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【紀州釣り】無反応時にチヌのアタリを引きだす3つの対策

考えられる正解へのアプローチをもれなく試し、よりよいチヌアタリを求めて消去法に基づいた釣りを展開するのが私の紀州釣りスタイル。チヌアタリをだすことももちろんですが、この方法なら次に繋がるノウハウが蓄積されるから…!!
(文:岩崎孝信)
私は1年を通して紀州釣りでチヌを追いかけていることから、海の状況というか、魚の状態が年を追うごとにかわっていることを強く感じます。特に気になるのが、盛期にもかかわらず餌取りのアタリすらでないという不思議な状況です。これには大きくわけて3通りのパターンがあると考えています。
1つめは餌取りがロクにいない状況、2つめは相当数いる餌取りが刺し餌を取るもののウキにアタリがでない状況、3つめは本命と餌取りのアタリがでるもののハリに乗らないという状況です。
では、この3つのパターンの対応策を個人的にベースとなっている消去法に基づいて考えてみましょう。
【ケース1】餌取りがロクにいない状況
最優先にすべきなのは、種類を問わずに自分のポイントに魚を集めることです。そのためにはアミエビやサナギ粉といった匂いの強い餌を追加してダンゴの集魚力を最大限に高めるのが1つの手となります。また、チヌに限らずすべての魚に口を使わせるように、最も食いのいい沖アミをメインの刺し餌として使用します。種類を問わずとも摂餌行動を取る魚の周囲にいる魚は自ずと活性が上がるものです。それを期待しての作戦です。
食いのよい沖アミで魚の反応を求めるのが第一歩。反応がある状況を作ることでチヌの食い気向上につなげていきます。
沖アミで反応がわるいときはフナムシや貝類、カニなど、その日に釣り場周辺で取れる餌を試します。違和感という面から考えれば、普段口にしている餌とあってほとんどないと考えられます。つまり、かたさや餌もちのよさなどを考えなくてよいうえ、食いのいい餌といえるわけですからアタリが期待できると考えられます。
沖アミで反応が鈍いならフナムシなど、その場のチヌが食い慣れているであろう餌を試してみましょう。
【ケース2】相当数いる餌取りが刺し餌を取るものの、ウキにアタリがでない状況
その日の釣りを組み立てるために、刺し餌を食っている魚のアタリをウキに表わすことが第1歩となります。
まずすべきことは、刺し餌の動きをウキにダイレクトに伝えるために仕掛けを張ることです。そのためにタナはトントンから少し底を切るぐらいに設定しましょう。
次にウキの浮力を抑えるか、あるいはウキのサイズを小さくして抵抗を減らし、アタリがよりでやすい仕掛けにします。それで変化が得られない場合は二枚潮や風などの影響によって仕掛けが直線になっていないことが想定されます。このためハリ上15~20㌢にガン玉を打って強制的に仕掛けに張りを持たせます。ほとんどの場合、これである程度のアタリがでるようになります。
仕掛けを張るためにウキ下の調整を行ないましょう。さらに、刺し餌を食ったチヌが違和感を覚えないようにウキのサイズを小さくするなど仕掛けを変更します。
ただ、まれに小指の先ほどの小さなフグやカワハギの類が大量にわいていたり、餌取りが刺し餌を持ち上げて食うといった特異な状況に見舞われるときもあります。そうした特別な状態のときは前述したアプローチの効果は得られず、状況の変化を待つことを余儀なくされます。
とはいえ、まったく打つ手がないわけではありません。紀州釣りの醍醐味が損なわれるとあってあえて番外編としますが、プロセスを楽しむよりも釣果最優先とお考えの方には助け舟となること間違いない手段ですから紹介しておきましょう。
小型の餌取りが大量にわいたときなどの対処法
その手段とは、アタリをとるというウキの存在価値をわざと殺して竿先でアタリをとる方法です。すなわち刺し餌から竿先までの道糸が直線となる状態を作るのです。いうなれば足もとを狙う筏のチヌ釣りと同じことを長い磯竿でするわけです。
まず、ウキ下はダンゴの着底位置から竿先までを直線で結んだ距離より多く取ります。要はウキ止めがウキに当たらないようにするわけです。
次に通常通りにダンゴを握ってポイントへ投入します。ダンゴが着底したら割れるまでに余分なラインを巻き取り、竿先を海面ギリギリのところまで下げてダンゴと竿ができるだけ直線になるように仕掛けを張ります。あとはダンゴが割れて魚が刺し餌をつつく感触を竿先でとっていきます。
この釣り方はラインメンディングの必要がないぶん暴風時などにも有効です。反面、仕掛けがピンピンに張っている状態であるため、ダンゴが割れれば刺し餌が勢いよく飛び出して餌取りの餌食になりやすいというデメリットもあります。チヌの活性が高まらなければ逆効果となるため長時間続けることはおすすめしません。
【ケース3】本命と餌取りのアタリがでるもののハリに乗らない状況
このケースは、いわゆる食い渋りの状態であることが多いです。つまり、チヌが何らかの違和感を覚えていると考えられます。このようなときは仕掛けの軽量化(小型化)をまず考えます。順番でいえばハリス、ハリ、ウキの順で落としていきます。
それで結果が出ない場合は、食い込み時間と合わせのタイミングをはかる目的で刺し餌をひと通りローテーションしてみます。これは別の角度からのアプローチも可能です。たとえば、仕掛け回収時にときおり残る刺し餌をメインに使用しながら合わせのタイミングをずらす、というパターンです。その際の合わせは早い遅いの両方を試すこと。通常、食い渋りだと遅合わせだけを試しがちですが、それだと正解を導くための消去法に穴ができるため注意が必要です。
消去法で正解を導き出すのがスムースです。抜かりなく試して正解を導き出し、チヌの手応えを味わいたいものです。
この他、過去に効果的だったのがダンゴが割れる時間の遅延化です。これもチヌが食うタイミングと、刺し餌がダンゴから出るタイミングを合わせるための手段として有効です。別に用意しておくという大変さはあるものの、アミエビやネバリ系の集魚材を備えて実践していただいたいものです。
以上のように、食い渋りやアタリがでないといった状況は必ずあるものです。そういったときは自分の中の引き出しにある、効果的と思われるノウハウを消去法で試していくことが大切です。それがチヌに近づく道であることは間違いありません。また、そのプロセスをいかに面倒がらずにできるかが好釣果や技術の上達に繋がると考えています。
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