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初心者大歓迎!! のべ竿大漁プラン|南紀・すさみ港の五目釣り

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トリック仕掛けなら魚種多彩。のんびり感が実に楽しい!!

若かりしころは「のべ竿なんて時代遅れや!!」と息巻いていた私ですが、近ごろはその奥深い釣趣&コストパフォーマンスの高さに大ハマリ。特に南紀の高速系の魚を狙うパターンに魅力を感じています。

(文:野村慎太郎)

すさみ漁港でののべ竿釣り

スズナリでアジが釣れるサビキには目もくれず、のべ竿+セル棒ウキのシンプルな仕掛けを用いて港奥で静かにアジを1匹ずつ釣っていたおじさんの姿を見た血気盛んなビギナーだった私は「時代遅れな釣りやなぁ…」と少し軽蔑していました。しかし、さまざまな釣りを経験した今ではおじさんの粋さがよくわかります。

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イスに腰掛けながらのんびりと釣るのも楽しいものです。

のべ竿を使った釣りの魅力は、仕掛け操作がしやすいこと、タナを正確に取れること、合わせのタイミングをつかむのが意外と難しいこと、ダイレクトなやり取りがとても楽しいことなど、とてもたくさんあります。何よりもうれしいのは、ていねいに釣った4~5匹のアジが食卓に並ぶシーンを見たときです。じっくりと味わっていただこうという温かな気持ちになります。

そんなわけで近ごろは同志を見かけるたびに「おっ、ツウですなぁ♪」と敬愛の眼差しを向けてしまいます。

そんなのべ竿釣行のイチオシポイントは南紀・すさみ漁港。アクセス至便、港は広くて足場も良好、波止への車の乗り入れもOK、トイレ完備という具合にファミリーで楽しむには最適の釣り場です。

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大波止の内向きで狙うのがおすすめです。

そして、特筆すべきは魚種の多さです。アジをはじめ、タカベ・カマス・メッキ・シマアジ・シオ(カンパチの幼魚)といった南の海ならではの高速系?ランナーが相手をしてくれます。いずれもひと筋縄ではいかない魚だけにそれなりの釣法&テクニックが求められます。

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のべ竿のサビキ釣りならこのような手軽な道具で楽しめます。

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おすすめの釣り方はトリック仕掛けを用いたサビキ釣りです。以下ではその詳細を解説していきましょう。

トリック仕掛けの実釣法

①冷凍アミエビを半分解かす

餌は冷凍のアミエビを用います。ブロック1個をすべて解かすと餌づけ&移動時の持ち運びに苦労します。そこで、まずは半分だけ解かしましょう。ブロックの半分だけつかるように海水を入れた水汲みバケツにアミエビを袋ごと浸しておきます。

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このようにアミエビブロックの半分だけ海水に浸して解凍します。

②釣況チェックと釣り座の確保

サビキ釣りの人がいれば「何か釣れましたか?」と声をかけ、アジに混じって高速系ランナーが釣れていないかチェックしましょう。ただし、サビキでよく釣れているからといって隣に入らせてもらうのは控えましょう。サビキのアミエビに魚が集まっているとトリック仕掛けでは釣れないからです。サビキの人とは少なくとも5㍍以上の間隔を取りましょう。

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先端へ行くほど回遊魚が期待できます。

すさみの大波止では、付け根付近にアジが多く、先端へ行くほど高速系ランナーが期待できます。また、波止の中間付近にはトンネル状の水路があり、外海から港内へと潮が流れ込んでいます。その付近も有望です。

③魚を寄せてタナを決める

釣り座を決めたら解けたアミエビを軽くつまんでポイントに投入しましょう。すぐに魚が寄ってくることはないので2~3回撒いて様子をうかがいます。アミエビをついばむ魚影が確認できたら狙うタナを決めます。

④実釣開始

アミエビの袋を解けている方から開封し、逆さにしたバケツの上にビニール袋ごと乗せます。そして、竿を持たない方の手でオモリをつまみ、アミエビの上で仕掛けを何度か往復させてハリに餌をこすりつけます。少しコツがいりますが、すぐに慣れるでしょう。

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このように逆さにしたバケツにアミエビを乗せ、仕掛けをこすりつけてハリに餌をつけます。

ハリにアミエビがついたら仕掛けをソッと投入します。アミエビがハリに残る時間は10~15秒とごくわずかです。スピーディー&ソフトに仕掛けを送り込みましょう。

基本的には撒き餌を打つ必要はありませんが、ときには打って魚を寄せてもいいでしょう。どのタイミングで、どこに、どのぐらいの量を撒けば効果的かを考え、それに合わせて仕掛けの投入点や送り込むスピードを決めます。撒き餌と同じスピードで仕掛けを沈めるか、あるいは沈むスピードをずらすか…など、その違いだけでも食いが異なります。また、オモリ近くのハリについたアミエビを撒き餌として食わせる、といったテクニックもあります。

そのようにして魚の動きや餌の食べ方をじっくりと観察しながら、あーでもない、こーでもないと竿を出していると、秋の楽しい1日は瞬く間に過ぎていきます。

アジやグレ狙いも楽しい!!

高速系ランナーの気配がないときは移動し、気になる場所で何度か撒き餌をしてみましょう。それでも本命が留守ならアジやミニグレと遊びましょう。ちなみに、アジ・グレポイントの底付近には30㌢級のグレや40㌢級のニザダイもウヨウヨしています。もちろん、これらが掛かれば沖へ走られてすぐに糸が切れますが、精一杯の抵抗をするのもオツなものです。磯のグレ釣り師さながらに竿を寝かせたり、腰を落とすなどして竿の弾力を十分に使って強い引きに耐えてみましょう。

伊古木と笠甫もおもしろい!!

すさみ漁港の大波止の周辺にある伊古木(いこぎ)、笠甫(かさぼ)の波止もおもしろい釣りができます。いずれも小場所ですが、磯が近いため南紀ならではの心躍るロケーションを堪能できます。

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伊古木の波止です。足場が良好な内向きはじっくりと楽しめます。

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大物の気配も漂う笠甫の波止。竿を出すだけでも楽しいです。

インフォメーション

最寄りの餌店 山口釣具エサ店(0739-55-3033)。
アクセス 阪和道・すさみICをおりて左折。道なりに進むとすさみ港。

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