【渓流釣り】アマゴ・初期に楽しい気軽に行ける渓を紹介|十津川水系・滝川/大野川〈奈良県〉

十津川・滝川/大野川アマゴ5

〈奈良県〉十津川水系・滝川/大野川

近畿圏では随一といえる魚影の濃さ、流域の広さを誇るのが奈良県の十津川水系です。目移りするほどたくさんある好スポットの中から注目したいのは滝川と大野川。いずれも釣りやすさ、魚影の濃さともに抜群だからビギナーでも存分に楽しめます

(文:木谷幸一)

冬の間、誰1人歩くことのなかった渓に足跡があるかないか? 早春の渓においてはその有無が期待の大小につながります。とはいえ、足跡があったとしても先行者はどう攻めたのか? 竿抜けがまだあるか? といったことを考えながら釣り上がるのも楽しさの1つだといえます。そんな魅力もありながら、できるだけ先行者に合わない釣り場の筆頭候補が奈良県の十津川村漁区です。

十津川村は紀伊半島のほぼ中央に位置し、村としては全国最大の面積を誇ります(北方領土を除く)。流水面も最大規模であり、大きく蛇行しながら北から南へと村を縦断するように本流が走っています。その本流と谷を除く各支流には27万匹前後という大量のアマゴの稚魚が例年まんべんなく放流されています。

道路並走でラクに入川可能な滝川と大野川

十津川水系で特におすすめの渓を2つ紹介しましょう。

初期が狙い目の滝川

風屋ダムしも手で本流に出合う滝川は、上流部まで道路が並走しているぶん出入りしやすく、奥里橋までなら比較的やさしい渓相とあってビギナーでも問題なく遡行できます。それに対して上流部は大岩がゴロゴロとして遡行が大変です。釣果が望めるものの、高巻きが必要となるため本格派向きといえます。

魚影の濃さは平均して良好です。型は18㌢前後がアベレージ。大型は出にくいですが、本流との出合いの風屋大橋下から風屋花園までの短い区間なら良型が期待できます。

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この渓は下流から上流まで道路が並走しているぶん入釣者が多く、時間とともに魚影が薄くなりやすいという特徴があります。このため4月初旬までが狙い目だといえます。

このように道路が並走する条件は釣果的にはデメリットになる一方、入釣者を確認できるというメリットがあります。先行者がいることを知らずに釣り上がるというタイムロスを未然に防げるのは好都合です。

十津川・滝川/大野川アマゴ3
気軽にエントリーできるエリアも豊富です。

この渓の中で気軽に楽しめるといえるワンストローク2〜3時間のおすすめスポットは前述した風屋大橋下、内原橋周辺から公衆トイレ、取水堰堤周辺の3個所。いずれも短時間でサクッと楽しめるポイントです。

なお、滝川の支流である栗平川は現在入釣禁止になっています。

楽しみ方が豊富な大野川

十津川水系の下流部に位置する渓です。川幅は比較的狭いですが、魚影の濃さは良好です。

R168からR425(芦廼瀬川[あしのせがわ]方面)に入ってしばらく進むと道路が上下にわかれます。左手に上ると大野川、右手に下ると芦廼瀬川上流に向かいます。芦廼瀬川上流にもいいところがたくさんありますが、ここでは大野川を紹介しましょう。

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取水ダムの少し上流の森バス停付近にある入川道から上流の大野橋までの区間、大野橋から片川の橋までの区間(少し距離がある)、片川の橋から最上流部の橋までという3個所が釣り場になります。民家が見られる下流部は田んぼの脇を通るような里川の雰囲気ですが、上流に向かうにしたがって大岩がゴロゴロとした荒々しい雰囲気になります。短い距離ながらさまざまなロケーションを楽しめるのがこの渓の特徴といえます。

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好反応が得られる初期の魅力を楽しんで下さい。

源流域まで道路が並走しており、滝川と同様にラクに入川できます(先行者の有無も確認可能)。それでいながら変化に富んだ渓相のおかげで魚影は保たれ、終盤まで釣りを楽しめます。

気軽さ重視のワンストローク2〜3時間の釣りということなら大野橋周辺が最もよいでしょう。

渓流釣り初期のアプローチの心得

タックル考察

近ごろの渓流釣りは、軟調竿に超極細糸の0.1号前後を組み合わせた中流域を主に攻めるスタイルと、中硬から硬調の竿に0.4号前後の糸を組み合わせたスタイルにわけられます。シーズン初期の3月はアマゴがあまりスレていないので差が出にくいですが、4月に入ってアマゴが瀬に出るようになると極細糸を用いたタックルが有効になると思われます。

ただ、極細糸を扱うのは結構疲れるものです。取り込みをはじめとする実釣時はもちろん、仕掛け作りの段階でも神経をつかいます。また、仕掛けを軽くせざるを得ないため流れのある上流部での釣りや、風の強いときには向きません。このため現場のロケーションやTPOに合わせて選択すべきだといえます。

滝川、大野川ともに竿の長さは下流域で6㍍まで、上流に向かうにつれて4㍍前後、あるいはチョウチン釣りで対応することになります。

餌について

餌は川虫が1番ですが、シーズン初期は虫が小さくてなかなか確保できないものです。このためミミズなどの保険を持参しましょう。

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餌は川虫が一番です。

釣り方についてのノウハウ

釣り方に関して大切なのは、シーズンと時間に合わせて狙いどころをかえていく、ということです。たとえば、初期にメインポイントになる淵の場合、気温の低い早朝は最も深いところからしも手を、日がのぼって気温が高くなれば流れ込みから最も水深のあるところまでを、という具合に変化する狙いどころを見きわめて攻めなくてはなりません。

十津川・滝川/大野川アマゴ1
時期や時間を加味し、食い気のある魚がつく場所をよく考えてアプローチしましょう。

また、どの場合においても底を意識しながら流心の脇を攻める釣りから始め、流れを受けるスポットへと徐々にシフトするのがセオリーとなります。そして、淵から流れ込み、続いてその流れ込みのかみ手にある瀬…という具合に、気温と水温が大きく上がる3〜4月はアマゴのつき場の変化を読み取ることが大切です。

最後に、初期は「粘るより進め」という言葉を肝に銘じて釣るのが得策です。いかに食わせるかではなく、いかに食い気のあるアマゴと出合うかを意識することが大切です。

釣行メモ

十津川漁協
HP http://web1.kcn.jp/totsukawa-g/
電話番号 0746-66-0305
入漁料 日券3,000円
年券6,000円
※中学生、身障者は半額。小学生以下は無料。
※現場売りは1,000円増し。
※氏名、住所、年齢、電話番号を明記のうえ現金書留にて料金を郵送することで通信販売が可能。
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