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【磯釣り】尾長グレ攻略の作法 Case.4 ハリを口に掛けるテクニック

尾長グレ作法4-2

ハリを口に掛けるテクニック
わずかなアタリをとれる
システム構築が欠かせない!!

尾長グレ狙い最大の問題はハリを飲まれることによるハリス切れ。それを防ぐには飲まれる前にでるアタリをとることが重要であり、それを察知できるシステム構築が不可欠!!

(文:嶋津栄規)

尾長グレの概要

「尾長グレ=取り込みが難しい」 ほとんどのグレ釣り師が尾長グレに対してそのようなイメージを持たれていると思う。その要因の1つとしてあげられるのが引きの強さであろう。筋肉質な魚体はアスリートさながらだ。良型ともなるとパワー感にあふれた強い引きで沈み根や磯際などの障害物へ何度も突っ込むことから根擦れによるハリス切れといったバラシが多くなる。

尾長グレ作法4-5

ハリを飲まれないための知識を養って、スリル感あふれるファイトを何度となく楽しみたい!!

そして、それ以上に取り込みの最大のネックとなるのがヤスリのように発達した歯の存在である。ハリを飲み込まれた場合、30㌢クラスであればハリスがザラザラになる程度で済むことが多いが、40㌢クラスとなると2号程度のハリスだといとも簡単に切ってしまう。1つの目標となる50~60㌢ともなると、それ以上に太いハリスを難なく切ってしまう。

ときにはカンヌキにハリスがうまくおさまって取り込めることもあるが、そのようなラッキーパターンを期待していたのでは取れる確率はいつまでたっても高まらない。尾長グレをより高確率に取り込むには、ハリを飲み込まれないように確実に口をとらえる術が必要となる。

〈基本戦略〉
前アタリをとることで
キャッチ率アップ!!

良型の尾長グレを手中にするために重要なことはいくつかあるが、ここでは口にハリを掛けることを重視して基本戦略を考えてみたい。

沖狙いのパターン

尾長グレが狙える釣り場として多くの釣り人がまっ先にイメージするのは潮通しのいい沖磯ではないだろうか。速い潮流がかすめるように走る沖磯や、潮通しのいい岬の先端付近が好ポイントというイメージが確かに強く、実際に実績も高い。仕掛けを潮流に乗せて流し込むと、ラインがバチバチと一気に走るアタリでヒット、といった経験をされた方も多いことだろう。だが、そのようなケースは向こう合わせとなることがほとんどであり、ヒットポイントが釣り座から遠くなるほどアタリへの対応が遅れるためにハリを飲まれる確率が高くなる。

そのような沖狙いで尾長グレの口にハリを掛けるためにまず考えたいのは、ハリの形状の選択である。使用すべきはネムリ型である。その形状のハリには、口内に入ってもグレが走って引っ張ると歯をすり抜けて口もとに掛かりやすい、という特徴があるからだ。

そして、仕掛けを流す際にはアタリに素早く対応することが求められる。そうするにはウキを視認できる状態で使わなければならず、体積があるとともに潮乗りと視認性に優れ、ある程度浮力の強いアイテムが必要となる。

尾長グレ作法4-3

尾長グレ狙いの場合、仕掛け全体を沈めるとウキでアタリをとれないばかりか、水中に生まれる糸フケによってアタリに気づくのが遅くなるという欠点がある。よりよく釣るには、微妙にでるアタリをとりやすいうえに素早く対応できる攻め方が求められるわけである。

磯際狙いのパターン

良型になるほど狡猾となる尾長グレを釣るには、そのつき場となる磯際の攻略が欠かせない。ただ、紀伊半島の釣り場のように良~大型の絶対数が少なく、磯際のある一定のタナ、一瞬のタイミングでしか捕食しないスレた個体は超微細なアタリしかださないから釣るのが難しい。

そんなグレを釣るにはアタリを得るまでのプロセスのすべてが重要だが、とりわけ重視したいのがやはり口にハリを掛ける行為ということになる。尾長グレが刺し餌をくわえた次の瞬間に合わせられるかどうかで勝負が決まるといっても過言ではない。

大切なのはモゾモゾとわずかに動く前アタリをとること。それをとらえられたら、その直後にウキの頭を数㌢押さえるだけの瞬間的な本アタリを合わせることに繋がり、口にハリが掛かる確率が高まる。

ハリは、素早く掛け合わせるスタイルとなることから、先が鋭く、フトコロがやや広めで軸の長い伊勢尼型が適している。

〈ステップアップ戦略〉
ウキ下の微調整が重要!!

尾長グレのアタリをウキにだすための作業もハリを口に掛けるテクニックと同じように重要である。

尾長グレはある一定のタナで捕食することが多いため、シビアなウキ下の調整が必要となる。理想は捕食するタナの頂点より少し上だが、この「少し」の調整が難しい。状況によってグレが浮上する頂点が微妙にかわるからだ。尾長グレ狙いにおいては2~3㌢のウキ下の違いがハリを飲まれること、すなわちチモト切れでバラシということに繋がるだけに特に慎重さが求められる。ある程度アバウトなウキ下の設定でも食ってくるうえに、ハリを飲み込まれてもハリスが切れる心配のない口太グレ狙いとはまったく別物なのである。

尾長グレ作法4-4

テクニックとまではいかないが、潮の流れを立体的にとらえる目を養い、魚の動きをよく観察することがまずは大事だ。そのうえでわずか数㌢ずつのウキ下調整をこまめに行なえば良型の尾長グレを手中にできるはずである。

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