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チヌ・落とし込み、盛夏攻略の鉄板スタイル【競技会勝利の心構え】
大勢の釣り人が竿を出す競技会は普段とは違う釣りを強いられるものです。そんな状況の中で釣果を上げようと思えば、さまざまな変化に対応できる引き出しを増やすことが欠かせません。そのために行ないたいのがプラクティスです
(文:竹田敏雄)
競技会ではプライベートの釣りとは違って緻密な計算と戦略が必要となります。普段は魚の動きに合わせて釣りを組み立てますが、競技会では人の動きも加味して戦略を立てなければなりません。その中で私が最も重視しているのが以下の3点です。
【要点1】プラクティス
プラクティス(予行演習)に行くと多くの参加者と出会いますが、普通通りに釣りを楽しんでいる方が多いように思います。釣れるレンジを狙い続けている人が大半であり、なぜこのレンジ? このレンジでアタリが集中するのはなぜ? 他のレンジの状況はどうなの? という具合に釣れるレンジを見つけることを手始めに、あらゆる状況を想定して探る人はほとんどいないように感じます。プラクティスである以上、釣れるレンジを幅広く探ることが必要です。
また、魚の動きを把握するように探ることも大切です。朝に魚が浮くとか、昼の満潮に浮くといった傾向はプラクティスでおよそつかめますが、トーナメント当日はプレッシャーで浮かないことも多いものです。もっとも、これは想定内。大切なのは浮きたいのに浮かない魚の動きをつかむことです。大半のチヌは浮くチャンスを宙層でうかがっているため、プラクティスでは浮く場所の把握に努めます。競技会当日に魚が浮かなくても居場所をつかめていれば釣りを有利に進められるものです。
【要点2】時間の使い方
プラクティスでつかんだ状況からどのように時間を使うのかの作戦を練ることも欠かせません。具体的には、人が集まる場所と自分が探りたい場所の兼ね合いを考えて時間で刻んでいく、ということです。
まずは理想の戦略を立て、時間ごとに狙う場所を決めます。この際、他の人とポイントがバッティングすることも考慮し、選択肢をたくさん作っておきます。したがって、1度の大会での戦略は膨大になります。このようにどのような状況にも対応するためにプラクティスが必要になるわけです。
【要点3】餌の選択
使用する餌は、基本的にはそのときのチヌの主食になっているであろう波止に最も付着している種類を選択すればいいでしょう。とはいえ、中には違う餌を好むチヌもいるだけに、その他の餌もサブとして用意しておきたいものです。
餌がわりの時期のように、波止にほとんどついていないミドリイガイがよかったり、腹の中に入っているフジツボとはまったく異なるミドリイガイに好反応を示すことがまれにあるのは、ルアー釣りのように形や色、動きなどが効果的に作用しているからではないでしょうか? そうした考え方で餌を選ぶのも一手です。
そうした多角的な視野を持ち、実践することが勝利への1歩になると思われるだけに、普段からいろいろなパターンにチャレンジしていただきたいと思います。
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