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カレイのヒット率を高めるには? 時合の見極めを徹底考察
カレイの活性が上がるタイミング、いわゆる時合には確定的なものはありません。しかし、各条件を精査することでそのタイミングの到来は予測可能です。予測しないよりは絶対的に釣果が上がる確率は上がるだけに、その方法を今一度考察してみましょう。
(文:中本嗣通)
カレイの時合の訪れを見きわめましょう!!
カレイを効率的に上げるには、1日に1〜3回ほど活性を上げて摂餌行動を取る『時合』の訪れをキッチリと見きわめ、そのチャンスタイムに集中して釣ることが重要だといえます。そのためには時合の正確な予測が欠かせません。
カレイの時合を読み解くためのファクターとなるのは「潮の動き」と「時間帯」の2つ。まず、潮の動きによってカレイが活性を上げる状況といえば、ポイント周辺の潮流が大きく変化をするケースでしょう。潮止まりから干潮、あるいは満潮へ向かって潮流が動き始める〝潮がわり〟のタイミングは、まさにその顕著な例だといえます。
また、潮止まりの直前にも潮流はイレギュラーな緩急を作りだします。この潮が動くわずかな時間帯にアタリが連続するケースも多く、時合を予測するうえで見逃すことができません。
次に時間帯と時合の関連について。カレイ釣りのセオリーとして食いのよい時間帯とされているのは、いわゆる朝夕のまづめどきです。また、魚類図鑑によるとカレイ類が本能的に活性を上げて餌を捕食する時間は「7〜9時と15時〜日没ごろ」とされています。これによって双方の時間帯がしっかりとリンクしていることがわかります。
以上のことから、一般的な釣り場におけるカレイの時合のとらえ方は以下の表を参照することでおおむね理解してもらえるかと思います。ちなみに、以下の表は初冬の大きな潮回りの釣行を想定しており、潮の動きをタイムテーブルで示したものです。
表から見るカレイの時合のとらえ方
まず、夜明けごろに満潮の潮止まりを迎えたあと、8時ごろから引き潮が動き始めることで時合①を予測することができます。
次に13時過ぎの潮止まり直前に時合②が、干潮から満ちへと潮が動きだす15時前後に③という時合を読むことができます。このとき、①と③はカレイの捕食本能が働き、前記の時間帯にもリンクしていることから時合を迎える条件が整っていることを示しています。
ちなみに、干満の潮止まり時間が前後に大きくズレ込む小さな潮回りの日は必然的に時合の回数も減少します。これは「カレイ釣りは大きな潮回りがよい」というセオリーの裏付けになると考えてもよいでしょう。
ただし、時合のスタイルは釣り場の条件で大きく異なります。たとえば、シーズン初期に実績が高い明石一文字はベラやカワハギが多く、日中は時間帯や潮の動きに関係なく餌取りとの激戦に終始するのが通例です。そんな厳しい状況で時合となるのは、日照が減ることで餌取りの活性が落ち、カレイの口へ餌が届く確率が上がる「夜明け直後と日没直前」という短い時間帯です。
また、小鳴門や瀬戸内に浮かぶ島々の海峡といった激流釣り場においては、時間帯というよりも、速い潮流が緩むことでカレイが積極的に口を使う「潮止まり」が時合の目安となります。逆に干満の差が小さな日本海エリアでは、潮の動きよりも「9時と正午」という時間帯にカレイの時合が訪れるケースが多く、仲間内では1つの目安として定着しています。
カレイの時合を効率よく釣るためには…
カレイの時合はスパンが短くて大半は60分前後、ヘタをすれば30分弱という短時間で終了するケースも珍しくありません。この短時間を「どう手返しよく釣るか?」が、時合中にカレイを釣るために必要なキーワードだといえます。それには、時合を迎えるまでに狙うべきポイントの把握が不可欠です。
事前にポイントを熟知している釣り場で竿を出すならば別ですが、慣れない釣り場であれば遠・中・近と広範囲に投げわけ、PEラインなどを用いた感度のよいタックルで海底の状況を詳細にリサーチし、ポイント候補として狙うべき起伏スポットを見つけだすセオリーを実践したいものです。それと同時に、必要以上に時合のタイムロスを発生させる根掛かりゾーンなども把握しておけば一石二鳥でしょう。
時合に入れば海底のリサーチで探り当てたポイント候補と、潮流の変化で作られる「反流点」や「潮目」といった目視で確認できるカレイの寄り集まるスポットを可能な限りリンクさせ、仕掛けを投入する個所を絞り込んでキャストします。
そして、時合をつかむために欠かせない「サソイ」を入れるのですが、これは狙うポイントで行なってこそはじめて効果を発揮するもの。ポイント以外の海底でいくら丹念に誘ってみても、アタリがでる確率は高まりません。だから、狙いのエリアをサソイで攻め切ったと判断したら迷うことなく仕掛けを巻き上げ、再び打ち返すというローテーションで同じポイントを執拗に攻める攻略方法が時合をとらえるには効率的だと思われます。
このアクティブなローテーションは時合における「手返しのスピードアップ」につながり、ひいては餌が残存するハリで時合へ突入したポイントを探り攻めることができるというメリットを生みます。
また、短い時合を有効に釣るには餌をつけかえる時間を短縮するのも一手。中でもアオイソメの房掛けやユムシを短冊に加工してハリへ装餌するにはひと手間が必要であり、思いのほか打ち返しの時間をロスします。そこで、仕掛けを装着するスイベルの端部に小さなスナップフックをつけ、仕掛けの端部に作ったチチワをスナップに通せば簡単に装着ができるようにしておくというのも一考です。これによってラインを巻き取る直前に新しい仕掛けに装餌をすませ、巻き上げ直後に仕掛け全体を交換することで即打ち返しが可能となります。
さて、前述した表にあるような、予想可能なカレイの時合に集中して釣るためには、それ以外の時間帯にリラックスすることも必要です。そのタイミングは海面を観察していれば一目瞭然です。潮流が動かずに海面が穏やかなときはおおむねアタリは遠く、力を抜ける時間帯だと判断してよいでしょう。
時合が近づくと、潮流が動くことで海面には潮目などの表情が現われます。そうなれば一転してモチベーションを上げ、集中モードへ突入してカレイの時合を釣るとよいでしょう。
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