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良型尾長グレ&口太グレが好調!! 南紀のグレは引き続き要注目|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.44
冬の間の南紀方面における尾長グレの釣況は好調でした。とりわけ魅力的だったのが出雲と須江。40〜45㌢級が毎日のように上がるとあって目が離せませんでした。そんな好況に沸いた南紀における寒グレ期の釣りを紹介いたします
(カメラ/文 桑原英高)
尾長グレ好調の南紀・出雲。強烈な引きを見せたのは…!!
今シーズンの串本周辺は本当に好調です。特に好調なのが出雲と須江。どこかの磯で40~45㌢グラスが毎日釣り上げられているほど尾長グレの魚影が濃い状況です。こんなことは何年ぶり? いや何十年ぶりでしょう?? 50㌢や60㌢というような飛び抜けたサイズは出ていませんが、釣りごろのサイズが好調ということで、1月中旬にまたまた出雲の谷口渡船にお世話になりました。
当日は波が高く、尾長グレの狙える沖磯は厳しい状況です。そんな中で船頭さんが選んでくれたのはサバの壁。近ごろ良型の尾長グレがよくアタッている磯です。
渡礁後はさっそく準備に取りかかります。竿にマスターチューン1-53、リールにテクニウム2500DXXG-SUT、道糸とハリスに1.75号、ハリにONIGAKE・瞬貫尾長グレ6号を用意し、G2のウキを用いた2.5ヒロの完全フカセでスタートします。
まずは船付きに釣り座を構え、足もとから出るサラシの先端に撒き餌を打って仕掛けを投入します。その後、撒き餌をシャクでコネコネとしていると、竿がいきなりひったくられました。あわてて態勢を整えますが、ほどなくして手応えが軽くなりました。まさか1投めからアタるとは…。
チモト切れだったことからウキ下を2ヒロと少し浅くします。それで狙うこと数投め、ウキがスッと動いた瞬間に右手が反射的に動いてフッキング。「今度は先手必勝!!」と思いましたが、意気込みとは裏腹にメチャクチャ軽い…。
木ッ葉かな? と思いましたが、掛かった魚は足もとへ向けて一気に突っ込んできます。あわててリールを速巻き!! ハイギヤタイプのDXXGの特徴が生きて一瞬で追いついたと思ったのも束の間、相手が変身したかのように強烈に引き始めました。磯際のきわどいところへ突っ込むため、糸を出さず竿で溜めます。何度も何度も突っ込む独特の引きに尾長グレの可能性を感じます。
1号竿の穂先が海面に突き刺さるほど胴から曲がる状態でじっと我慢していると、やがて力尽きて浮上してきました。まもなく海面に横たわったのは真っ茶色の尾長グレ。42㌢のグッドサイズです。
その後、続く1匹を期待しましたが、サイズを測ったり、写真を撮ったりしたために時間が経ち、左に流れていた潮がピタリと止まったことで沈黙状態に…。これは大潮時によくあるパターンです。朝イチが満潮のケースではすぐに潮止まりとなり、下げ潮に転じるとアタリがピタリと止まるというものです。およそ次に時合がくるのは上げ潮にかわり始めたタイミングとなりがちなのでやっかいです。今日もその時間帯までは何をしてもまったく反応なし…。
昼過ぎになってようやく上げ潮の時間です。それまで反応がなかったことから3ヒロ前後のタナを探っていましたが、朝イチにアタリがあった2ヒロにウキ下を変更。それですぐにでたモゾモゾッとしたアタリを掛け合わせると、ドンッ!! これは37㌢の口太グレでした。
この後はピタリとアタリがなくなって納竿時刻を迎えましたが、納得サイズの尾長グレが釣れたので満足です。
再度の出雲はまたもや大潮パターンで…
良型の尾長グレに気をよくし、2月の上旬に職場の同僚らと再び出雲の谷口渡船へ向かいました。
船頭が選んでくれたのは前回渡礁したサバの壁の向かいにあるチョナという磯です。前回と同様に大潮とあり、時合は朝イチと上げ潮に入る午後の一瞬と予想されます。
前回と同じ仕掛けでスタートすると、30分ほどの間に30㌢未満のリリースサイズがパタパタとヒット。しかし、その後は予想通りにアタリがなくなります。海面を覆い尽くすほどのボラの大群が居座り、深く釣っても刺し餌は残りっぱなし。もうお手上げ状態です。
干潮を迎えた昼過ぎに「そろそろかな?」と思っていると、刺し餌が触られました。すかさずウキ下を3ヒロほどから2ヒロに変更。「そろそろ食うよ!!」と同僚にいった矢先、ウキが海中へ向かって加速しました。
「ボラが道糸を引っ掛けたか?」と半信半疑で竿を立てると、ドンッ!! すぐにグレだとわかる重量感のある引きが始まりました。それを楽しみながらやり取りしますが、尾長グレのように足もとにきてからのしつこさはありません。すぐに海面に横たわったのは40㌢の口太グレです。
同僚の溝上君にウキ下を浅くするように伝えると、すぐに40㌢弱をゲット。この状況がしばらく続くかな? と思いましたが、以降は納竿時刻の15時まで沈黙。厳しい1日でした。
南紀きっての名礁、伊古木・沖のセシマで連発!!
「厳しい釣りで溜まったストレスを発散できる爆釣がしたい」と同僚にいわれたことから、それなら「ここ!!」ということで南紀の超一級磯である伊古木・沖のセシマへの釣行を計画します。
沖のセシマも尾長グレがそろそろ食い始めるシーズンです。船頭さんによると、ポツポツと40~45㌢がアタり、活性の高い日にはブチブチと切られているとのこと。そんな情報にワクワクしながら2月中旬に車を南へ走らせました。
小出渡船にお邪魔するのは久しぶりです。到着後は名簿に名前を記入し、港で出船時間を待ちます。
釣り人は私たち2名を含めて12~13名です。そのうちセシマへ渡礁したのは私たちを含めて5名。他の磯もそこそこ釣れているとのことからうまく分散した感じです。
私たちは沖向き先端で竿を出すことにします。出雲と同じ仕掛けで釣り始めると、ガンガンと走る上り潮が迎えてくれます。沖のセシマにおける最高の条件とあって期待が膨らみます!!
ところが、実際に釣りをすると、反応はイマイチ。いつもなら本流に乗せて仕掛けを流すと竿をひったくるアタリで尾長グレやイサギが釣れるのですが、水温が少し下がったせいか70㍍ほど流しても刺し餌は残ったまま。口太グレも釣れません。
2時間ほどの沈黙状態を経て本命場に入った釣り人が引かれ潮の中で良型の口太グレをポツポツと釣り上げるようになりました。やがて我々の釣り座の前の潮が緩み始めると、刺し餌が取られ始めました。このタイミングでウキ下を1.5ヒロに詰めてから竿2本先に投入すると、仕掛けがなじむと同時に竿先をひったくるアタリ!! すかさず竿を立てると、気持ちよく竿を絞り込むファイトが始まりました。まもなく海面に姿を見せたのは35㌢クラスの口太グレです。
ここから沖のセシマのスイッチが入り、どこへ投げても30~38㌢の口太グレが入れ食いに!! こうなると尾長グレは期待薄なので、グレがほしいと頼まれていたご近所さんや友達のために数を狙います。
その結果、30㌢以下はリリースしたうえで20匹の釣果。同僚の西本君も快調に竿を曲げていました。
口太グレが産卵に入れば、セシマの尾長グレシーズン到来ですね!!
釣行メモ
谷口渡船 | |
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HP | https://www.taniguchitosen.com/ |
電話番号 | 0735-62-0890 090-5360-9401 ※電話受付は20:00まで |
料金 | 4,500円(日の出〜15時) |
小出渡船 | |
---|---|
HP | https://zekkouchou.com/koidetosen/ |
電話番号 | 0739-52-2457 ※電話受付は20:30まで |
料金 | 4,000円(日の出〜15時) |
餌は釣太郎白浜店(☎0739-45-4926)。
タックルデータ
竿 | シマノ・マスターチューン1-530 | ||
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リール | シマノ・BB-X テクニウム2500DXXG S | ||
道糸 | ゴーセン・リミテーション磯CXフォルテッサ | ||
ハリ | ハヤブサ・鬼掛 瞬貫尾長 | ||
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【桑原英高プロフィール】
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