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【寒グレ】食い渋り打開の戦略 Part3

グレ食い渋り2-3

食わない=細ハリスは早計。
ハリ&仕掛け交換が最優先!!

低水温期のグレ狙いでよくある食い渋り時の対応策として細ハリスへの交換があげられるが、それ以前にやることはまだまだある。まずはハリや仕掛けの交換を改めて見つめ直してグレのシビアなアタリをとらえよう!!

(文:田中夏樹)

低水温期に見られる食い渋りを克服するためにみなさんはどのような対策を取っているだろうか? ほとんどの人は仕掛けを細くすることで対応していることだろう。それが間違いとはいわないが、大型のグレがきたときにそれで対応できるだろうか? それ以前に大型のグレを相手にどこまで仕掛けを細くできるか試したことがあるだろうか? あるいは仕掛けを細くする以外に食わせる方法があるかどうかを試したことがあるだろうか? 

ここでは細仕掛け以外にも方法があると考えている私の低水温期の食い渋り対策を解説したい。

ハリの種類を変更する

グレが食い渋る場合、ほとんどの方がまっ先にハリスを細くすると思う。しかし、私は違う。サイズを落とす、線径を細くする、軸の短いタイプにするなど、一番にハリをかえる。これらの対策は簡単に行なえるうえに、刺し餌の動きがかわってアピール度が増したり、抵抗が減って吸い込むときの違和感が小さくなるなど高い効果が期待できる。ちょっとした食い渋りやスレはこれで克服できることが多い。

シンプルな仕掛けが有効

それで対応できなくてもハリスの号数はまだ落とさない。「どうすればグレが刺し餌を口にしてくれるか?」ということを考えて最もシンプルな仕掛けにチェンジする。考え方や経験によって仕掛けは人それぞれだが、個人的にフカセ釣りで一番シンプルな仕掛けは0や00のウキを用いたゼロスルスルだと思っている。道糸、ハリス、ウキ、ハリというシンプルな仕掛けで刺し餌を自然に流すことで打開できる食い渋りも多いものだ。

グレ食い渋り2-2

基本的にハリスにはオモリは打たない。打ったとしても刺し餌を自然に沈めるための極小とする。そのため仕掛けを潮になじませるには慣れが必要となる。うまくなじませるには、投入後に潮かみ側に道糸を引っ張って仕掛けを一直線にし、竿先に抵抗がかからない程度に道糸を出して仕掛けを流すという方法を行なう。このときに糸を出し過ぎたり張り過ぎると仕掛けに張りができなくなるので注意が必要だ。

グレ食い渋り2-4

ウキが沈むスタイルだけにアタリは竿先でとることになる。感度のいい穂先が搭載された竿が有利なパターンといえる。

アタリに関しては、仕掛けがなじむとウキが沈む釣りであるため、竿先や道糸の動きの変化でとることになる。ただ、低水温期のアタリは小さいことが多い。このため竿は穂先の感度がすぐれたタイプが有利である。

強風は中間ハリスで対処

さて、この時期に忘れてはならないのが強い季節風である。道糸が風に引っ張られ、仕掛けが浮くというのはこの時期によくあるケースだ。そんなとき、私は長く取ったハリスにウキを通す方法を取る。比重があって沈みやすいフロロのハリスにウキを通すと、仕掛けがなじみやすくなるからだ。ただ、同時に早くなじみ過ぎるという欠点がある。このためベストチョイスが00なら0、0ならG5という具合にワンランク負荷の大きいウキに交換し、仕掛けの沈下スピードを調整している。

グレ食い渋り2-1

以上のパターンで対応できないときに初めてハリスを細くするが、単に細くするわけではない。前述した仕掛けで細ハリスを使う場合は、道糸とハリスの間に中間ハリスを設ける。そうすることでクッション性が生まれて細いハリスにかかる負荷が抑えられる。また、中間ハリスの自重のおかげでなじみがよくなるというメリットもある。

ハリスを細くして食わせても取れなければ意味がない。食いのよいときに細ハリスで挑み、その強度はもちろん、タックルや仕掛けのよいバランスを覚えたいものだ。

以上のことを参考に、低水温期ならではの大型グレをゲットして記録を更新していただきたい。

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