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【イシダイ】大物釣り場セレクション〈紀東&隠岐編〉
紀東のイシダイが最盛期。
隠岐も含めて60㌢に迫る!!
釣行するからにはイシダイ師の1つの目標である60㌢を狙いたいもの。そんな大物に高い確率で迫れる紀東と隠岐の釣り場に要注目!!
(文:稲垣喜久二)
6~7月に60㌢オーバーに出合える可能性がある釣り場を紹介をするのに先立ち、イシダイ狙いで共通する要点をあげておこう。これらを頭に入れて以下で紹介する3つの釣り場を攻めていただきたい。
●ポイント…イシダイの餌場となる、貝類や甲殻類が多いシモリがある。また、通り道となる落ち込みがある。
●時合…イシダイが餌を捜して磯の周囲をうろうろとする早朝の1~3投めは特に集中すること。
●条件…水温が安定しない6~7月の紀東では、黒潮の分流が入ることで水温が上がり、食いが上向く傾向がある。そのためウェブの潮流情報などで黒潮の動向を常にチェックしておくこと。
〈釣り場ガイド〉
数・型ともに期待感十分!!
隠岐 知夫里島・鵜島〈島根県〉
チャーターシステムがあることから日帰り釣行も可能。ただし、料金が割高(渡船料に加えて本土との往復運賃9,500円がかかる)となるので磯泊まりするか、民宿に泊まってじっくりと竿を出すのがおすすめ。時間が取れるなら2泊以上したい。
知夫里島の磯はどこも足場がよい。その点ではストレスなく釣れるといえるが、1日フルに釣る通し釣りとあって強い日差しや降雨への対策が欠かせない。パラソルは絶対に持参すること。
釣果面では60㌢超級も期待できる。45~55㌢級なら数釣りも可能だ。
隠岐諸島は基本的に潮が速いが、必ずしもよい潮が流れるとは限らない。潮が動かないとき(潮裏のとき)は磯がわりを考慮しよう。
イシダイはシモリの回りについている。シモリが確認できなけば仕掛けをズルズルと引いてオモリが上がるところ、あるいおは落ち込むところを見きわめてポイントを判断することになる。それらの地形変化がわからなければオモリが止まるところに餌を置くとよいだろう。
竿は2本用意し、遠・近と投げわけると効率よく探れる。そうして探った結果、海藻が多いことがわかれば捨て糸仕掛けにかえること。ただ、捨て糸式にするときは仕掛けを引き過ぎないことが大切だ。引くと餌が海藻に隠れてアタリが減るからだ。
なお、6月は上物、底物ともに釣り人が多いため自分の持ち物には目印をつけるか、名前を明記すること。そうすれば他の方の渡礁時に自身の荷物がおろされるというトラブルを防げる。
使用する餌のサザエは渡船店で用意してくれる(1週間前までに要予約。他の餌もあり)。価格は1㌔1,000円。
おすすめは湾口の鵜島
そんな知夫里島でおすすめなのが知夫港から約3分で到着する鵜島だ。周囲100㍍、高さ2㍍ほどの湾内に位置する島であり、沖が荒れていても竿を出せることが多いという特徴がある。船長いわく、島の回りのいたるところにイシダイが群れている、とのことである。
釣り座は4個所ある。
①は船長が60㌢超級を釣った場所。足場が低いため波や風があるときは渡礁できない。神島向きの40~80㍍の底根を釣る。竿は2本まで。
②は③と同じ内向きの40㍍沖にあるカケアガリか、前方の山の中央に見える白い建物方向の60~80㍍沖にあるシモリを狙う。竿は2本まで。
③前方の山に見えるホテル方向の40~50㍍沖にあるカケアガリを釣る。
④島の東側40~100㍍沖にある漁礁(捨て石)回りに見える深みを狙う。水深は2~3㍍と浅いが、イシダイは多いそうだ。竿は2本まで。
釣行メモ
福友渡船 | ||
---|---|---|
住所 | 島根県隠岐郡知夫村1656 | |
HP | http://fukuyu.org/ | |
電話番号 | 080-6303-2599 | |
料金 | 知夫港からの 磯渡し料金 |
■昼釣り5,400円 ■磯泊まりの通し釣り7,500円 ※七類港からのチャーター便利用の場合は片道5,000円、往復9,500円が別途必要。 |
宿泊 (一泊二食つき) |
7,500円 | |
備考 | ■要予約 ■弁当1,000円 |
古和浦・沖の平島〈三重県〉
沖の平島から方座浦との境界となる赤島までは絶壁が続くことから釣り場が少ない。それが場荒れ防止につながっているのか、60㌢越えのイシダイがよく上がっている。3年前には釣友が60㌢を釣っている。ただ、古和浦は磯割りがあるため行けば乗れるわけではない。釣行の際は磯割りの確認を忘れずに行なうこと。
このエリアは釣り人が意外と少ないため60㌢超級の期待が持てる。基本はヤドカリとサザエの餌で釣るが、7月ごろからはウニ餌のチョイ投げでも大型が期待できる。
周囲に渡礁できる磯が少ないため魚のストック量は豊富である。そのうえ潮通しがよく、周囲にシモリが点在していることから好釣果を得られる期待感は大きい。また、上り潮時の釣り座である①から、下り潮でも釣れる②や③へかわるなど、徒歩で移動できるため必然的にヒットチャンスも多くなる。
ウニ餌での中・遠投はまだ追求の余地があるが、根掛かりを恐れずに仕掛けをシモリに引き上げて釣りたい。
釣り座は4個所ある。
①は門前から赤島にかけての方向の遠・近にポイントがある。竿は3本まで。上り潮がよい。前述した釣友が60㌢を釣ったのがここ。ポイントは約60㍍沖にあるシモリのカケアガリであった。
②は赤島から南にかけての方向の遠・近にポイントがある。竿は3本まで。左は上り潮、右は下り潮がよい。
③は真南の方向の遠・近にポイントがある。竿は4本まで。下り潮がよい。
④は南方向から大島向きの遠・近でアタリがでる。竿は4本まで。下り潮がよい(2003年の解禁時は足もとでよく釣れた)。
釣行メモ
国丸渡船 | |
---|---|
住所 | 三重県度会郡南伊勢町古和浦1134-7 |
HP | https://kunimaru.cc/ |
電話番号 | 090-7048-2866 |
料金 | 5,000円(通し釣りは8,000円) |
備考 | ■要予約 ■弁当はなし ■出船と納竿の時間は要問い合わせ ■磯割りはホームページで確認のこと |
※他にも渡船あり。
紀伊長島・イナフネ〈三重県〉
紀伊長島の5~8月の乗っ込み期の実績は紀東随一。数・型ともに望め、1日で10匹以上釣れることも珍しくない。
その中で特におすすめの磯がイナフネだ。足場がわるい(濡れているときは滑りやすいので要注意)という難点があるが、エリア内で最も沖に位置していることから潮通しがよいうえ、シモリが豊富、釣り座の移動が可能という具合によい条件が揃っているから注目したい。また、乗っ込みの大釣りが毎年ある点も見逃せない。
基本的には下り潮が好条件である。上り潮が走りだせば捨て糸仕掛けにかえて裏側の水道にあるシモリ回りを狙うとよい。過去には60㌢オーバーの実績もある。竿は3本まで出せる。
餌取りが多いときはサザエの赤身やヤドカリのツメが有効だ。ハリに餌がついていなければ釣れないことから、ハリへのつけ方も工夫しよう。
釣り座は4個所。
①の「東」は沖サバル島に向かって左右にのびる底根を釣る(人気ナンバーワンのポイント)。65~85㍍沖のどこでもアタリがでる。下り潮が最高の条件。竿は4本まで。
②の「プール前」は20㍍ほど沖に薄く見える根回りを釣る。荒れた後の朝イチに70㌢オーバーの実績もある。①では釣りにならないほど下り潮が速いときが最高の条件である。
③の「高場」は正面に向けて遠投して釣る。東から根が続いているため65~85㍍沖のどこでもアタリがでる。下り潮、上り潮ともによい。竿は2本まで。
④の「西」は釣り座が低いためベタナギ時か、干潮時の4~5時間だけ竿を出せる。40~80㍍沖にある底根を釣る。最高の条件といえる大島1番方向から下り潮が流れるときには数はもちろん超大型も望める。竿は3本まで。
なお、全体的に足場が低いため波に弱い。安全に楽しむために船長の指示に従うこと。
釣行メモ
石倉渡船 | ||
---|---|---|
住所 | 三重県北牟婁郡紀北町紀伊長島区東長島2682-10 | |
HP | https://ishikuratosen.com/ | |
電話番号 | 0597-47-0712 | |
料金 | 朝釣り | ■高校生以上5,500円 ■小・中学生は2,000円 |
半夜釣り (14時から日没。7月まで) |
■高校生以上6,000円 ■小・中学生は3,000円 |
|
通し釣り (7月まで) |
■高校生以上10,500円 ■小・中学生は5,000円 |
|
備考 | ■要予約(ウェブ予約可能) ■弁当なし |
一栄丸渡船 | ||
---|---|---|
HP | https://ishikuratosen.com/kumiai/itiei.htm | |
電話番号 | 0597-47-2656 | |
料金 | 朝釣り | 5,500円 |
半夜釣り (7月まで) |
6,000円 | |
通し釣り (7月まで) |
10,500円 | |
備考 | ■要予約 ■弁当は700円(朝に予約) |
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