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【磯釣り】尾長グレ攻略の作法 Case.2 ハイプレッシャー打開論
ハイプレッシャー打開論
可能な限り細い仕掛けを用い、
できるだけ浅いタナで食わせる!!
ホームグランドである四国南西部の磯には70㌢に迫る大型も見られるが、とても利口でなかなか口を使わない。最低限の強度を持たせたできるだけ細い仕掛けを用い、早合わせができる浅ダナを狙うことで…!!
(文:田中夏樹)
尾長グレは狙って釣行しても必ず釣れる魚ではないが、狙わないと釣れない魚である。40㌢級の中型以下なら口太グレ狙いの延長で釣れることがあるが、50㌢オーバーの大型や60㌢オーバーの特大クラスはタックルや仕掛け、狙い方などのすべてを尾長仕様にしなければゲットできないと考えている。
私が尾長グレ狙いで通う四国南西部の磯では50~70㌢級が見えることも珍しくない。しかし、この見える尾長グレは実に賢く、撒き餌は拾うものの刺し餌には見向きもしない。では、どのように攻略すればいいのかを紹介していこう。
尾長グレの動きの把握
私の場合、まずは撒き餌をしながらグレの動きの把握に努める。撒き餌に反応する尾長グレのほとんどは、ある程度沈んだ撒き餌を横方向の動きで拾うと、出てきたときと同じスピードで沈む行動を取る。その様子を撒き餌の打ち方と量に変化をつけてうかがい、浮いてくるタナと出てくる場所を把握する。
そして、浮上する最も浅いタナにウキ下を合わせる。最も浅いタナに合わせる理由は、ウキ下が浅いほどウキに反応がでやすくなるからである。それによって早合わせが可能になり、ハリが飲まれにくくなったり、底へ向かうスピードに乗るまでにやり取りを開始できるなどの有利性を得られる。
タックル&仕掛け考察
次に大切なのがタックルや仕掛けである。地域によって多少の違いはあるだろうが、スレた個体が多い四国南西部では食いを優先して尾長グレ狙いにしては繊細な仕掛けで狙っている。その詳細は図の通りである。これより太い仕掛けでも食わなくはないが、食いのよさと60㌢オーバーを取れる強度を両立するならこのセッティングがベストだと考えている。
もっとも、食いを優先する細仕掛けであるため尾長グレを掛けたときの強度不足はやり取りの技術でカバーしなくてはならない。竿は仕掛けを流しているときからある程度の角度を常に保っておく。そうすれば不意のアタリに対しても竿がのされにくい。リールのドラグ調整は、最初は緩めに設定しておき、やり取りを行ないながら締めていく。竿を立ててのされそうになったときに微妙に糸が出る程度のセッティングがベストである。
やり取りに関しては、竿をあおるようなポンピングは不可。できるだけ竿を立てるようにキープし、胴部分に荷重をかける。そして、魚を怒らさないように巻けるときだけゆっくりとラインを巻き取る。このとき相手が抵抗すれば、ドラグが滑る分だけ糸を出しながら竿の角度を崩さずに耐える。
尾長グレは水面に姿を見せてからも何度も底へ突っ込んで抵抗する。姿を見てからのバラシが多いだけに玉網に入るまでは気を抜かずに慎重にやり取りしたい。
浮かないケースの対策
できるだけ浅いウキ下で食わせたいと前述したが、場合によってはグレが浅いタナに浮上しないこともある。その場合は撒き餌と同じように仕掛けを沈めて釣ることになる。ただし、撒き餌の中に刺し餌を入れて沈める口太狙いのスタイルは尾長狙いのベストではない。それではアタリをだすのも難しいだろう。
これまでに有効と感じているのは、撒き餌と刺し餌の投入タイミングを工夫し、撒き餌の先端や末端をキープして刺し餌を沈ませるパターンだ。
また、その複合パターンも効果がある。方法は、①先に打った撒き餌がある程度沈んだところで仕掛けを投入、②仕掛けがなじんだら、沈まないように張りを保ちながらもう1度撒き餌を打つ、③刺し餌が後打ちの撒き餌の先端をキープするように仕掛けを沈める、というものである。
いずれを選択するかは尾長グレが撒き餌にどのような反応を見せるかでかわってくる。水中の様子をよく観察して作戦を練りたい。
この他、ハリの選択も大切だ。尾長グレ用としてラインナップされているネムリバリを使用すれば合わせのタイミングが遅れても飲まれにくく、口もとに掛かる確率が高まる。うまく掛からないときは使用を考えたい。
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