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木村俊一的 イシダイストーリー vol.4【屋久島のイシガキダイ】

3日めには渡船を利用して原の大瀬に上がった川田さんが66.5㌢の大型クチジロをゲットした。
大型の気配濃厚の屋久島。
66㌢のクチジロも登場!!
冬場に下がった海水温が上昇するまでは鹿児島県屋久島への釣行が多くなる。今回もクチジロを含めた良型のイシガキダイを求めて2月27日~3月2日の日程で川田勇一さんとともに屋久島へ。天候に悩まされたものの、期待通りの大物が登場した
(カメラ/文 木村俊一)
2月27日、大阪・伊丹空港からの直行便で屋久島空港に到着。空港を出ると、北西の風がかなり強く吹いている。不安に思って原(はるお)の民宿へ入る前に麦生の港と尾の間の谷崎鼻で海況をうかがってみる。いずれも風裏であるため本来ならナギのはずだが、北西の風にかわったばかりなのかウネリがまだ残っている。
この状況で渡船が出るのか心配になり、原港の裕丸渡船に連絡を入れてみる。すると「場所は限られるが、何とか出船できる」との返事を船長から得られたことから、すぐに釣りの準備をして港へ向かった。
出船後、川田さんが原の魚待ち、私はシラセへ渡礁した。ときおりウネリが押し寄せる不気味な状況の中、夕方の5時までがんばったものの小さな餌取りのアタリのみで終了した。迎えの渡船に乗り込むと、川田さんが60㌢ジャストのクチジロをゲットしていた。幸先のいいスタートだ。
1日めから同行の川田さんに60㌢のクチジロがヒットした。
2日めは爆弾低気圧が接近してきた。南東の風とあって原をはじめとした屋久島の南岸では竿が出せない。そこで北面にある永田地区へ移動。芝渡船を利用して一湊のセンロク鼻にあるハシカケへ2人で渡った。
船長から「風が南向きにかわるまでしかやれない」との忠告があったことから急いで準備を整え、船付きの高場に私、低場の先端角に川田さんが釣り座を構えて釣りを開始した。
2日めは南からの強風を避けて屋久島北面にあるセンロク鼻のハシカケに渡礁。中央がイシダイのポイントだ。
ここでは川田さんのポイントが大当たりで、45㌢クラスを2匹をゲットした。一方、私は小型のイシガキダイのみ。不本意な釣果のまま昼前に納竿となった。
3日めは強い北西の風にかわった。裕丸渡船が出船しないとのことで、川田さんは希望していた原の魚待ちへの渡礁を断念。潮が引いた午前9時ごろに出る予定だという幸栄丸渡船を利用し、同宿していた和歌山の人と一緒に竿を出すそうだ。私は高平の地磯ならやれそうなので出かけてみることにした。
高平の地磯へ行くと幸い誰もいない。さっそくウニ餌で釣り始めたが、餌取りすら触ってこない。そこで赤貝にかえてみると、餌取りがアタり始めた。それならとイシ物を呼び込むために赤貝をどんどん打ち込んでいく。
餌取りがよくアタるのはリールのカウンター20㍍の地点だ。そこへ集中して餌打ちを繰り返していると、開始から2時間ほど経過したころにウニの芯掛けを餌にしている竿にコツン、コツンと弾くような前アタリがでた。しばらく様子を見ていると、ギユ〜ンと竿が舞い込んだ。すぐに竿を手にして合わせると、まずまずファイトが始まった。だが、やがて海面に浮いたのはイシ物にあらず、60㌢を超える大きなヒブダイだった。どうりでよく引くはずだ。
強い引きを見せたのはイシ物ではなく、60㌢を超える大きなヒブダイだった。
徐々に濃くなる魚の気配を感じながら餌打ちを繰り返していると、干潮を迎えた午後3時過ぎに本命と思えるアタリがで始めた。しかし、仕掛けを入れ過ぎているせいか、魚が警戒してなかなか食い込んでくれない。
それでも根気よく打ち返していると、ウニ芯の3個掛けをようやく食い込んで竿が大きく引き絞られた。じっくり待ってから大きく合わせを入れると、勢いよく走りだした。磯際に浮いてからもグングンと締め込む。こんな力の持ち主とのファイトは本当におもしろい。
引きの強さから60㌢クラスかと思ったが、上がってきたのはイシガキダイの50㌢。予想よりも小さいが、秋の魚のような豪快な引きを存分に味わえたから満足だ。それとともに魚の顔を見ることができたのでひと安心である。
ようやくゲットしたのはイシガキダイの50㌢クラス。サイズの割に強い引きで楽しませてくれた。
この後もアタリは続いたが、食い込むことなく納竿時刻の夕方を迎えた。「今日の感じなら明日は大物が出るぞ」と確信して民宿へと戻ると、原の大瀬に行っていた川田さんが66㌢のクチジロを手にしていた。魚をすべて呼び込んでいるようなツキのよさだ。
4日めの最終日は午前のみの竿出しである。夜明けと同時に勇んで高平の地磯へ出るが、あいにく先客が入っている。あわてて川田さんに電話を入れ、原の大瀬に一緒に上げてもらうようにお願いする。
昨日に大型が上がっていることから期待感のあった大瀬だが、水温が下がったのが影響しているのか餌取りの小さなアタリしかでない。結局、昼の納竿までに竿を曲げてくれたのはカンムリベラのみ。暗い感じの体色からは水温の低下がうかがえた。
今回は型のいいイシ物が姿を見せてくれた。屋久島のイシ物シーンもいよいよ調子が上がってきた感じだ。タイミングを見計らってまた釣行したい。
タックルデータ
竿 釣武者・石鯛キングⅢ530M リール ダイワ・幻覇王 石鯛30
Amazonで見る釣行メモ
宿泊・渡船 原(はるお)に民宿さかせ川。渡船の斡旋も行なっている。 住所 鹿児島県熊毛郡屋久町原354 電話番号 0997・47・3157 〈木村俊一プロフィール〉
生活のすべてを捧げて没頭するほどのイシダイ釣り愛好家。「釣れなくてはおもしろくない」を信条として全国各地で竿を出し、柔軟な実釣スタイルでコンスタントに釣果を上げてイシダイ釣りの魅力を発信し続けている。
年間釣行回数約100日。自己記録はイシダイ71.5㌢(重量の最大は7.3㌔・71㌢)、イシガキダイ(クチジロ)84.5㌢・11㌔。尼崎市にて底物釣りのプロショップ「木村商」を経営。1952年生。こちらの記事も要チェック!!木村俊一的 イシダイストーリー vol.3【屋久島のイシ物】
木村俊一的 イシダイストーリー vol.2【屋久島のイシガキダイ】
木村俊一的 イシダイストーリー vol.1【五島列島・黄島のクエ釣り】
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