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好釣果を追求!! イシダイ・ポイント判別術 Part.1

イシダイポイント判別術1-8

シモリ、底根、海溝、カケアガリ。
4つの変化を徹底的にサーチ

釣り場ごとの特徴はあるものの、シモリ、底根、海溝、カケアガリが狙い目になることはかわらない。各所の攻め方をマスターしてデカバンを取りたい!!

(文:山本真士)

この時期のイシダイ狙いは1年のうちで最も忙しい釣りになる。というのも、イシダイ・イシガキダイはもとより餌取りの活性も高く、潮がよければ餌を交換して打ち返すという行為に追われるからだ。とはいえ、餌取りの猛攻をうまくかわせば高確率でイシダイに出合えるともいえる。だからこそポイントの見極めが重要になってくる。そこで、ここでは本命を釣る確率を上げるためのポイント判断について、南紀をホームグランドとする私の考え方を紹介させていただきたい。

ポイント判断

好釣果を上げるうえでまず考えたいのがイシダイがつく場所の判断である。春先の乗っ込みにいい場所、夏や秋に好釣果が出る場所といった季節ごとの狙い目はもちろん、潮岬のドウネのようにシモリや海溝がない磯、すさみのセシマのように手前にある竿1本ほどの溝とシモリが見られる磯といった釣り場ごとの特徴も把握することが大切だ。私は過去の実績や経験でおよそ判断しているが、その年の黒潮の流れや水温によって釣況がかわるため、できるだけホットな情報を仕入れることにも力を入れている。

イシダイポイント判別術1-1

地形などのポイント判断に潮流などの流動的な直近の情報も加味することで好釣果がより身近になる。

また、地形も大切だが、私は潮を最重視している。上り潮、下り潮のいずれかに合う磯やポイントを攻めなければイシダイは釣れないと考えている。できれば前日や当日の朝に潮の流れを見て上がる磯を判断したいものである。

磯が決まれば竿出しだ。およそどの磯にもポイントが数個所あり、潮流の具合によってイシダイが食うところがかわる。このため渡礁する前にはアバウトでよいから船頭にポイントを確認しておくことをおすすめする。

具体的な狙い目は①シモリの回り、②底根、③海溝、④カケアガリである。海底を徹底的に探ってこれらのポイントを見つけることから始める。餌取りなどの反応が出ればポイントにうまく餌が入ったと考え、集中的に狙うとよい。状況がよければいきなり本命のアタリがでて、その後も連発ということもある。

攻め方のパターン

では、以上の狙い目の攻め方を順に説明しよう。

①シモリ回り

イシダイポイント判別術1-5

イシダイの回遊コースとなりそうな潮当たりがよいところに仕掛けを投入する。その後、竿を少しシャクッて仕掛けを持ち上げては置くという動作を繰り返して底の形状を探り、シモリの際のポイントを捜す。このときシモリの上に餌が乗ったままにならないように注意したい。

シモリ回りがポイントになる代表的な磯は、江須崎・ソビエト、市江崎・長島などである。

②底根

底根や瀬の壁に這わせるときは根掛かりに気をつけること。仕掛けは潮の速さや角度を考えてポイントの潮かみに投入し、徐々に引いて底根や瀬の壁になじませる。

なお、仕掛けを上げるときは潮かみ側に竿を倒すこと。そうすれば根掛かりがある程度防げる。

底根がポイントになる代表的な磯は、見老津・西の一ノ島、潮岬・オオクラなどである。

③海溝

イシダイポイント判別術1-6

初めて上がる磯であれば遠くに仕掛けを投入し、少しずつ引き寄せながらオモリから伝わる感触を頼りに海溝を探る。溝にオモリが入れば竿先がグーッと入る。この反応が見られたら竿先を下げ、仕掛けが落ち着くまで道糸を出す。

海溝がポイントになる代表的な磯は、伊古木・沖のセシマ、口和深・沖の三ツ石のコジ。いずれもはっきりとした海溝が見られる。

④カケアガリ

他の狙い目と同様に、仕掛けを投入した後にタナ取りをしながらポイントとなる沖側の海底まで寄せる。そこから仕掛けを壁伝いに少し引き上げてアタリを待つ。

カケアガリがポイントになる代表的な磯は、見老津・中崎の足もと、口和深・沖の三ツ石の見老津向きの鼻など。いずれも段々に駆け上がっており、どこで食うかはその日の潮しだいである。

イシダイポイント判別術1-4

手元に伝わる感触から地形の変化を読み取れるように経験を積み重ねたい。

この他、南紀・椿で見られるような砂地と岩盤の境目に仕掛けを置いてアタリを待つポイントもある。この場合もズルズルと底を引いた仕掛けから伝わる感触を頼りにポイントを探る。

このようにポイント判断はオモリ、道糸、竿を通して手に伝わる感触が決め手になることを覚えておきたい。