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チヌ・紀州釣りの悩みを解決!!|1つの刺し餌で釣り切る方法は?

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Q:紀州釣りで1つの刺し餌で釣り切る方法は?

「沖アミだと取られるのにボケ、コーン、サナギなどの餌にはまったく反応しない。餌取りのようなアタリを見せるが、たまに戻ってくる沖アミはチヌが食ったように頭だけがスパッと切れている」といった偏食パターンは沖アミに限らずたまにありますよね。それなら1つの餌ではいいのではないかと思うことがあります。そこで、餌取りをかわしつつ1つの餌で釣る方法があるのならいろいろと教えて下さい。

A:1種類の刺し餌は非推奨。でも、1つでも見せ方は多彩です

1日を1種類の刺し餌で釣り通すと、必ずといっていいほどチヌの食性から飽きが生じます。そのため釣行の際には最低でも3種類以上の刺し餌を持参することをおすすめします。その方が間違いなく釣果が上向きます。

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沖アミの他にコーンとボケなど最低でも3つは持って行くのが理想です。

ということで、ここでは1種類の餌で釣るということではなく、1つの餌の見せ方に注目し、それが有効な手段になりうるかという点について説明しましょう。

刺し餌の見せ方のバリエーション

食いが渋いときによくあることですが、同じ沖アミでも1匹だとまったく食わないのに、頭を落としてムキ身にすると一発で食うことがあります。また、Lサイズでは食わないものの、Sサイズやサシアミにすれば食ってくることもあります。

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サシアミクラスの小粒のものを使うことで食いが立つこともあります。

これらの食いの違いは自身に置きかえて考えればすぐにわかります。お腹が減っている状況であれば何でもおいしそうに見え、何の抵抗もなく口に運ぶことでしょう。ところが、調子がわるいとき、お腹が減っていないとき、食品に不安を感じるときなどはそういう気持ちにはなりません。匂いをかいだり少しかじるなど、慎重な行動を取る人がほとんどだと思います。

これはチヌはもちろん、他の生きものすべてにいえるのではないでしょうか? ましてやL寸やLL寸の沖アミともなると40㌢までのチヌであれば口と同じ大きさの食べものになります。活性が低ければ当然口にしないでしょう。食いが渋いときにハリスやハリの号数を落とすのと同様に、いうなれば沖アミも号数を落としてやればいいのです。

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沖アミのサイズを落とす手段も意外と有効です。

私の餌の見せ方の考え方は次の通りです。チヌに食い気があるときは少しでも数をのばすために刺し餌をいかにおいしく見せることができるかを、チヌに活性がないときはいかに食べやすくするかを考えて釣りを組み立てます。

1種類での餌取り対策

以上はチヌの観点からの刺し餌のかえ方ですが、次は餌取りの視点から考えられる有効術を紹介しましょう。

餌取り対策としての見せ方として分身の術(私は昔から勝手にそう呼んでいます)があります。これは二分身、三分身…といった具合に刺し餌と同じ餌をダンゴに複数入れる方法のことです。ハリがついていない分身の沖アミを餌取りに食わせ、ハリがついた本身の沖アミをチヌに食わせる戦法というわけです。ダンゴさえ握れれば餌取りの数に応じて分身を増やすことができるので手軽です。

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ダンゴに刺し餌と同じ餌をダンゴに複数忍び込ませる方法は餌取り対策として有効です。

ハリがついていない分身の沖アミは軽いため刺し餌よりもよく動きます。すなわち目立ちやすく、餌取りの興味をひいてくれます。潮の流れがあればとりわけ目立ち、餌取りをダンゴの周囲から一時的に離すことが可能です。もちろん次のダンゴを投入した時点で餌取りは戻ってきますが、多過ぎて釣りにならないという状況はかなり改善されるはずです。

このとき大切なのは刺し餌の沖アミの頭を落としておくことです。これは刺し餌を目立たなくするという理由の他に、前述したチヌの視点から見たときに食いやすい状態を演出するためでもあります。

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刺し餌となる沖アミの頭を落としておくのがコツです。

チヌが餌取りと同じように高活性のときは何でも食ってきます。1日の釣り始めは、いかにその状態に持っていけるかが目標になります。そこへ近づけるにはチヌが食う刺し餌を確実に残す必要があります。そのときに有効となるのがチヌの活性を上げつつ、もう一方で効率的にチヌの口もとに刺し餌を届けようという一石二鳥なこの分身術です。うまく使えば確実に釣果につながるでしょう。

(解説:岩崎孝信)

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