釣れなくても他魚の釣れ方なども重要なデータとなります。それを知ることは確実にヒット率の向上につながります。

マダイ釣りの釣り場の考え方

若狭のマダイポイントのすべてを回ったわけではありませんが、マダイの型物を上げた過去の実績からいうと、まずはエントリーしやすい波止や砂浜から狙うパターンがおすすめです。要領よく手返しできる場所で竿を出す方が好結果に結びつくことが多いと思います。

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根掛かりなどのトラブルばかりでは釣れないばかりかおもしろくありません。要領よくスムースに狙える釣り場を選ぶことも大事です。

いずれのポイントでも大切なのは潮通しがよく、なおかつ潮流に変化が出る場所に目をつけることです。奥まった湾奥の漁港などは期待薄です。外海へ向かってのびている波止や、半島や岬などの先端付近から出ている波止、大きな港や湾の入り口付近で島や対岸との水道部になっている場所などが有望です。

当然、波止においては先端が1級ポイントです。次にコーナー部などで見られる周囲より潮流の動きに変化が出やすいことを基準にポイントを絞り込みましょう。

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砂浜でも同様の考え方でOKです。したがって、平坦で遠浅のエリアが続く浜は期待薄ということになります。岬や半島などに囲まれた地形で、沖へ行くほど水深がある浜が本命となります。もちろん、その中で潮流がよく通る場所や、地形の影響で潮の動きに変化がある場所を狙い目とします。

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ポイントの目安として重要なのは水深と底の状態です。浅い場所でもクロダイなら釣れますが、マダイを狙って釣るということなら少なくとも10㍍前後の水深を有するエリアがキャストで届くところにあるのが条件となります。

海底の地形は、シモリや海藻帯などの障害物が適度にあり、カケアガリなど底の起伏があるというのが理想です。手前は浅い砂浜でも急に落ち込んで深くなるようなエリアがあれば狙い目となります。もっとも、10㍍も水深がない場合でも潮流の通りが抜群によい場所であればマダイの回遊ルートになる可能性は十分あります。

型物マダイを取るためのタックル考察

かなりのパワーがある型物のマダイを、深場へと続くきついカケアガリや、多くの障害物がある場所で浮かせるにはしっかりとしたタックルが必要となります。

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このような型物を確実に取り込もうと思えば、強い道具立てが不可欠です。

竿は30号以上、できれば33号クラスとし、ドラグつきでパワーのあるリールを合わせたいものです。ラインは遠投が必要な場所であればナイロン4号かPE3号とし、手前のカケアガリがキツい場所なら8~10号の力糸を20~25㍍ほどセットするといった根ズレを防ぐ工夫も必要です。

オモリは基本的には浮き上がりよいタイプを使うこと。遊動天秤にこだわらず、状況しだいでジェット天秤なども用いましょう。

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仕掛けは1.5㍍以上と長めの1本バリが基本パターンとなります。モトスは10号、ハリスは最低でも5号以上とします。ハリの形状は使う餌にもよりますが、とにかく軸が太めの15~16号クラスとします。私は餌に応じて丸セイゴサーフ、キングサーフ、トーナメントカレイ、ユムシコウジなどのハリを使いわけています。

チモトには蛍光玉やルミコなどの光りものを装着して餌の存在をアピールするのが効果的です(それが餌取りを集め過ぎるように感じるときははずしましょう)。また、シモリが多く、カケアガリのきつい場所ではケプラー6~8号を20㌢程度チモトにつけ、ハリス切れを防止するのが有効です。

なお、波止先端や狭い水道部など船の往来がある場所を釣ることも多いので道糸沈め(10号程度のナス型オモリに大きめのスナップをセット)は常備しておきましょう。夜間とはいえ、漁船が航行するこもあるだけに油断は禁物です。

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