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《チヌ釣りQ&A・紀州釣り》乗っ込み期の目標と作戦は?
Q:乗っ込み期の目標と作戦を教えて下さい
チヌ釣りを始めて初の乗っ込みシーズンを迎えます。1発大物狙いと良型の数釣り、どちらを目標にするか悩んでいます。ベテランのみなさんの乗っ込み期の目標と、それを達成するための戦略を教えて下さい。
A:自己記録の大物を求めてチャレンジ
乗っ込み期は誰しも自己記録の更新を望むのではないでしょうか。私もより大型へ近づくためにポイント選びやタックル、餌使いを工夫してアプローチしています。やはり、狙うからには60㌢オーバーの超大型、いわゆるロクマルに的を絞りたいところです。
ロクマルを狙うにあたり、実績があるポイントの周辺の釣り場を攻めるようにしていますが、今のところそのサイズには届いていません。ただ、大物の実績場だけに釣果は期待できますし、年なしクラスが上がることも珍しくありません。
40㌢オーバーの2ケタ釣果を目標にしていた以前は場所を選ばずに竿を出していましたが、ロクマルのみを追い求めるようになってからは年なしの釣果が増えたのは確かです。その点を考慮すると、目標は少しでも高く設定しておくべきだと思います。
記録更新を達成するための戦略
当たり前のことですが、記録更新のためには大型が期待できるポイントで竿を出すことが重要です。ある程度水深があって、低水温期でも沿岸に居つきの個体が見られるポイント、もしくは沖から大型が接岸する可能性がある地域なら産卵に適した場所があることが絶対条件となります。
潮回りに関しては中潮が有望と考えています。大潮時は、潮が流れ過ぎて刺し餌が落ち着きにくいですし、海水の入れかわりが激しいぶん日差しによる水温上昇の恩恵を受けにくくなります。とはいえ、小さな潮回りでは潮が動きにくいため、餌取りを含めた魚全体の活性が上がりにくいので釣果が期待できません。
また、乗っ込み期は天候や気温にも気を配りたいところです。経験上、乗っ込みに適した浅場は外気温や日光の影響を受けやすく、水温が上昇する晴天時の午後から食いが立つことが圧倒的に多いからです。
タックルは大型に負けないパワーのあるものが必要です。竿は最低でも磯竿の1.5号、よりよいのは2号です。道糸はナイロン3号。それを100〜150㍍ほど巻けるリールが求められます。1.5号以上の磯竿はそれなりに自重があるので番手の小さいリールではバランスがわるくなり、持ち重りにつながるので注意が必要です。
基本的に餌取りの少ない時期なのでダンゴは1分以内に割れるような配合が理想となります。アタリの少ない状況で割れにくいダンゴを使用していては手返しが激減して命取りになりかねません。
刺し餌は沖アミをメインに餌取り対策としてボケも用意しましょう。それに加え、安定して底にとどめやすい練り餌があれば万全です。冷凍タイプの安価なものでもいいので常備しておくといいでしょう。
また、強制的に仕掛けを落ち着かせるためにガン玉の使用も考えたいところです。オモリを使うと些細なアタリを察知しづらくなるので基本的には使わない方がいいとされていますが、ウキのサイズとハリスの長さ、仕掛けを這わせる距離のバランスをうまく取れば問題ありません。いかに刺し餌を安定させ、チヌが捕食しやすい状態を演出できるか、ということの方が重要です。
実釣時にまず意識したいのはポイントの絞り込み方です。前述したような産卵に適した場所とは、海藻が繁茂しているシモリの多い岩礁帯です。底層の釣りがメインとなる紀州釣りにとって狙いにくい場所であるため、まずは広範囲に投げわけて砂地などの根掛かりしにくいポイントを捜すことから始めます。航空写真を参考にすると底の状態を把握できることもあるので、ぜひ活用しましょう。
砂地の範囲が極端に狭かったり、海藻が多過ぎて釣りにならない場合は、底を切るようにウキ下を調整して対応するのも一手です。餌取りの少ない時期だからこそ、刺し餌を目立たせてチヌにアピールするのも効果的です。これは這わせが可能なポイントでも有効なメソッドであり、反応がないときに試すと1発で食ってくることも多々あります。おそらく、チヌの食い気は立っているのに、障害物に阻まれて刺し餌の存在に気づかないという状況なのでしょう。
基本的にダンゴが割れてからは刺し餌を1個所に止めておくことを心がけますが、あまりにも反応がないときは潮に乗せて流すこともあります。潮しもで餌を拾っている個体にアプローチすることも忘れてはいけません。
(解説:岩崎孝信)
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