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早い開幕予測がビンゴ!! チョイ投げのキス釣りを満喫|マルチ派Kのデータ釣行指南!vol.1

過去の釣果や水温などを分析し、ターゲットと釣り場を絞り込む〝データフィッシング〟を実践することで釣果アップをはかり、貴重な休日をより楽しいものにしよう!! というのがこのコーナーのコンセプトです。データに基づく第1回のターゲットはキス、釣り場は紀北です。思うように時間が取れない中でも楽しめた釣行の様子をご覧下さい!!
(カメラ/文 黒野忠則)
みなさん、こんにちは!! 今回から連載させていただくことになりました黒野忠則です。
磯釣りや波止釣りなど、さまざまジャンルの海釣りをするマルチ派の私が日ごろ行なっているデータに基づいた釣行を通し、おすすめの釣りとスポットをご紹介させていただこうというのがこのコーナーのテーマです。2週間から2か月に1回は更新しようと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。
釣果が安定するデータフィッシングのススメ
本題に入る前に「データ釣行(データフィッシング)とは何ぞや?」というお話をしましょう。
私自身、平日は仕事をしており、日曜日と祝日の限られた時間の中で釣行しています。その中でどうすればよい釣果に恵まれるだろうか? という自問から始めたのがデータに基づいた釣行スタイルです。情報通信技術が発展した昨今、膨大なデータがネット上にあふれています。その膨大なデータに加え、過去の釣行で蓄積した自身のデータをうまく組み合わせて活用すれば、休みが少ない方や、短時間しか竿を出せない方でも釣果を上げられる確率が高まると考えられます。
特に大切なのは自身の過去の釣果を知ることです。爆釣した日もあれば、何も釣れなかった日もあるでしょう。それを正しく記録してデータを積み重ねることが何より大事です。記録ツールは日記やブログ、手帳などいろいろとありますが、釣果を残せるスマートフォンの無料アプリを使うと時間と手間の削減になるのでおすすめです(私は「ラクラク釣果記録」というアンドロイド専用のアプリを使用しています)。
次に大切なのが、水温の推移状況が似ている年のリサーチです(和歌山県下の水温の推移状況は和歌山県HPの水産試験場「定線観測情報」のページで確認できます)。これは持論ですが、水温の推移状況が似ている年は釣果も似る傾向があります。その点を踏まえ、水温の変動が似ている過去の同時期によく釣れていた魚と場所におよその目星をつけて釣行パターンを絞り込んでいきます。
上記の表は和歌山県ホームページ内の水産試験場「定線観測情報」の沿岸水温の月別観測値(https://www.pref.wakayama.lg.jp/prefg/071001/d00153301.html)のファイルを加工して作成。 時間があまり取れない今回の場合、自宅がある和歌山市近郊の紀北エリアに当たる紀伊水道内部という部分を抜粋して分析すると、2018年の秋から2019年の春にかけては2015年の秋から2016年の春にかけての水温の推移状況と似ていることがわかります。したがって、2016年のデータを参考に釣果予測を立てることになります(過去の水温と釣果については毎回記していきます)。さっそく2016年5月の私の釣果データをチェックすると、ゴールデンウィーク前後に和歌山市周辺でキスや豆アジが釣れていることがわかります(平年より水温が高かった2017年も同じ傾向が見られます)。
12月の水温に関しては、2015年と2016年が高く、2014年と2017年が低いことがわかります。2018年12月の水温はその中間に当たりますが、2019年に入ってから12度台に落ちないまま上昇へ転じたことを考えると、2015〜2016年や2016〜2017年の変化に近いと考えられます。したがって、2016年や2017年の5月の釣果情報を元にして釣行計画を立てるとよいといえます。 そこで今回は、2017〜2018年よりも早く釣れ始めるであろうキスをメインターゲットに設定。そのうえで、より手軽に楽しむことをテーマとし、エントリーしやすい紀北・新和歌浦の網代浜をチョイ投げスタイルで釣ることしました。
お手軽簡単、キスのチョイ投げ解説
『関西のつり』誌を古くから愛読されていた方にとってキスのチョイ投げはおなじみのスタイルですが、web版になったことから基本のノウハウを今一度説明いたしましょう。
タックルは図の通りです。竿は適度な長さで扱いやすいエギングロッドのMHクラスがおすすめです(Mクラスでもやれないことはありません)。そして、根が荒い場所ではないので、扱いやすいようにリーダーは80㌢と短めにしました。仕掛けは市販品が便利です。ただし、ハリに掛かったキスにヒラメやマゴチがアタックしてくることもあるので1.2号以上のハリスを備えたものが安心です。
このような仕掛けとオモリを用います。 釣り方はいたって簡単です。キャストしてオモリが着底したら糸フケを取り、ゆっくりとリールを巻いて仕掛けを引く、というのが基本です。
そのように仕掛けを引いていると、ときおり手応えが重くなることがあります。そうしたところの海底には石や岩といったストラクチャー(障害物)、カケアガリなどの地形変化があると考えられます。そのような起伏のあるところをキスは好むため、重い手応えが落ち着いたあたり(ストラクチャーや地形変化を越えたあたり)で仕掛けをいったん止めるのが有効です。止めた瞬間にガツンとくることも珍しくありません。
短時間ながらキスの小気味よいアタリを体感!!
仕事の都合上、時間をあまり確保できなかったことから2回釣行しました。
最初の釣行である4月30日はあいにくの雨天です。しかも竿を出せる時間は18時半〜19時半までとたった1時間しかありません。その中で、友人の村上和隆氏とともに入ったのが新和歌浦の遊歩道の中でも最も堤防に近い網代浜の横にある磯場です。
遊歩道脇の磯場で竿を出しました。 磯場ながら足場はさほどわるくありません。 まずは遠投(とはいってもチョイ投げなので50㍍前後です)で探ります。仕掛けを引く際に注意をしなくてはいけないのは、手前にあるカケアガリにキスがついている可能性があるので足もとまできちんと引く、ということです。
その点を意識して探っていると、カケアガリ周辺で小気味のいいアタリがでました。まもなく姿を見せたのはもちろんキスです。
早々にキスのアタリが見られたのはデータ分析の成果といってよいでしょう。 続いてはアタリがでたカケアガリを攻めるべく手前(15㍍)に投入します。そうして投点をかえながら探っていくうちに反応が鈍くなれば、投げる向きをズラします(浜に人がいないことを確認して下さい)。
そのようなパターンによるアプローチで2匹追加したころ、村上氏にも待望のアタリがでました。キスの天ぷらが食べたいとずっといっていただけに「1匹では帰れないよ〜」とハッパをかけます。
キスをヒットさせた村上氏は満面の笑みです。 お互い1匹ずつ追加したころ、雨足が強まってきました。あたりはすっかり暗くなり、釣れない雰囲気が漂います。しかし、まだ釣れるという確信があるので手前を中心に攻めてみます。すると狙い通りにヒット。それを見た村上氏は夜光仕掛けにかえ、同じように手前を攻めるパターンで1匹追加しました。
タイムリミットが迫ってきたころ、対岸のマリーナシティから恒例の花火が打ち上がりました。美しい花火を混雑していない場所で見られるのは釣り人の特権でしょう。
花火を見ながらの釣りなんてぜいたくですね。 ラスト1投で1匹を追加し、合計で6匹の釣果を上げることができました。村上氏も何とか3匹確保し、天ぷらを楽しみに帰途につきました。
キス&ガッチョが1投1匹でヒット!!
2度めの釣行は5月2日です。今回は昼から夕方まで時間があることから落ち着いて釣りを楽しめそうです。
2日前の釣りとは打ってかわって天候は晴れ。また、波風ともに落ち着いています。荒れている日よりも凪いでいる日、潮が濁っている日よりも澄んでいる日の方がキスは釣れると個人的に確信しているだけに期待が持てそうです。
キス狙いには最適といえる天候に恵まれました。 ちなみに、村上氏は仕事ということで単独での釣行です。1人でも楽しめるのもこの釣りの大きな魅力ですよね。
今回は網代浜で竿を出します。ゴールデンウイークの晴れの日とあって多くの方が海辺で遊んでいます。海開きはまだしていないため泳いでいる人はさすがにいませんが、安全を十分に確認してからキャストします。
干潮後とあって目の前に2段のカケアガリが見えています。そこに魚がついているだろうと考えて重点的に攻めると、1投1匹のペースでキスやガッチョが釣れます(小さいガッチョは相当な数を釣ってリリースしました)。
2つあるカケアガリを丹念に探るパターンでアタリが頻発しました。 特によくアタッたのがガッチョです。大半は逃がしましたが、食べておいしい魚なので少しキープしました。 順調に上がる釣果に気をよくして釣っていると、ドボンッ、ドボンッと海面のあちこちで何かが落ちる音がします。「んっ?」と思って浜を見ると、子どもたちが石を海に投げる競争をしているではありませんか。これだと魚は当然逃げます。実際、以降はまったく釣れなくなりました。それでも短時間ながら十分に魚を釣ることができたので納竿することにしましょう。
2回めの釣行の釣果です。短時間ながら十分に楽しめました。 ちなみに、和歌山ではレアになりつつある小さいカレイが釣れました。数が年々減少しているといわれていますが、このように子どもの存在を確認できたのはよかったです。今度は大きくなって戻ってきてね(笑)。
大きいカレイにもアプローチしてみたいですね。 さて、これから梅雨時期にかけてキスの最盛期を迎えると、型・数ともに望めるようになります(30㌢クラスも期待できます)。和歌山県北部であれば、マリーナシティ釣り公園の突堤、浜の宮海水浴場、片男波、新和歌浦漁港、網代浜を含む和歌浦遊歩道、田ノ浦漁港、磯の浦海水浴場、有田川河口、紀ノ川河口などが有望です。いずれも気軽に行ける釣り場だけに竿を出してみて下さい。
なお、キス狙いのチョイ投げでは、ガッチョ・カレイ・キュウセン・ササノハベラ・ヒラメ・マゴチ・チヌ・キビレ・チャリコ・フグなども釣れます。それらのアタリも味わいながら釣りを楽しんで下さい!! Bon congé!!(よい休日を!!)
網代浜の釣行メモ
駐車場 新和歌浦漁港にあり(1日400円) トイレ 和歌浦漁港にあり アクセス 阪和道・和歌山ICをおりて和歌山城方面へ。県庁前交差点を左折してR42を南下。和歌浦口交差点を右方向に入って進むと和歌浦。または、阪和道・和歌山南スマートIC(ETC専用)をおりて右折し、道なりに直進。R42との交差点を左折して進み、和歌浦口交差点を右方向へ。 【黒野忠則プロフィール】
食べておいしい魚を求めて、波止や磯のカゴ釣りをはじめ、フカセ釣り、エギング、チョイ投げ、ヌカ切りなど、さまざまなジャンルの釣りを行なうマルチアングラー。年間20回程度の限られた釣行回数の中でも、あらゆるデータを駆使したスタイルを実践して安定した釣果を上げている。釣り歴は20年。AURAフィールドアドバイザー。
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