アコウ(キジハタ)の釣り方 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

【実釣マニュアル】アコウ(キジハタ)の釣り方

アコウの釣り方1

夏場の根魚釣りの大本命であるアコウはパワフルな手応えに加えて食味のよさなど魅力満点です。近ごろは大阪湾の奥部でも好釣果が上がるなど、親しみやすいターゲットとなっているのでぜひ狙ってみましょう!!

アコウ(キジハタ)は身近な波止回りで釣れる根魚としては最大級のターゲットです。メバルやガシラといった他の根魚仲間と比べると難易度が高いものの、大阪湾、瀬戸内海や日本海など広い範囲で釣ることができます。食味がよいと定評があり、好シーズンの初夏~晩秋には多くのファンが実績ポイントへ通い詰めます。

そのポイントはアイナメと似通っていますが、アイナメが主に日中の釣りものであるのに対し、アコウは魚の行動範囲が広がる夜間と朝夕のまづめどきのヒット率が高いという傾向があります。そのため日中にアコウを釣るのなら積極的に居場所を探る工夫が必要になります。

アコウ狙いのズボ釣りのパターン

ポイントの考え方について

波止の竿下に仕掛けをおろし、回遊してきた魚を待ち伏せるスタイルをズボ釣りといいます。

アコウの釣り方17

ズボ釣りにも対象魚によっていろいろなパターンがあり、アコウ狙いの場合はポイントの設定が特に大切になります。アコウは広域を大群で回っているような魚ではないことから、隠れ家となるケーソンの継ぎ目、捨て石やテトラの並びに変化のある部分、目立つシモリなどの近くに釣り座を構えることが釣果を上げるうえで重要となります。

アコウの釣り方20
アコウの釣り方5
波止ではこのようなケーソンの切れ目が絶好のポイントになります。
アコウの釣り方4
浅くてもこのように大きな石が入っている場所は狙う価値があります。

餌のバリエーションについて

釣り座に魚を呼び込む工夫も効果があります。アコウ釣りではエビ餌(シラサエビ、沖アミ、海エビなど)、虫餌(マムシ、アオイソメ)、身餌(小魚、魚の切り身のこと)が使えます。そのうちエビ餌で釣るなら釣りの最中はもちろん、開始前から撒き餌を入れておくのが有効です。そうするとアコウの寄りがよくなります。

アコウの釣り方18
アコウの釣り方8
エビ餌を使う場合は釣り始めにしっかりと撒き餌をしましょう。できれば底撒き器を用い、底から1ヒロ上のタナに何度か撒き餌をしたいものです。
アコウの釣り方9
実釣中は波止際に落とすように、ときおり上撒きにて撒き餌をすればOKです。
アコウの釣り方6
シラサエビはこのように尻尾側にハリを掛けます。

身餌なら死んだものより生きた小アジなどを使う方が有利です。小魚の動き、それにともなう音や振動は大きなアピール力があるからです。

虫餌は量の割に高価なので撒き餌はできませんが、何の動きもない切ったマムシでもアコウの実績が多いところを考えると、その匂いに効果があると考えられます。そのため、マムシを使うときは虫の体液から匂いが出る状態を保つために餌をこまめにかえるのが得策です。

釣り方について

釣り方自体は簡単です。狙いのポイントの波止際~竿下のエリアで、底に着くか着かないかぐらいで仕掛けを垂らして置き竿にしておく、というものです。

アコウの釣り方19

夜釣りでは1本の竿で釣る方がトラブルを起こしにくいですが、慣れてきたら長い竿で捨て石の切れ目付近、短い竿で波止際を狙うという二刀流も有効です(底だけを釣る場合、同じポイントに2本の竿を入れてもあまり意味がありません)。いずれにせよ竿には尻手ロープをつけ、不意の大アタリで海に持ち込まれないようにしておきましょう。至近距離だと小物のアタリでも竿が飛ぶことがあります。

アタリは竿先にでます。一気に押さえ込むときは即合わせでOKです。軽く竿先を上下させる程度の反応なら竿を手にして竿先を少し下げ、次のアタリで合わせるぐらいでいいでしょう。

アコウの釣り方11
他の根魚よりも強い引きを見せてくれるのがアコウの特徴です。置き竿にするときは竿が飛ばない対策を取りましょう。

アタリがあったのに空振りするのは餌取りのフグの仕業であることが多いです。ただ、餌がほとんど残っているならアコウが餌を放したとも考えられます。この場合はオモリを底につけて糸を軽くたるませ、魚が感じる竿先の抵抗を減らしてみるのも一策です。竿先のかたい投げ竿などで竿下を釣るときは、さらにドラグをユルユルにしておきましょう(アタリがあったら竿先を下げ、抵抗を与えないようにしながらドラグを締めます)。

なお、竿下付近のアコウを釣るのにはエビ撒き釣りというウキ釣りのパターンも効果的です(メバルの釣り方で紹介)。沖めのポイントならアイナメ狙いの要領での投げ釣りが有効です。遠投しないなら生きアジも餌にできます。

アコウ狙いのルアー釣りのパターン

やわらかいプラスチック系の素材で作られた虫餌や甲殻類を模したルアー(ソフトルアー)にはワームとかグラブ、ホッグ系といったタイプがあり、これらを用いたルアー釣りをワーミングといいます。これがガシラ・メバル、そしてアコウを釣るにも効果的であり、それぞれの魚種に応じたノウハウがあります。

アコウの釣り方14
宙層狙いで特に有効なカーリーテール型のワームです。
アコウの釣り方13
底を狙うパターンではホッグ系も有効です。

アコウは自分の体の半分ぐらいのサイズのアジにも食いつきますし、餌を追いかけて底から宙層へ突進するほど獰猛です。そのため扱いやすい大きめのルアーや、スピーディーなサソイでも釣れます。つまり、テンポよく広いエリアをチェックしやすいということでもあります。ルアーは餌取りにも強いですし、日中にアコウの居場所を探り歩くには餌釣りよりも何かと効率がいいものです。

アコウの釣り方21
アコウの釣り方16
ジグヘッドはこのようにセットします。
アコウの釣り方15
底を主に狙うテキサスリグのセッティング方法です。オモリとハリの間に音によるアピールができるビーズを入れるのも有効です。

タックルはエギングやバス釣り用のものが最適です。これでソフトルアーをセットしたリグ(オモリ、ハリを組み合わせた仕掛け)を投げ、底近くをスーッと引いてくるのが基本操作となります。

その他、エギングと同様のサソイのバリエーションを駆使するのもいいですが、やる気のあるアコウは近くを通ったルアーに対して強い攻撃性を見せることから、まずは基本操作で狙うのが得策だといえます。こまめに移動して少しでも多くのポイント候補を攻める方が釣果につながるものです。

ズボ釣りで腰をすえるスタイルではベストポイントをじっくりと吟味したいですが、ルアーは勝負が早いだけに考える前に投げるべきです。波止の根元の浅いエリアでも、シモリがあったり、岩がゴロゴロとしている底なら十分に釣れる可能性があります。根掛かりしないように、引くコースとスピードを工夫しながら探り歩けばガツンとくるはずです。

※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。