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好釣果を追求!! イシダイ・ポイント判別術 Part.2

イシダイポイント判別2-7

ポイント判断と餌のアピールを
重視して大判イシダイに接近!!

底を引いた仕掛けから伝わる手応えを参考にカケアガリや海溝をとらえることが第1。そして、餌が目立つことを常に意識したアプローチをすることで…!!

(文:大畑泰造)

ポイント判断の目利きが不可欠

イシダイ釣りの要点としてまず頭に浮かぶのは潮と釣り場・ポイントである。このうち釣り場に関しては過去に大判が上がった実績のある磯を有望な狙い目として考えている。また、春の乗っ込み期によい釣り場や、秋によい釣り場など、時期的なことも考慮して選択する。判断に迷ったときは釣り具店や渡船店がウェブ上で毎日配信している釣果情報を参考にして釣行先を決定している。

イシダイポイント判別2-4

実績と直近の情報から釣り場を選択するのが好釣果を上げる近道となる。たとえば、後述する椿の丸島は実績も十分であり、期待感を持って竿を出すことができる。

そして、釣り場と同様に大切なのが潮である。イシダイ釣りではよい潮通しと当て潮が好条件に上げられるが、潮流の状態、潮位差の大小、干満の時間、あるいは天候などの諸条件の変化によって目をつけた釣り座に都合よく潮が突いてくるとは限らない。それだけに潮の流れ、磯の向きなどを分析し、自分なりにポイントを見立てられる目利きが必要となる。

ポイントは季節や潮流、水温によってかわる。このため同じ釣り場に通って精通することがイシダイを手にする近道といえる。しかし、1つの渡船区に通ったとしても毎回同じ磯に上がれるとは限らない。このためポイント捜しの基本を身につけることが不可欠といえる。

ポイントのリサーチが重要

初めての釣り場であれば、まずは磯の回りをどのような潮が流れているかを見定めることから始める。続いてオモリだけをセットした仕掛けをできるだけ遠投し、着底したら竿をゆっくりと小刻みにあおる(大きくあおると海底の小さな変化を見逃しがちになる)。それ以上あおれないところまで竿が上がればリールを巻き、糸フケを取りながら竿先を下げていく。この作業を繰り返していると、底をとらえていたオモリが落ちるところがある。そのような手応えが伝わるところには海溝があると考えられる。逆に、引っ掛かれば沈み瀬や岩などがあると想像がつく。

このように底の変化をとらえる作業を扇状に行ない、各所でリールのカウンター数字を覚えておく。こうすれば以降は探る手間がはぶけて効率よく狙うことができる。面倒と思うかもしれないが、初めての磯では大切な作業である。根掛かりの回避という点でも海底の状態の把握は欠かせない。

イシダイポイント判別2-1

ポイント設定の効率化をはかることで釣果アップが期待できる。

ポイントが決まれば潮当たりのいいカケアガリや海溝を狙って仕掛けを投入する。その後、根掛かりが少ないところであれば、竿をピトンに掛けてから糸を手で引く。こうすると穂先にテンションがかかり、カケアガリや海溝といった海底の状態がさらによくわかる。そうしてとらえたイメージ通りのポイントに仕掛けを置いてアタリを待つ。

何投かして餌取りのアタリがなければ次に目をつけたポイントへシフトする。こうしていくつかのポイントを探り、最もアタリの多いところを集中して狙うと効率がよい。

餌が目立つことを常に考慮

以上のようにポイントを探る中で、盛夏に関しては着底した餌の存在をイシダイにアピールすることが必要になる。盛夏というもののまだ春の名残があり、台風で荒れることがなければ場所によって海藻がビッシリと茂っていることもあるからだ。投入後に着底した餌をイシダイの目につきやすくするとともに、食べやすくするには瀬や岩の上に乗せる工夫が必要となる。ときには捨て糸の長さの調整も必要だ。

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このアピールの重要性を感じた経験を紹介しよう。

ナガレコとサルボをハリにつけてポイントに投入すると、沈下途中であきらかにイシダイとわかるアタリがでた。ところが、仕掛けが着底して落ち着くと、アタリがなくなる。「餌を取られた」と思って仕掛けを回収すると、ナガレコはおろかサルボまで残っていた。

その後、数投しても結果は同じ。そこで50㌢の捨て糸を思い切って1㍍にして投入。すると、仕掛けが落ち着いたと同時にモゾモゾとアタりだし、一気の舞い込みで54㌢のイシダイがヒットした。捨て糸を長く取る前は餌が海藻の中に埋もれており、イシダイが食べられない状況だと推測できた。

このことから海底の岩の隙間や狭い海溝の最深部、あるいは海藻の中に入った餌の存在をイシダイは気づかないことがあるといえる。したがって、自分で探った海底の状況を考慮し、できる限りイシダイの目に止まりやすく食べやすいところに餌を置く工夫が必要となるわけである。

また、底に餌を這わせて釣るという固定観念にとらわれず、海底の状況に応じていろいろな策を講じることが大切である。

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