カレイ釣りは難しくない!! 専用竿不要の手軽なスタイルを徹底追求 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME - Part 3

カレイ釣りは難しくない!!  専用竿不要の手軽なスタイルを徹底追求

カレイ釣りのテクニックは?

手軽なカレイ釣りで重要なテクニックは2つだけ。まずは至近距離のポイントを確実に押さえることです。波止の外向きなら狙いは捨て石の切れ目のみ。根掛かりしない範囲でできるだけ近投します。根掛かりがない(=捨て石が砂に埋まっている)場所では竿下狙いがベストといえます。

波止の港内向きでは捨て石の際を狙いつつ、漁船の航路筋の深み(投げ過ぎると船に糸を掛けてしまうので要注意。道糸沈めの使用が無難)、周囲より深いなどの底に変化のあるエリアに仕掛けを入れましょう。砂地や砂泥中心の底がきれいな港もあれば、根掛かりが多い底の荒い港もあります。底がきれいな場所ではこまめに仕掛けを引いて何らかの変化があるところを捜し、底が荒いところではあちこちに投入して(底は引かない)根掛かりの少ないエリアを見つけたいところです。

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ちなみに、50㍍以上投げられる投げ釣りのタックルもあるのなら(シーバスロッドなどもいい)、ポイントの幅を広げるのもおもしろいです。考え方はチョイ投げとかわりません。波止の外向きでは捨て石の切れ目の次にある底の大きな変化(引いた仕掛けが重く感じるカケアガリなど)を探ってみましょう。広い港内では中心近くに魚のつき場がないかをチェックすること。ただし、遠投するほど仕掛けは流されやすく、チョイ投げでは気にならなかった隣人とのオマツリへの配慮が必要になるのは覚悟しましょう(基本的に遠投は流れが緩んだときだけにするのが無難)。

2つめの重要テクニックはアタリを見逃さないこと。一番もったいないのはカレイが食っているのに気づかないまま竿を放置し、時合が終わったころに巻き上げて単発ヒットに終わるパターンです。また、他の魚が掛かった仕掛けにはカレイが食いつけませんし、餌取りらしきアタリが止まったら餌がなくなったと判断して打ち返さないと素バリでムダな時間を過ごすことになります。

だから竿はできるだけ三脚に立て掛け(波止に置くときは踏まれたり、海に落としたりしないように注意)、竿先が目線に入る高さにセットしましょう。また、三脚のアームの両端には鈴をつけておくと目を離した隙にきたアタリも結構わかります(竿先に鈴をつけるのはダメ。むやみに鳴ってうるさいですし、糸ガラミしやすくなります)。また、外海向きに投入した竿はリールのドラグを緩め、引かれれば糸が出るようにしておきましょう。糸が出るときのクリック音でアタリがわかりますし、カンダイやエイに竿を引っ張り込まれるトラブルを防止できるからです。

根掛かりが少ない場所でポイントを絞り込みにくい場合は、1本の竿を手持ちにし、ゆっくりと引いては少し止めるというサソイを多用するのも効果的。底の様子がはっきりとわかるようになりますし、仕掛けが魚とニアミスする可能性が確実に高まります。

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あわてずに合わることが確実な取り込みにつながります。

なお、置き竿でも手持ち竿でもアタリがきたからとあわてて合わせないことです。メインターゲットは食い逃げなどしないカレイですし、相手が良型のキスでも少し糸を緩めて次の動きを待つぐらいにすると乗りがいいものです。魚がハリを飲んで上がってきたら合わせが遅かったせいだと考える人がいますが、掛かりどころはそのときどきの魚の食い方しだいでかわってくるものです。投げ釣りでは口に掛けることよりも、十分に食わせてからしっかり合わせてバラシをなくすことを重視すればいいのです。

カレイ釣りの餌は?

手軽な投げ釣りの万能餌はアオイソメです。どのエリアでもカレイ・キスの実績は十分です。餌店でサイズを選べるなら小さめのものを指定し、1匹掛けを基本に餌取りが多い時間帯は半分掛けにしてみたり、アタリが遠いときや時合らしきタイミングには2匹掛けにしてアピールするなど使い方をアレンジしましょう。

餌の量は1日釣るなら1,000円程度は必要ですが、ファミリーフィッシングで人数×1,000円の餌を買うとたいてい余ります。やや少なめに購入し、なくなったら納竿するか、改めて餌を買いに走るかにする方がいいでしょう。

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他の餌を併用するならマムシかコガネ(日本海側ではあまり実績がない)でしょう。なぜか餌取りがこれらの餌を敬遠してじっくりとアタリを待てるときがあったり、カレイがこちらばかりに釣れるケースに対応できます(逆にアオイソメばかりで釣れることもあります)。マムシはちょっと割高なので、3人の餌を買うならマムシ2,000円にアオイソメ1,000円という感じになります。

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アオイソメをメインにマムシを使うとさらなる釣果が期待できます。

マムシとコガネは餌の持ちをよくするために塩虫(塩漬けにして水分を抜く)にして使われることも多く、これを扱う餌店もあります。遠投の釣りと違ってこまめに手返しができるチョイ投げではあまり餌持ちを意識することもありませんが、塩虫は切っても汁が出なくて扱いやすいうえ、余れば冷蔵して次週の釣行にも使える点で重宝します。簡易式の方法なら釣り場でも自作できますから試してみてもいいでしょう。

塩虫を作るときは、あらかじめビニール袋に食塩をひとつかみ入れておき、購入したマムシやコガネ(虫と一緒にパックされるヒル石などと呼ばれる粉の類は入れないように注文)を投入し、シェイクしてから袋の口をしばっておきます。釣り場に着いたら水分が出た虫を地面に並べて新たに塩を振り、しばらく風にさらします。そして適度に乾いたらクーラーで保管しましょう。

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塩マムシは何かと重宝するので持参するとよいでしょう。

なお、餌取りが多いときは皮が丈夫なユムシを多用する本格派も多いですが、これは短冊状に切らないと小バリにマッチしないので面倒ですし、カレイはともかく小型魚の食いがよくないので手軽なチョイ投げ向きではありません。使うとしたら2~3匹だけ購入し、食事休憩などで手返しができないときに投入する作戦が有効です。

以上、魚が至近距離に寄っているハイシーズンだからチョイ投げメインのカレイ釣りはとても手軽に楽しめます。オマケの他魚と遊びながらベテランキャスターをしのぐ好釣果を上げられる可能性も十分ありますから、しばらくは気軽に実績場へ出かけてみましょう。