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【磯釣り】イシダイ 初夏の戦略 Part1.自己記録更新を目標にする
自己記録更新を目標にした戦略
イシガキダイを含めた数釣りを通して自己記録更新サイズが出れば最高だ。そのチャンスを広げるためには個人的な情報収集はもちろん、仲間とデータを共有することも欠かせない。それに加えて撒き餌をしっかりときかせることで…!!
(文:山本真士)
イシダイ師なら60㌢や70㌢を越えるサイズ、自己記録を1㌢でも更新するサイズを釣りたいと思うのが心情だが、実際には大型ばかりを選んで釣れることはできない。したがって、個人的にはイシガキダイを含めた底物のアタリをとらえる延長で自己記録更新に繋がるサイズを釣る、というのが無理なく楽しむという点で理想的だと考えている(野球でたとえるならヒットの延長がホームランというところだろうか?)。
釣果の確率を上げる考え方
私は、ハリについた餌や撒き餌に反応した餌取りの動きにイシダイやイシガキがポイントに集まってくると考えており、とにかくアタリがでるところを探るようにしている。
ただし、年によってかわる黒潮の流れ方にともなって水温や潮流も変化するためイシダイが釣れる磯は断定できない。だから過去のデータの中でその時期に最も釣れている磯を選択して釣行している。もちろん、各磯の釣果情報もほぼ毎日収集している。よりよい釣果を求めるならイシダイが釣れているところへすぐに行くのが鉄則と考えているからだ。
また、撒き餌の重要性も近ごろ感じており、ウニガラや、つぶしたカラス貝を積極的に持参している。ポイントが足もとの磯へ釣行するときは必ず用意している。
撒き餌は渡船から撒いてもらうこともあるが、ポイントが比較的近いときは磯上がり後に自ら撒いている。その際、磯上がり後に潮流の速さをチェックしたうえで潮かみから数回にわけて撒くようにしている。その効果だと思うが、釣果は確実にアップしている(翌日の方が効果がでていると感じる部分はあるが…)。
春先からはヤドカリとトコブシ(ナガレコ)の餌を用いていたが、5月ごろからはウニとサザエを使用する。これからはウニ餌がメインだと考えてよいが、私はアタリの正体が本物かどうかを見きわめるとき、あるいは本物と確信したここ一番の決め手の餌としてサザエを用いている。サザエではいい型が釣れることが多いと感じているからだ。
ポイントの考え方
沖にある1級磯は実績があるぶん確率も高いといえる。しかし、近年は釣り荒れも目立っている。そこでここ数年注目しているのが地方寄りの磯だ。それも実績がなく、さほど深くないところで思わぬ釣果が上がっている。たとえば、見老津のムギイシ周辺やタカシマなどはおもしろい存在である。
そして、私は釣り仲間数名で手わけしてイシダイが乗っ込んでいる磯や気配のある磯を効率よく見つけている。また、釣り仲間で集中的に攻め、絶えず撒き餌を入れることで釣果アップを目論んでいる。
また、冬場に行なうグレのフカセ釣りの際も仲間に伝えられる有益な情報の収集を欠かさない。たとえば、棚や底の状態が特によく見える澄み潮だと手に取るようにポイントがわかるため「こんな磯なら撒き餌の効果も期待でき、意外と良型のイシダイが残っているかもしれない」という情報を入手することもチームプレイ作戦の1つとして重視している。
食わせるためのノウハウ
以上の点を踏まえたうえで覚えておきたいことが2つある。
1つは食い込みアップをはかる工夫である。これについては前述したように撒き餌が欠かせない。撒き餌を打つと餌取りが集まってくるが、イシガキダイやイシダイも同じように集まってくる。複数のイシダイ・イシガキダイがいれば足止めができ、数釣りの可能性が高まる。
また、浅場を攻めるなら仕掛けはシンプルなものがよい。オモリにしても20号で十分だ。ハリスは抵抗感をなくすために少し長めがベターだ。
餌のウニは2段でセットし、上の1つには割れ目を入れておく。1個刺しの場合も集魚力と食い込みアップを期待して割れ目を入れることが多い。
そして、仕掛け投入後はピンピンに張らずにセット(多少の根掛かり防止にもなる)することも食い込みアップに繋がると考えている。
もう1つは時合である。たいていは朝の3〜4時間で勝負は決まる。大潮や中潮で朝イチに満潮を迎えるなら下げ始めからの3時間が特に狙い目になる。その間はアタリのあるなしにかかわらず一定の間で仕掛けを打ち返すことが大事だ。
そのうえで穂先の少しの変化を見逃さずに集中したい。なぜかというと、アタリがないのに餌が取られることがよくあるからだ。最も大事な時間のロスは非常に痛い。少しでもチャンスをものにするために、とにかく穂先の動きの変化に集中したい。
最後に、イシダイを釣るにあたっては潮を読むことも欠かせない。磯上がりしたら潮を読んでポイントを決める。この作業を的確にこなせるようになることも自己記録更新には欠かせない。
なお、日差しがきつくなる今後は磯パラソルのような日よけが欠かせない。少量の降雨時にも重宝するだけにできるだけ持参したい。
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