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【実釣マニュアル】ガシラ(カサゴ)の釣り方


ガシラ(カサゴ)は他魚の反応がわるいときでも好反応を見せてくれる人気魚種。つき場をダイレクトに探る釣り方で小さな魚体から想像できない鋭いアタリを何度も楽しみましょう!!
ガシラの概要
狙いの魚がダメだった日に「ガシラしか釣れなかった」という人も多いものです。それぐらいガシラ(カサゴ)は釣れて当たり前みたいなところがあり、どこの波止回りでもよく見かけます。産卵でさっぱり食わない期間(場所によって違う)が冬場にあるもののほとんど年中釣れるうえ、食べれば美味であることから親しまれています。
餌を捜して砂地にも出てくるためいろいろなポイントで釣れますが、その居場所は基本的に根回りです。ガシラを狙って釣るには底の荒い(地形が複雑)場所をスムースに探るテクニックや、ポイントを見きわめる力が要求されます。1匹、2匹なら誰にでも釣れるものの数を釣るのは意外に難しく、好釣果を上げられるかどうかで釣り人の技量と経験値がわかるといってもいいでしょう。
【ガシラ(カサゴ)の釣り方①】好反応が期待できるテトラの穴釣り
波止回りで最もガシラが居つきやすい根といえばテトラの穴、つまり隙間です。ここを探る方法を穴釣りといい、そのための専用ロッドとして穂先だけがやわらかい1㍍前後のテトラ竿というものがあります。穴釣りはコンパクトロッド&小型スピニングリールといった釣り入門セットでも十分楽しめますが、本気でやるなら専用ロッド(好みの仕様で自作する人も多い)に小型両軸リール(バス用よりも少し大きくて巻き上げ力が強いものも人気)の組み合わせがおすすめです。
仕掛けはごくシンプルな1本バリでよく、アイナメ釣りで使うブラクリ仕掛けを愛用する人も多くいます。小物でも口が大きく、貪欲な性格のガシラが相手ならハリのサイズは気にする必要はありません。しかし、同じ根魚でもちょっと神経質なメバルも期待できる場合は長めのハリス、軽め(小さめ)のハリで餌を漂わせる方がヒット率が上がるようです。
少し考えたいのはオモリのサイズです。基本的に使える範囲で軽いものの方が食いがいいとされますが、オモリが軽過ぎて使えない場面もあります。たとえば、仕掛けが波に押されて入りにくい穴では重いオモリの方が操作しやすいものです。穴によってオモリをかえるのは手返しがわるいため、最初は重めのオモリで手早く多くの穴をチェックし、そのあとで軽いオモリでも狙えそうだと思った場所を探り直すといった作戦を考えてもいいでしょう。
餌は、ガシラ主体ならサバやサンマ、イカなどをタンザクにした身餌が便利です。安価で餌取りに強く、持ち歩くのも苦にならないうえ魚の反応も上々だからです。ただし、メバルやアイナメ、夏場のアコウも期待するならシラサエビなどの生きエビがベスト。次点がアオイソメ(メバル以外にはマムシもOK)、冷凍エビ類、沖アミでしょう。シラサエビは小型のブクバケツで持ち歩くことになりますが、それが大変なら餌箱に湿らせたオガクズ(木くず。エビを買うときにいえばわけてくれる餌店もあります)を敷き、バケツのエビをそこへ小出しにするとしばらくは生きています。
探った穴の数と質で釣果が決まる
穴の入り口は広い方が釣りやすいですが、それはポイントとしての良否とは関係ありません。逆に釣りづらい穴の方が先行者が釣っていなくてよいぐらいです。掛けた魚が取り込めるようなら狭い穴へも積極的に仕掛けを入れましょう。
特によいのは底の方まで仕掛けが入る深い穴です。穴の形状は複雑で、底に着いたと思っても仕掛けを上下させるとさらに入っていくこともあります。そんな場所では根掛かりが気になりますが、魚が多い可能性が高いものです。穴釣りでは多くのポイントを探り、そんな穴をたくさん見つけることが釣果につながります。
仕掛けが底らしき場所に入って糸が出なくなったらすぐに10~20㌢ほど巻き上げ、餌を少し浮かせてアタリを待ちましょう。その方が根掛かりしにくいですし魚に対しても餌をアピールできます。
ガシラがいればすぐにゴツンとアタります。その反応を得たら一気に巻き上げること(竿を立てる合わせはテトラにぶつけて竿を傷める恐れがあります)。のんびりしていては小さなガシラでも根に潜り込むから要注意(少し糸を緩めて待っていると根から出てくることもありますが、あまり期待できません)。
底でアタリがないときは少しずつ仕掛けを上げては止めて穴の半ばについている魚を狙いますが、基本的にアタリの遠い場所で粘るよりも次の穴へ移動するのが得策となります。同じ穴で連続ヒットするのは何らかの理由で魚が集まりやすい好ポイントです。そんな場所はいったん釣れなくなっても新たな獲物が入ってくる可能性が高いものです。その穴には少し餌を撒いておき、ひと通り釣り歩いてからもう一度狙ってみましょう(穴の延長線上のケーソンの方に目印をつけておくと手際よく再チェックができます)。
なお、穴釣りに根掛かりはつきものです。その場で仕掛けが直せるようにハリスのスペアやハサミなどは身につけておきましょう。そして、当座の餌は携帯式の餌箱に入れる他、釣った魚を一時的にキープできる小型のソフトクーラーを持ち歩くなど、身軽に釣り続けるための工夫が釣果につながります。
【ガシラ(カサゴ)の釣り方②】家族で楽しめる磯場の穴釣り
テトラがない場所では、ガシラは捨て石の穴や岩場の中に隠れています。これを狙うのが昔ながらの穴釣りのスタイルであり、地方の海辺では地元のベテランが好釣果を上げているのを見ることもあります。ファミリーで磯遊びをする際などに試してみるとおもしろいでしょう。
その釣り方は2通り。1つはテトラの穴釣りと同様の仕掛けを磯竿にセットし、竿が届く範囲の海中に見える岩の隙間や割れ目などへ入れていくパターン。普通のウキ釣りでは探れないような水深30㌢もない場所でも結構魚がいるのがわかるでしょう。偏光グラスをしているとポイントが見つけやすくて楽しさが増します。
もう1つは通常なら時合落ち(魚が釣れない時間)とされる最干潮時(最も潮位が下がった時間帯)の岩場で、潮が満ちてくるのを岩の下などで待っているガシラを狙うパターン。竿のかわりになりそうな棒の先に短いハリスを直接つけ、魚のいそうな場所に突っ込んで食わせるというものです。
潮溜まりの中にある岩穴、少しだけ水に浸かった大岩の下にある隙間、石積み護岸の穴といった本当にごくわずかなスペースにも魚が入っているもので、そこへ餌を入れれば食いついてきます。反応があれば棒を引き抜くだけなので釣趣的には味気ない部分もありますが、意外に大きなガシラやアイナメがくるから試す価値があります。ただし、干潮時の岩場には滑りやすい場所も多いため、あくまでも普通に子どもの磯遊びができる程度の安全な場所でのお楽しみと考えましょう。
【ガシラ(カサゴ)の釣り方③】じっくりと探れる波止のズボ釣り
ガシラ釣りではその居場所を捜し歩く釣りが基本になりますが、非常に魚が多い大規模な根や穴があればじっくりと腰をすえて狙うことも可能です。波止の場合、そんな釣りができるポイントの第1候補がケーソンの継ぎ目。そこを狙うならズボ釣りが有利です。
古い波止なら明らかにケーソンの隙間が開いていることも多いものです。比較的新しい波止だと隙間などないように見えますが、海中では波などの影響で魚が隠れる隙間ができていて好ポイントを形成していると考えられます。
特におもしろいのは沖向きの潮通しのよいエリアですが、内向きでも先端寄りなら可能性は十分です。逆に波当たりが強い一文字波止なら内向きの方が釣りやすくて実績が多いこともあります。
タックルは、穂先のやわらかい筏竿(テトラ積みなら磯竿)に小型両軸リールの組み合わせがベスト。仕掛けはアタリをとりやすい2~3本バリの胴突き仕様とします。ハリは伊勢尼6~7号やチヌバリ2~3号という具合にやや大きめのサイズを用います。口の大きなガシラの場合、あまりに小さなハリだと掛かりがよくないうえ、深く飲み込まれやすくてハリをはずすのに苦労する恐れがあるからです。
そして、ケーソンの隙間に仕掛けを入れるようなことはできないため、この釣りでは穴の中の魚が出てきやすいように撒き餌を使います。その効果を上げるためには底撒き器(詳しい使い方はスズキの項で紹介)という小道具を用い、狙いの場所にシラサエビを直接撒くことになります。撒き餌なしでも釣れないことはありませんが、アタリの数は確実にかわるので実行したいテクニックです。
狙いのタナは底近くから宙層付近。竿は2~3本出して狙うタナをズラしておくといいでしょう。継ぎ目の穴の形状や潮の当たり具合の関係からか、明らかに釣れるタナに偏りが見られるケースがあるからです。特に水深のある場所では意識して広いタナをカバーしましょう。
エビは動きのよいチョン掛けにします。そのためかコンコンとくる小アタリではハリまでくわえていないことも多いものです。アタリがあれば竿先を軽く下げて与える違和感を小さくし、次にくるアタリで合わせるぐらいがいいでしょう。
なお、魚の住み家を直撃する穴釣りと比べると潮の具合によって時合がはっきりするのがこの釣りです。速い潮が緩んだときや、止まっていた潮が動きだしたタイミングなどは撒き餌の効果も上がって時合になる傾向があります。もちろん朝夕のまづめどきもチャンスです。テトラや岩場を移動する穴釣りでは危険なので夜釣りは禁物ですが、ズボ釣りではメバルの可能性も高まる夜にも遊びやすいというメリットがあります。
【ガシラ(カサゴ)の釣り方④】アンダーショットリグのルアー釣りで広範囲をサーチ
ガシラはルアーへの反応もよく、穴釣りの仕掛けにソフトルアーをつけていい加減に誘ってもヒットします。ですが、狭い穴の中でルアーを操るのは窮屈であり、広範囲を手際よくチェックできるルアーのメリットを生かせません。おもしろいのは一面がガシラのつき場といえる底石が多いエリアを釣り歩くパターンです。
使用ルアーは小型のワーム。ガシラはアコウのように宙層の餌に飛びつくことが少ないだけに底石回りをスローに探る方のが有効です。そのためワームは下オモリ式のアンダーショットリグにセットすると釣りやすくなります。この仕掛けはフックが上部にあるため根掛かりにくいうえ、オモリが下にあるぶん藻場や根をスリ抜けやすいというメリットがあります。たとえ根掛かりしてもガン玉1つの損害ですむのがいいところです。
ただし、波止際でワームを使うならごく軽いジグヘッドリグ(ハリのすぐ上に2B~5Bのガン玉をつけるだけでもOK)がおもしろいといえます。これをシャクッては沈めるパターンで探り歩けばガツンと乗ってきます。ルアーではそうそうハリを飲まれることもないだけに丸海津9~10号ぐらいの細軸の小バリにすると口の小さいベラやサンバソウなどの他魚もヒットしやすくなって楽しめます。
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