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【磯釣り】グレ・初夏の遠征ガイダンス Part1 中泊〈愛媛県〉

グレ初夏の遠征1-5

西海・中泊〈愛媛県〉
価値ある尾長グレ60㌢超に挑戦!!

夕釣りが始まる4月20日からは尾長グレの期待感は急上昇するとあって一段と目が離せないのが中泊だ。ここならではといえるデップリと肥えた60㌢オーバーを求めて積極的にチャレンジしたい!!

(文:田中夏樹)

大型の実績が抜群の
愛媛県中泊に注目

愛媛県愛南町から宇和島市にかけての西海エリアの魅力は何といっても魚影の濃さと魚種の豊富さにある。尾長グレ・口太グレをはじめ、イサギ・マダイ・イシダイ・ハマチ・シマアジなど、多彩な魚種の数釣りと型狙いを1年を通して楽しめるのがうれしい。また、干満による潮の動きが速く、離島を思わせるような本流釣りができるのも魅力的だ。

私が西海エリアに釣行するときの目標は、口太グレなら50㌢オーバー、尾長グレなら60㌢オーバーである。それを実現するためによく釣行するのが実績抜群の中泊だ。

グレ初夏の遠征1-1

7月にかけて行なわれる夕釣りは、尾長グレの60㌢超級が釣れる確率がアップする。釣行するならスケジュールにぜひ組み込みたい。

中泊は口太グレもよく釣れるが、行くからには尾長グレの60㌢オーバーを狙いたい。とはいえ、尾長グレを釣るのはひと筋縄ではいかない。撒き餌に反応して浮いてくるものの、ハリがついた刺し餌をスルッと避けるほど警戒心が強いからだ。それにもかかわらず、口太グレの何倍も強い引きに対応するためタックルはハードにしなくてはならないという矛盾がある。ハリスやハリが太くなるぶん仕掛けが立ちやすく、撒き餌よりも速く沈下することからできるだけシンプルなセッティングを心がけたい。

潮が速い中泊の磯でシンプルな仕掛けをなじませるには、潮目や潜り潮を狙うのが最善策となる。また、有名ポイントほど魚がスレ気味であるためシビアな釣りを強いられる。仕掛けの入れ方や撒き餌と刺し餌の合わせ方をしっかりとイメージできるように、潮を見る目が求められる。

中泊の攻略パターン

毎年4月中旬から夕釣りが始まり、昼釣りとの2ラウンド制になる。昼釣りは日の出~12時半、夕釣りは13~18時半となる。

60㌢オーバーの尾長グレを狙うのなら大三角周辺、源氏周辺、ノコギリやコケ、50㌢オーバーの口太グレを狙うなら鹿島周辺の地磯、中バエ、ノコギリ、コケ、七十バエ周辺が有望である。中泊は渡船ごとにおよその行き先が決まっている。このため上がりたい磯に応じて利用する渡船を決めるといい。

私は大三角周辺の磯に上がることが多い。サンゾウ、高場、大三角、大三角の奥、大三角の奥奥の他、大三角を北側に回り込んだところにある白浜1~3番などで60㌢オーバーの尾長グレが狙える。中でも私がよく上がるのが大三角の奥奥だ。

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大三角周辺の釣り場。主に末光渡船が渡してくれる。

潮が速いうえに複雑に流れる大三角周辺にありながら、比較的流れが緩くて釣りやすい。船付き周辺は足もとから水深があるうえ、水面下で磯がオーバーハングしている。尾長グレはその変化に居ついているため磯際狙いが基本となる。満ち潮が磯際をなめるように当たりながら奥や大三角方面へと流れるときが絶好のタイミング。磯際のオーバーハングを攻めやすくなるため集中して狙いたい。

グレの活性がいいときには40~60㌢クラスの乱舞が見られる。そんなときは撒き餌を切らさないようにこまめに投入し、乱舞状態のキープに努める。そして、グレが撒き餌を拾っているタナをよく観察し、ウキ下を合わせて釣る。意外と浅いタナで食うことが多いからむやみに深く入れないことだ。

グレ初夏の遠征1-4

船付き以外のポイントは、棚の出っ張りがあるため磯際から払い出すサラシと潮の合流点を狙う。この場合、撒き餌はサラシと潮の合流点にきくように足もとに多めに打つ。仕掛けの投入位置は、流れが緩ければサラシに乗るように足もとへ、潮が速ければ潮目でなじむように沖めに入れる、という具合に潮の流れに応じてかえていく。

そして、やり取り時は出っ張っている棚に仕掛けがすれないように注意すること。釣果を上げるにはアタリと同時に合わせて先手を取ることを意識することが大切だ。

夕釣りの場合、大三角周辺の磯は15~16時ぐらいから日陰となって薄暗くなる。そうするとグレの活性が上がることが多いため集中すること。

大三角周辺では尾長グレや口太グレ以外にイサギ・マダイ・イシダイなどの魚もよく釣れる。上がるチャンスがあればいろいろな釣り方を楽しみたい。

なお、中泊の渡船組合では渡船のルールがある。朝はいっせいに出船し、決められた時間に磯付けを行なう。また、1つの区域で磯付けができなくなれば全船撤収となる。これは安全を考えての判断であるため船長の指示に従うこと。南風によって波高が1.5㍍以上になれば磯付けできないと考えた方がよい。出船したとしても撤収になることもあるだけに、出発前には電話連絡を必ず入れて状況を確認すること。

釣行インフォメーション

おすすめのスケジュール

昼釣り1ラウンド、夕釣り2ラウンドの計3ラウンドによる1泊2日の釣りがおすすめ。

私の自宅のある徳島からの場合、初日は13時出船の夕釣りから入るので朝7時に自宅を出発。道中で昼食を済ませ、12時過ぎに中泊港に到着。13時発の渡船で磯に上がり、18時半まで釣りをする。帰港は19時ごろ。下船後、片づけや翌日の餌の準備をした後に渡船料金を支払ってホテルに向かう。チェックイン後、食事などを済ませて22時に就寝。

翌朝は3時半に起床し、支度を済ませてから港へ向かう(ホテル回りに数軒あるコンビニで朝食を購入)。4時に港に着き、5~6時に出船(季節によってかわる)。9時ごろに弁当船がくる(出船時に弁当を注文する)。釣果がわるかったり、波などで安全が確保できないときは、このときに磯がわりを船長と相談する(決して無理をいわないこと)。そして、12時過ぎにくる迎えの渡船で港にいったん戻る。夕釣りの準備をして13時に出船し、18時半まで釣りをする。19時に帰港した後は片づけ、着がえ、支払いを済ませ帰路につく。自宅には翌0時ぐらいに到着する。

なお、釣果のチェック、出船時間や渡船ごとの行き先は各渡船のHPを参照のこと。

釣行費用の目安

徳島市内からの釣行費用の総額は約45,000円(3名で車に乗り合わせ、1泊2日にて夕釣りを含む3ラウンドの場合)。内訳は以下の通り。

《内訳》
往復高速代 3,900円 徳島道・徳島IC〜松山道・西予宇和ICの往復料金11,700円(片道は5,850円)を3等分。土・日・祝の他、夜間はETC割引きが適用されてもう少し安くなる。
燃料代 約3,300円 往復約10,000円を3等分。
渡船代 18,000円 1回6,000円の3ラウンド分。
餌代 12,000円 1回あたり沖アミ9㌔+配合餌2袋。これを3ラウンド分。
宿泊費 4,600円〜
食事代 3,000円 渡船店の弁当は1つ500円。

中泊港周辺に民宿があるが、コンビニや餌を調達できる店が近くにないため私は御荘のビジネスホテルに宿泊している。餌はR56沿いのホテルサンパール前にある釣一心0895・73・0019)という餌店の他、スーパーマーケットのエーマックス愛南店で購入できる。

渡船と宿泊

渡船…大三角周辺へは末光渡船0895・82・0165)。

宿泊青い国ホテル0895・72・2131)、プラザ御荘0895・73・1826)。

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