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グレがもっと釣れるウキ使いの考え方を解説|上田泰大の常勝トーナメント思考 Vol.27
グレのフカセ釣りで使用されるウキにはさまざまな種類がありますが、あれもこれもと使うのは考えものです。というのも、使い込むほど特徴が理解でき、得られる情報が多くなるぶんさまざまな状況に対応できるようになるからです。そこで今回はウキの選択での迷いを解消できるように、私なりの考え方を紹介させていただきます。
(カメラ/文 上田泰大)
グレ釣りで使われるウキにはいろいろな種類があります。それらを幅広く使うよりもいくつか厳選して使うのがよいと考えています。使い慣れると仕掛けのなじみ方や刺し餌の有無といったいろいろな情報を得ることができるからです。これは前回紹介したラインと同じ理由です。
では、どのようにセレクトすればよいか? その考え方とともに使用に関しての2つの要点を紹介しましょう。
【グレがもっと釣れるウキ使い解説①】選択基準・大きさについて
まずは大きさについて。狙う距離、波や風などの状況によって3種類に絞るのがベストと考えています。具体的には以下の通りです。
①小さいウキ
遠投の必要があまりなく、小さいアタリをとりたいときに用いる7㌘ぐらいの小粒ウキ。
②標準で使う中サイズのウキ
状況がわからない釣り場でスタートするときに用いる9㌘ぐらいのウキ。このクラスなら遠投がそこそこできるうえ、波や風が多少あっても扱いやすいです。
③大きいウキ
離島などの大遠投が必要なケースで用いる15㌘ぐらいの大きなウキ。風や波が強くても対応しやすいうえ、視認性がよいという利点もあります。
この3種類を使いわければほとんどの釣り場、状況に対応できると思います。
【グレがもっと釣れるウキ使い解説②】選択基準・浮力について
浮力については狙う深さ、波や風の状況によって選択しています。これも大きさと同様に3種類ぐらいに絞るのがベストです。具体的には以下の通りです。
①浮力があまりないウキ【0号】
狙うタナが矢引き~2ヒロ半ほどまでと浅く、海が穏やかな場合に使います。
②浮力が少しあるウキ【G2】
狙うタナが竿1本~1本半ほどと少し深く、波や風がある場合に使います。
③浮力が大きいウキ【2B以上】
狙うタナが深く、波や風が強いときに使います。竿2本ぐらいまでのタナであれば2Bを主体とし、それ以上深いときは1号を使うこともあります。
個人的には、ロストすることも考慮してよく使うウキは5個、その他も3個ぐらいは予備を持って行くようにしています。
【グレがもっと釣れるウキ使い解説③】ウキ使いの要点
【要点①】釣れているかどうか
グレは刺し餌をくわえて反転するまでに違和感を覚えると口の中のものを吐き出します。アタリがでないのに刺し餌を取られているのはこのケースがであることが多いです。
経験上、ウキがもたらす抵抗が大きいほど刺し餌を離しやすくなり、抵抗(違和感)が小さいほどしっかり食い込んできれいなアタリがでると感じています。
以上のことを考えると、サイズが小さくて浮力の弱いウキを使うのがよいということになりますが、サイズが小さいと遠いポイントに届かない、浮力が弱いと深いタナへ刺し餌を届けるのに時間がかかる、といった問題が出てきます。大切なのはバランスであり、グレに違和感を与えないことと、仕掛けをスムースになじませられることを両立できるウキを選ぶことが求められます。
以上の点をふまえたうえで、釣れていないときはウキを小さくするか、浮力の小さいウキに変更するのが有効です。
【要点②】浮力をギリギリに抑える
ウキの浮力はギリギリに抑えるのが得策です。プカプカと海面に浮く状態だと上下する波の影響を受けやすく、それに合わせて刺し餌も上下します。それでは魚に見切られやすくなります。
対策としては、ガン玉を追加するのが有効です。それでウキの浮力を抑えて水面ギリギリでホバーリングさせることで上下する波の影響を受けにくくなり、刺し餌の動きが安定します。
ただし、注意点があります。ウキの浮力とオモリの重さの表記を一致させれば常に同じ浮き方をすると思われるかもしれませんが、実際にはそうはなりません。というのも、風によって引っ張られるラインや、流れの遅速など、ウキの動きを左右する条件が異なるからです。たとえば、潮が速ければ沈みにくくなりますし、潮が止まれば速く沈みます。また、塩分濃度によってもウキの浮き方はかわります。
さらに、同じ号数のガン玉だとしても重量に個体差があることも考えなくてはなりません。そのため現場での調整が不可欠です。もっと細かくいえば、ハリスやハリの号数をかえるだけでもウキの浮き方は変化するため、G10~G8といった極小のガン玉での微調整も求められます。
「このウキだから絶対に釣れる」ということはありません。「あ〜だ」「こ〜だ」といいながらイメージをふくらませ、仕掛けの修正を繰り返してこそ答えが見つかるものです。それが釣りの楽しみであり、手間をかけることでとてもうれしい1匹へとつながるものです。
【上田泰大プロフィール】
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