せんなん~わかやまライブショット vol.4【南紀で想定外の大物ゲット!!】 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

※当サイトではアフィリエイト広告を利用しています

せんなん~わかやまライブショット vol.4【南紀で想定外の大物ゲット!!】

ライブショット4宇久井1

南紀方面ではメバルよりもグレの方が釣れやすいのかも?

想定外の獲物に超ビックリ。
木ッ葉グレ狙いのはずがまさかの…!?

宇久井の磯場〈和歌山県〉

強い北西風が吹くとの予報を得て風裏となる熊野灘方面へ足をのばしました。そろそろ脂が乗る木ッ葉グレがメインターゲットですが、ウキを沈めたのはフグ、いやっチヌ、じゃなくて超メタボな…!!

(カメラ/文 葛城修平)

季節風が吹き荒れる季節となり、ホームグランドの泉南で竿を出せる日が滅多になくなりました。そんなわけで風裏の釣り場へ走るわけですが、高速代とともにジワジワと値上げされるガソリン代が痛いですね。アオイソメ1パックを餌とする貧乏釣り師の懐には特に響きます。それでも、今回は山を越えて熊野灘方面へ釣行したのが吉と出ましたよ。

頭を振るのはチヌ!?
でも、足もとで突っ込むのは…

12月15日土曜日の昼前、前日に仕入れておいたアオイソメを車に積み込んで「正月用のミカンの買出しに行ってくる!!」といい残して出発。土砂崩れによる通行止が解除となったR169の吉野・宮滝付近を通過し、雪で真っ白になった山を見ながら伯母峰トンネルを抜けて熊野へ向かいます。池原ダムはバス釣りのボートがたくさん浮かんでいます。この道は釣り人街道といえますね。

熊野から新宮に向かう途中の紀宝町にある道の駅・ウミガメ公園で本命?のミカンを購入し、目的地の宇久井に着いたのは午後3時半。あとは、そろそろ脂が乗ってきた旬の木ッ葉グレでも釣れてくれれば今日は満足です。

ライブショット4宇久井6

漁港の駐車場に車を置いてネオプレーンのウェーダー(立ち込む予定はありません。防寒対策です)と防水のダウンジャケットを着込みます。コロンコロンの体型がさらにふくらんだところにライジャケを重ねるという完全武装が整ったところで、少し歩いてポイントに入ります。途中にある浜はメバル狙いで竿を出したことがありますが、浅いうえに潮が通らずでイマイチな感じでした。地磯の先端なら潮の動きがあり、メバルとグレのどちらも狙えそうだと思って今回の釣行となりました。

地磯の右方向は、シモリが点在する浅い岩礁帯が続きます。満潮時に矢引きぐらいのウキ下で仕掛けを引っ張り回せばメバルがヒットするかもしれませんが、シモリの位置を明るい時間帯の干潮時に見ておかないと怖くて仕掛けを入れられませんね。

平たい磯を歩いて進むと、飛んで渡るには少し距離のある溝があります。今日は午後4時過ぎが満潮なので潮位が下がるのを待つわけにもいかず、ヒザ上まで浸かって渡りました。ウェーダーを履いてきてよかった…。

さて、今回のタックルです。

水深がわからないので、いつものPE+リーダーではなくて2号の道糸を使います。そして、グレ狙いということで、レバーブレーキつきのリールに1.5号の竿を組み合わせ、ハリスを1.2号としました。バランス的にちょっと弱いかな? という道具立てです。

ライブショット4宇久井7

日が沈んだのを合図に電気ウキに明かりをつけて戦闘開始。ウキ下を1ヒロ半に合わせて前方に見える磯の先から磯際を流しますが、アタリはなし。次はウキ下をかえずに向かいにある波止の先端方向に投げてみます。

このタイミングで風が吹き始めました。北西風12㍍の予報だったので、泉南だと立ってるのがつらいほどの向かい風でしょう。一方、こちらは風裏とはいっても回り込む風が追い風になったり、左から右からとなったりと、ときどき強く吹きつけます。そのたびに竿があおられるため、足もと狙いの細かい釣りはできません。

数回投げてアタリがないのでウキ下を2ヒロ半にしてみます。中に入ってくるゆっくりとした潮流があるようで、刺し餌が底に届いてるような動きでウキが寄ってきます。「ガシラでも食わんかな~?」と糸フケを巻き取ると、チョンッ!! とウキがかすかに動きました。フグでも触りにきたのかな? と思いましたが、ウキが徐々に沈んでいきます。ん? んっ? う〜んっ、フグじゃないみたい!?

え〜い、合わせたれ!! と竿を立てるとドスンッ!! ときました。何じゃこれ? と寄せにかかると、ゴクン!! ゴクン!! と頭を振るような反応が伝わってきます。もしやチヌを掛けたか?

だったらゆっくりと楽しみましょうと、余裕を持ってじっくりと寄せます。ところが、足もとにきて急にグングングンッ!! と突っ込み始めました。チヌじゃないのか? そうであれば、とにかく浮かせて玉網に入れないと…。って、玉網、遠いがな!!

木ッ葉グレ相手のつもりとあって用意していなかった玉網を、磯を登って取りに戻ります。そして、再び浮かせてやっとのことで取り込んだ魚を確認すると…。何とデップリと肥えたグレではありませんか!! いやっ、木ッ葉でええんやけど…。まさかこのサイズがくるとは思ってもいませんでした。

ライブショット4宇久井2

丸々太ったグレ。45㌢ぐらいありました。

磯の上で1人運動会をしたもんだから足はガクガク。小休止しようにも飲み物を持参するのを忘れてますがな。かといって車へ取りに戻るには遠過ぎるし、納竿するにも始めてからまだ1時間もたってないし…。もうちょっと我慢して遊びます。

「こんなサイズが何匹もきたら食いきれんな」なんて心配はもちろん不要でした。それからは小アジ祭りとなりました。ピュンピュンとウキが入るのはうれしいけれど、アジがくるならメバルも期待できるでしょ? と、つい欲が出ます。そこでウキ下を矢引きにしてあちこちを捜索しましたが、反応はありません。やがて潮がどんどん下げるにつれて小アジのアタリもなくなりました。

この時点で喉の渇きは限界に近いうえ、完全武装とはいえ強風に吹かれたことで体が冷えてきました。今日はグレ1匹で満足です。脱水症状で倒れる前に引き上げるとしましょう。

…と、いいつつ道路近くに戻ると風がありません。この状態だと仕掛けをコントロールすることができます。ならばと、矢引きのウキ下にセットした仕掛けを浜から投げて延長戦決定です。

ボヨヨンとウキが沈むとくるガツガツッの手応えを合わせると、中〜小型のガシラがいくらでも釣れてきます。浅いところにガシラが集結しているみたいですね。20㌢以下のリリースサイズも多いですが、ジャンボと呼べるサイズもときどき混じります。これはこれでおもしろい!!

ライブショット4宇久井3

浅場を狙えばお土産が確実に釣れます。

  • ライブショット4宇久井4

    このサイズなら食べ応えあり!!

  • ライブショット4宇久井5

    おいしかったガシラとグレの造り。

「浅過ぎてこんなところでは…」と、思うような場所こそ竿抜けポイントとなっており、意外なサイズが釣れたりするものです。水があれば魚は住める。みなさんもそういう観点でポイント捜しをされてはいかがでしょうか? デップリと肥えたグレのように思わぬ釣果に巡り会えるかもしれませんよ!!

タックルデータ

道糸 バリバス・バーマックス磯ストロング2号
ハリス バリバス・ハードトップ TiNICKS1.2号
ハリ バリバス・サクラマス・サツキマス2号

【葛城修平プロフィール】

日中の賢い魚はなかなか釣れないので、簡単に釣れる夜釣りをメインにメバルを中心とした季節ごとの食べておいしい五目の釣りを楽しんでいる。釣果を料理して飲むビールがたまらなく大好き。

※文章・写真・記事などのコンテンツの無断での転用は一切禁止です(詳細はサイトポリシーをご確認下さい)。