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桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.3【矢櫃釣行記・後編】
尾長グレが食いそうな状況ながらオセンの大群にアプローチを妨げられます。それでも、よい潮が走る状況とよい時間帯が合致したタイミングには狙い通りにアタリがでて…!!
(カメラ/文:桑原英高)
一面に広がるオセン。
さあ、どう攻略するか…
先客のいる①の釣り座の左手にある②の釣り座にエントリー。様子をうかがうために撒き餌を打つと、いつもなら真っ黒になるほどわくオセンが見られません。この状況から、ひとまず2ヒロ程度のウキ下で攻めることにします。
タテゴとの水道中央部にできている潮壁に仕掛けを投入。すると、いきなりウキが消し込まれました。とっさに竿を立てるとグレ特有の引きが伝わりますが、パワーはもの足りません。やり取りを楽しむ間もなく海面に姿を見せたのは32㌢クラスの口太グレです。
使用している1.2号のマスターチューンにとってこのクラスのグレは力不足であり、あっという間に浮いてしまいます。中型の口太狙いなら1号の方がおもしろいでしょう。
口太グレではあるものの1投めから食ってきたことから海中の魚の活性は高いと判断し、尾長グレが食うならもう少し浅いだろうとウキ下を1.7ヒロぐらいに詰めます。1.7ヒロとは微妙な長さですが、水温が極端に下がるなどの特殊な悪条件でない限り、ハイシーズンにおける和歌山県下ではなぜかこれぐらいのタナで尾長グレがアタることが多いのです。
潮はゆっくりとした上り潮。尾長グレがアタる時間ではまだないですが、口太グレを釣る気はないので本命がいつきてもよいように臨戦態勢にて再開します。
撒き餌を打つと、匂いを嗅ぎつけたオセンがついに集まり、タテゴとの狭い水道は魚影で真っ黒になってしまいました。その数はとにかく多く、向かいに浮かぶタテゴまで上を歩いて渡れるのでは? と思えるほどです。こうなると、遠投ができない狭い水道内でオセンをかわすのは至難の技です。基本的には潮かみで仕掛けをなじませてから流す方法か、重いガン玉を打って群れの中を一気に突破する方法しかありません。ただ、尾長グレ狙いではハリの近くに極端に重いガン玉を打ちたくないので、必然的に撒き餌の潮かみで仕掛けをなじませるパターンに絞られます。
潮かみでなじませるパターンは、ウキ下を少し深く取らないと海面に群れるオセンに刺し餌をすぐに取られてしまいます。そのためウキ下を2ヒロちょいにセットします。それで打ち返していると、ときおりうまい具合に刺し餌が通って27~28㌢ぐらいの口太グレが食ってきますが、キープできるようなサイズはアタりません。
上り潮がやや速くなり始めると、先端で釣っている方が遠投で中型の口太グレを入れ食いにさせ始めました。オセン地獄に苦しめられているこちらは、よいタイミングがくるのをじっと待ちます。しかし、上り潮がさらに速くなり、こちらの釣り座は釣りにならなくなりました。昔は潮がビュンビュンと走る状況で本流釣りをするとよくアタりましたが、最近はなぜか釣れません。
パンやお菓子を食べながら1時間ほど休憩していると、上り潮が緩み始めて釣りやすそうになってきました。ちょうど日が傾き始め、尾長グレの時間帯に突入です。さあ、集中力をアップして釣り再開です。
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