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【寒グレ】プロセス重視の満喫術〈低水温のパターン〉

寒グレ プロセス3-1

〈低水温のパターン〉

ハリの自重を使いわけて
食い渋るグレに口を使わせる

寒グレ期は、天候や潮の流れによって変化する海水温が釣果を左右する。低くても適水温があれば低活性ながらもグレは動く。その温度を把握するとともに、刺し餌を食わせるためにいかに仕掛けの抵抗をなくせるかが寒グレ期を満喫するキーポイントとなる

(文:飯嶋和徳)

餌取りが見えるなら
スローな攻めが有効

浅い水深のケース

水深が浅くてもシモリや沈み根などが多いところは魚がつきやすいため狙い目となる。深場に比べると水温が上がりやすいというメリットがあり、日が当たると餌取りやグレなどが見えることも多い。ただし、水温が10度近くまで落ちれば魚は動かなくなるため深場を狙う方がいい。

その判断基準となるのが餌取りの動きである。餌取りが撒き餌に反応するときはグレにも活性があり、冬場でも竿1本までの浅ダナで食ってくることも多い。

そのように餌取りに動きがあるときは、浮力をギリギリに調整した00~0号のウキを用い、刺し餌とハリの重量だけで沈める釣りをする。ハリスは2.5ヒロとし、遊動幅を1ヒロ取ってなるほどウキ止めをセットする。ウキを浮かせる方がアタリをとりやすいが、低水温期に関しては違和感の低減が優先。グレが餌をくわえたときに抵抗を極力感じさせないため、仕掛けがなじむとゆっくり沈むようにガン玉でウキの浮力を調整するのがキモだ。

寒グレ プロセス3-4

できるだけ軽い仕掛けで狙うのが低水温期のセオリー。違和感の低減を優先的に考えよう。

この釣り方ではウキを消し込むようなアタリはでないことが多い。そのためウキの動きに何らかの変化があれば、サソイをかけるように竿先でラインを少し張って聞くことが欠かせない。どうしてもアタリがとりづらい場合はウキ止めをはずしてスルスル仕掛けにし、ウキを浮かせるとよい。

それで魚の食いがわるい場合は、刺し餌をゆっくりと落とすために軽いハリにかえる。ゆっくりと落とすことで撒き餌との同調をはかりやすくなり、食い込みが向上するとともに、刺し餌が目立ちにくくなるぶんフグをかわせるというメリットが生まれる。

寒グレ プロセス3-3

ハリをかえることで急にアタリがで始めることもある。小さなアイテムだからといって無視できない。

ゆっくりと沈ませるということであれば、刺し餌の沖アミは頭をつけたままハリに刺す方がよいといえる。しかし、一方では潮の抵抗を受けやすくて仕掛けがなじみにくくなるという不具合が生じる。また、グレの活性がわるいときは頭だけをつぶされたりすることもある。そのような場合は胴だけにしたり、胴の皮をむいてムキ身にして使用する。ときには食い込みアップをはかるために添加材をつけることも考慮する。

ちなみに、深い場所を狙うときは刺し餌を速く落とすために重量のあるハリを使う。重いハリを使えば仕掛けに張りを保てるぶんアタリがでやすくなるが、撒き餌より速く沈むため違和感を与えやすいというデメリットもあるから使い方に注意が必要だ。