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好釣果に直結!! 春グレ・実践的Q&A【尾長グレ編その2】

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低水温や産卵の動向など、春のグレ釣りの状況は何かと不安定です。そんな中でよりよい釣果を上げようと思えば、曖昧ではなく、確かな釣り方でのアプローチが求められます。そこで、ここでは尾長グレと口太グレのそれぞれついて、春に好釣果を上げるためのノウハウをQ&A方式で解説します。その1に引き続き尾長グレの実践的な手法をご覧下さい。

尾長グレにハリを飲まれないようにするには?

尾長グレを手にするにはハリを飲み込まれないことがまず重要だと思います。ハリを飲ませないためのノウハウ、テクニックを具体的に教えて下さい。

前アタリをとることを考えましょう

口太グレと違って尾長グレはラインを一瞬で切るほどの鋭い歯があります。このため釣り上げる条件として口にハリを掛けることが求められます。

ただ、うまく口に掛けたとしても絶対にラインブレイクしないかというとそうではありません。左右の口もと(カンヌキ)にハリが掛かったときはグレの動きしだいで切れることがあります。たとえば、口の左側に掛かった場合、グレが右に向かって走るとラインが口の先端部の歯に当たって切れてしまいます。

この点を考えると、最も理想的なハリ掛かりの位置はジゴクと呼ばれる口の先端部となります。先端に掛ければ魚がどの方向に走ってもラインが歯に触れることはありません。

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では、そんなハリ掛かりを実現するにはどうすればよいか? 方法は大きくわけて2つあります。

口の先端にハリを掛ける方法

1つは本流狙いのように潮の流れが速いところでのパターン。この状況では50~100㍍沖で反応が出ることが多く、ウキにアタリがでるのと同時に強烈なスピードで突っ込みます。このため口へのハリ掛かりは運任せになります。それでもウキでアタリをとって瞬時に掛け合わせることができれば口にハリ掛かりする確率が上がります。

もう1つは潮の流れがあまり速くないときのパターン。この場合、撒き餌に反応して浮上するグレを狙うことになります。そのグレの口にハリを掛けるには、餌を吸い込むときにでる前アタリをとらえる必要があります。それをとらえて合わせることができれば口の先端部にハリ掛かりする確率が高まります。

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小さな前アタリをとらえることでこのような理想的なハリ掛かりの確率が上がります。

しかし、前アタリをとらえるのは簡単ではありません。ときには潮とは逆にウキが傾くような不自然な変化も前アタリのことがあるからです。それを見きわめて合わせないと、餌取りのように釣り人にはわからないまま餌が取られます。

また、変化に気づかずにウキが海中に消し込まれてから合わせを入れると、ハリが口の左右に掛かったり、飲まれる確率が高まります。まれに口の先端部にハリ掛かりすることもありますが、それを期待していたのでは大物は取れないでしょう。

口太グレ同様に3ヒロまでのウキ下で狙うときは、ウキに変化が出やすい固定ウキ仕掛けが有効です。グレが撒き餌に反応して2ヒロ未満のタナまで浮上してきたときは、刺し餌を目で追って視界から消えると同時に合わせを入れることも考慮するとよいでしょう。


尾長グレを釣る確率を上げるためにすべきことは?

春の尾長グレ狙いは初夏と比べると釣れる確率がわるいというイメージがあります。少しでも尾長グレに近づくためのノウハウ、テクニックをいろいろと教えて下さい。

潮流、撒き餌、仕掛け…。各種要素を見直してみましょう

口太グレが産卵を控えて口を使わない春は、尾長グレを狙うには一番いい時期だと思います。ただし、3~4月は1年を通して最も水温が低下するため、温暖な黒潮の接岸が欠かせません。中紀だと上り潮、南紀一帯は下り潮が好条件の目安になります。この条件下で実績スポットに釣行すれば尾長グレがヒットする確率は高くなるでしょう。

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条件の見きわめも確率を上げるためには欠かせません。

実釣面で注意したいのは撒き餌です。釣った尾長グレの腹を開けて胃の内容物を調べると、原型を留めたボイル沖アミがたくさん入っているのに気づかされます。これを見るとボイルのパラパラ撒きが有効だと思われますが、それだけでは風が強いときに融通がききません。生沖アミに集魚材を混ぜたものと、ボイル沖アミの両方を用意した方がよいでしょう。

生沖アミと集魚材を混ぜるときは沖アミの粒をつぶさないことです。原型を留めた沖アミは沈下速度が遅く、長時間潮に漂わせることができるからです。

仕掛けがなじんだタナで刺し餌と撒き餌を同調させることが大切であることはいうまでもありません。潮次第では仕掛けと離れたところに撒き餌を打つ必要もあります。しっかりと流れを見きわめる術を身につけましょう。

そして、3ヒロ以内で反応があるときは固定仕掛け、それよりも深いタナはウキ止めを用いた遊動仕掛けにするのがおすすめです。いずれの場合も前項で紹介したハリ掛かりを考慮し、きっちりとタナを取り、ウキを沈めないスタイルで挑みましょう。

尾長グレは潮につくことが多い魚です。潮筋に撒き餌を漂わせて潮目で食わせるイメージで攻めれば身近な存在になるはずです。


仕掛けのなじみを妨げる強風時の釣り方は?

小アタリをとるにはライン操作が重要だと思います。しかし、これから吹く南の強風があると操作が難しくなります。真横、斜め、正面からの強風を想定したときのライン操作、仕掛けの張り方のコツを詳しく教えて下さい。

糸フケを出さない操作を徹底しましょう

横から吹く風のケース

グレ釣りにとって一番の天敵といえるのが風です。特に横風は釣りにくいものです。

潮向きと風速にもよりますが、風と潮の方向が逆のときは沖を狙うのも難しくありません。投入時に風を利用して潮かみにラインを置き、その後に竿先を海面につけることでウキまでのラインを自然に張ることができます。仕掛けがなじんだら竿先を海面につけたままラインを送るだけでOKです。

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竿先を海面につけることで余計な糸フケを抑えることができます。

やっかいなのは風と潮が同じ方向のときです。潮と風の影響を受けた道糸が大きくはらんでウキを引っ張るため、刺し餌と撒き餌の同調がとても難しくなります。距離があるほど糸のフケ具合が大きくなるため竿1本までの範囲が狙える限界といえます。

このケースでは仕掛け投入と同時に竿先を海面につけてフケの出具合を最小限に抑えます。そして、ハリスを引っ張らないように竿先からウキまでの道糸に張りを持たせながら少しずつラインを送ることで釣りやすくなります。

斜めから吹く風のケース

潮が左右に流れているなら基本的な考え方は同じです。風と潮が逆の方向であれば仕掛けに張りができるので問題ありません。

一方、風と潮が同じ方向の場合、竿先を海面につけるだけではラインが引っ張られて撒き餌と刺し餌が離れてしまいます。この場合は釣り座から払い出すサラシと潮の合流点にできるヨレを利用するのが得策です。ヨレに入ったラインは風波に引っ張られることなくしっかりとなじむからです。また、撒き餌と刺し餌の同調も難しくありません。

正面から吹く風のケース

左右の潮の流れで沖を狙うのは困難であるため磯際から竿1本までの範囲を狙います。この範囲ならラインの修正がしやすく、仕掛けを張るのも難しくありません。

潮が沖に払い出すときは、竿先を海面につけるだけで自然と張りができるため刺し餌と撒き餌の同調をはかるのが簡単です。

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以上のような風の中で小アタリをとるには、水面下ギリギリをキープするようにウキの浮力を調整するとよいでしょう。ただし、アタリがわからないほど海中に沈めるのはいただけません。風の影響を受けず、視認できる範囲で沈めて不自然な変化はすべて合わせるという方法が得策です。

どうしても釣りにならないときはフロロ系やサスペンドタイプの道糸の使用を考えます。現場でそれらの持ち合わせがなければ50㍍のフロロハリスをリールに巻き込むとよいでしょう。

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