上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.2【第6回 M-1カップ グレ・若狭大島予選編】 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME - Part 2

上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.2【第6回 M-1カップ グレ・若狭大島予選編】

遠投で良型がヒット。しかし…

まずは同乗の選手と場所決めのジャンケンをします。勝った私は本命と思われる右側の場所を選択しました。

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潮がゆっくりと右へ流れる中、競技を開始すると3投めぐらいに25㌢級がヒット。続いて釣れたのは26㌢。なかなかサイズがのびないので撒き餌から離して仕掛けを入れてみます。すると、29㌢がヒットしましたが、このサイズでは予選を通過できません。

サイズアップを目論んで遠投を駆使しながらポイントをローテーションすると、グレの活性が上がりだしたのか1時間ほどしたころに30㌢アップが釣れだしました。

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できるだけ遠くを狙う釣りがヒットパターンになりそうです。

8時ごろ、強くなりだした南の風を利用して遠投するパターンで狙うと、ガツンッ!! ときました。そこそこの手応えで一気に底へ走る様子からはナイスサイズであることがうかがえます。ところが、魚が底に着いた瞬間、重みがフワッとなくなりました。ハリ外れです…。それでも「ヤツを取ればイケる!!」と、今までの経験から直感的に感じました。

良型との再戦で勝利!! 前半は納得の釣果

同じポイントを釣り続けると食わなくなるので、場を休ませながら良型にアタックするチャンスをうかがいます。そして、再び南風が強まったタイミングで遠投します。着水後、仕掛けと撒き餌がズレないようにラインを風かみへメンディングしながら竿先の動きに視線を集中させます。

しばらく沈黙した後、ラインの動きが変化したと思った矢先に先ほどと同じようにガツンッ!! という手応えが伝わりました。ヤツだ!! 

今度は底に潜られないようにしっかりと竿でためながらジワジワとこちらへ誘導します。手前で根に潜ろうとする抵抗にはできるだけ前方へ出て対処するなど慎重にやり取りを続けていると、やがて明らかにサイズの違うグレが姿を現わしました。そこから何度か締め込みを見せたものの、どうにかかわして無事にネットイン。この時期の若狭湾ではなかなか出ないサイズとあって思わず笑みがこぼれます(ちなみに、このグレは過去に釣られたことがあるようで、口にハリが掛かっていました)。

上田泰大トーナメント思考11

競技後の検寸時の計測では37.1㌢ありました。

続いても遠投で35㌢をゲット!! 前半は30匹ほど釣って30㌢以上が6匹ほどという釣果です。後半に向けてずいぶん気分が楽になりました。

目標達成。果たして結果は…!?

後半は左側の釣り座へ。前半と比べて左からの風が強くなってきたことから左側への遠投ができません。そこで沖を向いてポイントを作っていくことにします。

しばらくすると30㌢アップが食いだしました。右側の釣り座と比べて小さいサイズが少なく、釣れると29㌢以上です。そして、終了までに25匹ほど釣り、6匹ほどを入れかえて規定匹数を30㌢アップでまとめることができました。

検量の結果、9匹で5,790㌘。全体のトップで予選を通過することができました。

目標をクリアした釣果に納得です!!

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トップ通過を果たすことができました!!

  • 上田泰大トーナメント思考15
    予選とはいえ、1位はやはりうれしいものです。

今回はいいサイズだけを遠投で狙った釣りがハマりました。小さいグレばかりが釣れるときは8割の撒き餌を手前に打って小型を寄せ、遠投で良型を狙う釣りが有効です。ただし、撒き餌と刺し餌の同調は絶対条件であり、それらをコントロールよく投入することが欠かせません。そのコントロールの精度を高めるには練習あるのみです。しっかりと身につけて遠投の釣りで良型の引きを楽しんで下さい。

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遠投の釣りがうまくハマると、小型の活性が高い時期でもこのクラスがヒットします。撒き餌と仕掛けを投入する際のコントロールの精度を高めて強い引きを楽しんで下さい。

なお、M‐1カップ・グレの全国大会は11月に愛媛県の日振島で行なわれます。それを制覇した様子を報告できるようにがんばりますので、今後ともよろしくお願いいたします!!

トーナメント参戦ムービー

トーナメントの1日を自身で追って動画撮影しました。こちらもぜひご覧下さい。

(YouTube「上田TV」より引用)

タックルデータ

撒き餌
※マルキユー製品
グレジャンボ
グレパワーV9徳用
爆寄せグレ
超遠投グレ
グレパワー遠投(半袋)
※沖アミは9㌔使用。
刺し餌
※マルキユー製品
くわせオキアミスーパーハードM、L
くわせオキアミV9
特鮮むきエビ
魚玉ハード
※生とボイルの沖アミも使用
竿 シマノ・BB-XSPECIAL SZII 1.2号485/520
リール シマノ・BB-Xハイパーフォース2500DXG
※リンクは17年モデル
道糸 東レ・銀鱗SSブラックマスターエクストラ1.5号
ウキ ソルブレ・PFフカセM00
ソルブレ・MFスラッシュS0、M00
ハリス 東レ・スーパーL EXハイパー1〜1.2号
ハリ ハヤブサ・鬼掛 極軽グレ3〜6号
ハヤブサ・鬼掛 短軸のませグレ浅層攻略軽量3〜4号

【上田泰大プロフィール】

釣り好きだった父に連れられて物心がついたときから川でフナやコイ・ブラックバスを釣る。そして、大学生のころに本格的に磯釣りを始める。我流の釣り方ながら誰よりも上手と思い込んでいた中、初めて出場したトーナメントで他の選手のレベルの高さに衝撃的を受ける。それ以来、シーズン中(4〜6月、9〜12月)は毎週のように参戦するほどトーナメントの釣りにハマる。
主なトーナメントのタイトルは、2015シマノジャパンカップ磯(グレ)釣り選手権大会優勝、日本グレトーナメント優勝2度、和歌山グレドリームカップ優勝3度、G杯争奪全日本がま磯(グレ)選手権3位、マルキユーカップ全日本グレ釣り選手権大会準優勝。
年間釣行回数は約60回。京友磯釣クラブ会長。京都府在住。
■ブログ:グレトーナメント全国制覇への道
■youtube:上田TV

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