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大チヌが初心者でも釣れる絶好期!! 決め手はハワセ+刺し餌の工夫にアリ
餌取りがいない低水温期は、フカセ釣りで大型のチヌにアプローチする絶好期といえます。初心者でも50㌢を超える年なしクラスをキャッチできるチャンスがあるだけに要注目です。反応が鈍いときは〝ハワセ釣り〟と〝刺し餌の工夫〟を駆使することで…!!
(文:福永知也)
フカセ釣りの魅力は、何といってもシンプルな仕掛けで大きな魚を狙えることにあります。ウキ下や仕掛けを試行錯誤して狙った結果、ウキがスーッと海中に消し込まれていくときのドキドキ感はたまりません。
この釣りの基本的な考え方は、刺し餌を自然に流れる餌に見せることです。そのため仕掛けはハリス、ウキ、ハリのみ。状況によってはガン玉を使用しますが、個人的にはなしで挑むのを基本スタイルとしています。
この仕掛けの設定が釣り場の条件や魚の状態に合っているかどうかが釣果のよしあしを大きく左右します。風、波、潮流、潮色といった刻々と変化する状況を把握し、それに合った仕掛けを選択することが好釣果を上げるうえでは欠かせないのです。
これからの季節は魚の活性が低いとのイメージが先立ちますが、餌取りが減るぶん本命に出合えるチャンスは大きいといえます。仕掛け設定にこだわって大チヌにアプローチしてみてはいかがでしょうか?
初心者でも大型が期待できるチヌに注目!!
私のホームグランドである紀北〜中紀の波止において、低水温期のフカセ釣りといえばチヌがメインターゲットとなります。この時期に釣れるチヌは40㌢オーバーの良型が多く、50㌢オーバーもかなりの確率で期待できます。また、パターンにハマれば大型の数釣りが期待できます。
ゴンゴンと頭を振る重量感のある引きで竿を曲げ込んでくれるものの根に入られる心配がなく、ゆっくりとやり取りを楽しめるのがチヌ釣りの魅力です。大物をまだ手にしたことのないビギナーでもキャッチできる確率が高いため、ぜひチャレンジしていただきたいと思います。
なお、この時期チヌは身が引き締まり、脂も乗っていて美味です。釣った際はぜひ持ち帰って食べてみて下さい(ただ、3月以降になると卵に栄養が取られるのか身に締まりがなくなって味が落ちます)。
チヌ狙いの基本的な釣りの流れ
撒き餌は、粒をつぶしていない全解凍の沖アミに、チヌのつき場となる底層へ届きやすい高比重の集魚材を混ぜ合わせたものを用います。この時期は沖アミの粒をつぶして遠投性を持たせるよりも大きな粒で魚にアピールする方が有効だからです。そして、ピンポイントに撒き餌がきくように、バラけないかたさに仕上げるのがキモとなります。
刺し餌は生の沖アミがメインとなりますが、念のためにボイルの沖アミも用意しておくとよいでしょう。
実釣に際しては、まずは海面に変化のあるところを捜します。磯と違って波止回りは地形変化に乏しいですが、海面には潮目やヨレが発生している場所が必ずあるはずです。それを見逃さずに狙うことが釣果を上げる近道となります。
ポイントを選定したら撒き餌を数杯打ちます。それから仕掛けを投入し、再び撒き餌を数杯打ちます。撒き餌は1度に多く入れるよりも絶え間なく入れ続けるのが有効です。
チヌ狙いの釣果アップの秘訣
ウキにの動きに変化がないのに仕掛けを回収すると、刺し餌の頭だけがないといったことがあります。この場合、チヌが何らかの理由で刺し餌を食い込まないと考えられます。対策として、まずはウキ下の変更を行ないましょう。
低水温期は底付近の深ダナ狙いが基本となりますが、さらにウキ下を深くして仕掛けを海底に這わせるパターンも有効です。この場合、刺し餌を底に止めることができ、食わせの時間をチヌに与えることができます。
ハワセ幅は状況によってさまざまです。長く取るほどウキにでる変化は小さくなるというデメリットが生まれるため、短いハワセ幅から始めることです。また、釣れたからといってハワセ釣りを続けないこと。ウキの動きから海況の変化を察知できるように、釣れだしたら通常のウキ下に戻して釣りを展開しましょう。そうしてウキを通して得られる情報を元にして仕掛けをかえたり、ポイントを見きわめて本命のアタリを得ることができればフカセ釣りのおもしろさをもっと感じられるはずです。
這わせても刺し餌が残る場合は、生の沖アミの殻を取ってムキ身にして使ってみましょう。ハリ先で沖アミの殻を引き裂くだけですから手間はかかりません。食い渋ったチヌは沖アミの殻を嫌がるのか、ムキ身にしたとたんアタッてきたことが過去に何度もあります。また、沖アミの2匹掛けが有効だったこともありました。
このように刺し餌のつけ方しだいで食いがかわることも多いですから、反応が鈍いときはいろいろ試してみましょう。
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