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盛期のキス、勝負を決める5投とは?【ライトスタイル派の作戦】

盛期のキス5投1 淡路島16

ライトスタイル派の作戦

どの釣り場にも必ずキスはいる。
食い渋りを楽しむコツ、お教えします

誰でも釣果を手にできる手軽なキス釣りとはいえ、1日を通して好不調の波が必ずあるもの。だから、その日のキスの好みをていねいに探ることが大切。たとえば、私のホームグランドである淡路島の場合…

(文:井手良一)

私が住む淡路島では6~7月には全域の波止や浜でキスが狙えるようになり、ポイント選びには困りません。ただ、少しでも多く釣りたい、あるいは良型を手にしたいと思うなら水深のある釣り場に目をつけるのが得策です。

サーフなどの浅場は魚の活性が高い朝夕や上げ潮(満ち潮)時には好ポイントとなりますが、その他の時間帯は釣果が落ちやすいものです。その点、足もとから水深がある釣り場では日中でもキスの活性が高いことが多く、安定した釣果が見込めます。手軽な近投で楽しめるのでファミリーでの釣行も可能です。

有望な釣り場とは?

沖へ突き出た場所が狙い目。人工島&大型港に注目!!

  • 盛期のキス5投1 淡路島4
    志筑新島

沖へ突き出た釣り場はたいてい水深があるものです。淡路島の東浦エリアなら佐野、生穂、志筑、塩田という4つの人工島がそれに当たります。いずれもとても広いので混雑とは無縁であり、いくらでもポイント移動ができるため釣果アップが見込めます。

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洲本港・白灯波止。

港回りでは沖向き(外向き)の方が水深があるように思えますが、大型の港ではそうでないこともあります。たとえば、洲本港・白灯波止の沖向きは下げ潮時には海底が見えるほど浅いですが、港内向きは水深があります。西浦方面なら都志港も外向きより港内の方が深いです。

明るい日中に港や波止の周囲を見渡し、海底が見えるほど浅いところはパスしましょう。海中の様子がよくわかる空撮ガイドなどを事前に見ておくのもいいでしょう。

1投めの考え方

まずは遠投で沖をチェック。〝ていねいな引き釣り〟が基本

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魚がスレていない(警戒心が低い)スタート時は釣れることが多いため1投めは特に集中しましょう。雑に投げると魚を散らしてしまうので要注意。まずは釣り座正面の沖へきちんと遠投して下さい。

仕掛けを底まで沈めたらていねいに引き釣りをしましょう(ゆっくりと竿をサビいたら、竿を戻しながら出た糸フケ分だけリールを巻く)。そのまま引いてくるだけでも構いませんし、竿に重みが伝わったところで少し止めるのも有効です。

キスは水深の浅い手前よりも沖に多いものです。投げた距離の半分のところまで仕掛けを引いた時点で何の反応もなければ、仕掛けを回収する方が効率的です。そして回収すれば餌の有無をチェックしましょう。

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1投めのていねいな引き釣りで釣れればその釣り座の沖には食い気の高いキスが溜まっていると考えられます。しばらくは釣り座をかえずに同じパターンを続行しましょう。そして、沖での反応がわるくなったら手前も探ります。しばらく釣って手前での反応が遠のいたら釣り座を数㍍移動して再びていねいに引き釣りをします。

2投めの考え方

〝間〟と〝スピード〟を意識。流れの変化も要チェック

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回収した1投めの仕掛けのハリに餌が残っていればキスの食い気が低いか、釣り座の沖にキスが少ないと考えられます。2投めでは止めの時間を長く取るか、置き竿にしてアタリを待ってみましょう。

また、1投めでテンコチ(餌取り)が釣れた場合は仕掛けを引くスピードが遅いと考えられます。次投では竿をやや速めにサビいて下さい。

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テンコチ(ガッチョとも呼ばれる)が釣れたときは引くスピードを速めましょう。

なお、キスは上げ潮(満ち潮)時によく釣れます。港の場合、港内へ入り込む流れのときが上げ潮だとわかりますが、浜ではそれがわかりづらいものです。仕掛けが流される方向を見ておき、そのときの潮の状況を把握しましょう。釣行前に潮時表を見ておくことも大切です。

3〜4投めの考え方

小移動して沖を広く探る。釣り方の流れはそのままで

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1~2投めで何のアタリもなければ左右のどちらかへ釣り座を数㍍移動し、釣り座正面の沖を遠投でチェックしましょう。釣り方の流れは1~2投めと同じでOKです。

キスは浅場よりも深場に多く溜まります。遠投で反応がないポイントでは近投で釣れることも少ないはずです。

5投めの考え方

奥の手は1本バリ仕掛け。これで釣れないキスはいない!?

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盛期(6~7月)の淡路島ではどの釣り場においても届く範囲の沖にキスがまったくいないということは考えられません。4投めまでに何の反応がなくても、ポイントのよしあし(キスの有無)を疑ってすぐに釣り場を移動するのではなく「キスの食いがわるいだけだ」と考えて次の一手を打ちましょう。

その一手として5投めで試してほしいのが図のような1本バリの仕掛けです。これを用いて止めの間を長くしたり、置き竿でアタリを待つといったスローな釣りをすれば活性の低いキスもたいてい食ってきます。これで1匹でも釣れれば「群れはいる。今、食いが渋いのは潮がわるいせいで、いい流れになれば釣れる」といった確信を持って粘ってみましょう。

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1本バリ仕掛けを駆使しても釣れなければポイント移動を考えるのが得策です。とはいえ、いきなり大きく移動する必要はありません。たとえば、沖向きを狙っていたのなら、港内向きを狙える場所へ移動するといった小さな移動から始めましょう(逆もまたしかり)。港内にキスの溜まり場があることは多く、意外な場所で大釣りすることもあります。

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