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木村俊一的 イシダイストーリー vol.3【屋久島のイシ物】
竿を飛ばす強烈な舞い込み。
1投から60㌢級が登場!!
低水温期にもイシダイ・イシガキダイのアタリをコンスタントにとらえられるのが鹿児島県・屋久島の魅力。今回も期待を裏切らず、1投めから竿を飛ばす強烈なアタリがでて…!!
(カメラ/文 木村俊一)
2018年の初釣りは遅くなった。この時期の狙い目となる鹿児島県の屋久島へ釣行しようにも、鹿児島~屋久島間の船便の欠航が続くほどの荒れ模様に見舞われたからだ。
そんな中、竿を出せそうな1月18~20日に目をつけ、イシダイ・イシガキダイのイシ物を狙って屋久島へ釣行することにした。釣友たちと出かけることにしていた翌週の予定を急きょ前倒ししての釣行である。
警戒心がないのは離島ならでは
18日、大阪・伊丹空港から直行便に乗って屋久島へ。餌のウニが現地で採取しにくいと聞いているので、今回はサルボ貝10㌔を持参している。
屋久島空港に到着した後、基地となる原(はるお)の民宿へ向けてレンタカーを走らせる。そして、民宿に着くとすぐに釣りの準備を整え、少量のウニとサルボ貝を持って平内地区へ向かう。
到着したのはケモイ岬の地磯。上物狙いの先客に挨拶をして横に入らせてもらい、まずはウニとサルボ貝を割って撒く。それを終えたところで仕掛けを準備し、釣りを開始する。
潮は干潮を経て満ち潮にかわっている。この釣り場は満ち潮時が断然有利。自ずと期待感が増す中、3個刺しにしたウニの芯で水深16㍍のところを狙ってみる。
ほどなくしてイシ物のアタリがでた。1投めとあって魚にまったく警戒心がないのか1発で食い込んだ。見事な舞い込みだ。そう感心した直後、あまりに鋭いアタリの影響で竿掛けから竿がはずれたが、尻手ロープをとっさにキャッチ。そのまま竿をホールドして合わせを入れると、しっかりとした手応えが伝わってきた。ハリはがっちりと掛かっているようだ。
竿尻をつかんでファイティングスタイルを取ると、締め込むたびにリールのドラグが滑る。いい引きだ。そう思いながらやり取りしていると、やがて横幅のある良型のイシガキダイが浮いてきた。寄せ波に乗せて磯に引き上げると、横で見ていた上物釣りの方がワイヤーをつかんで引き抜いてくれた。無事にキャッチしたのは60㌢。いいサイズだ。
続けて同じポイントへ仕掛けを投入。その直後、アタリがでたかと思った矢先に1匹めと同様に竿が大きく舞い込んだ。2投で2ヒットとは幸先がいい。
水温がかなり下がっている時期だが、南方の魚は馬力が強い。下へ向かってグングンと潜るときには竿尻が下腹へ食い込むほどだ。また、横走りするときも暴れまくる。そんな強い締め込みをいなして海面に浮かせ、1匹めと同じく寄せ波に乗せて抜き上げたのは53㌢のイシガキダイ。近郊なら文句のないサイズだが、ここ屋久島ではこのサイズがアベレージとなる。
2匹めをゲットしてからアタリが止まった。そのまま夕方までアタリがなかったため、明日に備えて潰したウニとサルボ貝を撒き込んでから納竿とした。
19日、夜明けと同時に同じポイントへ入る。期待の1投め、緊張しながら竿先を見つめるが、反応はない。それでも15分ほど経過したころからアタリがで始めた。3個刺しにしたウニ芯の餌を何度も触る反応が徐々に大きくなって「そろそろか…」と思った矢先に竿が舞い込んだ。今日も1投めからのヒットとあって気分は上々だ。
魚の強い引きを楽しみながらやり取りすると、何と本イシダイが姿を見せた。屋久島ではイシガキダイに比べて本イシダイの数が少ない。そんな状況の中で良型の54㌢をキャッチできたとあって自然と笑みがこぼれる。
次の投入でもアタるが、なかなか食い込んでくれない。しばらく様子をうかがってみたが、アタリは遠くなってしまった。
その後、午後からの時合にサルボ貝の餌で強烈なアタリをとらえたが、やり取りの最中にオモリが岩に食い込んでハリがはずれしてしまった。残念…。
3日めも期待したが、餌をまったく触らない状態が続く。結局、アタリがないまま納竿を迎えた。
屋久島のイシ物はこれから本格的な乗っ込み期を迎える。さらなる釣果が期待できるだけに、今後は何度でもきたいと思いながら屋久島を後にした。
タックルデータ
竿 | 釣武者・石鯛キングⅢ530M |
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リール | ダイワ・幻覇王 石鯛30 Amazonで見る |
釣行メモ
宿泊・渡船 | 原(はるお)に民宿さかせ川。渡船の斡旋も行なっている。 |
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住所 | 鹿児島県熊毛郡屋久町原354 |
電話番号 | 0997・47・3157 |
〈木村俊一プロフィール〉
木村俊一的 イシダイストーリー vol.2【屋久島のイシガキダイ】
木村俊一的 イシダイストーリー vol.1【五島列島・黄島のクエ釣り】
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