せんなん~わかやまライブショット vol.3【南紀のジャンボメバル祭り】 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME

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せんなん~わかやまライブショット vol.3【南紀のジャンボメバル祭り】

ライブショット3メバル5

20㌢後半の連発、たまらないでしょ?

南紀のジャンボメバル祭りで再テスト

三輪崎漁港周辺〈和歌山県〉

前回でいい感触を得たハリのテストを大型が期待できる南紀でも行なってみました。28㌢を筆頭にジャンボなメバルが一時は連発するなど狙い通りに強い引きを楽しむとともに、よいデータの収集ができましたよ!!

(カメラ/文:葛城修平)

水温の低下とともにタチウオが消えるとメバルの活性が高くなる大阪湾ですが、北西風の影響で釣りにならない日が多くなります。そのため釣り場は天気図と日々にらめっこして決めることになります。基本的には北西風の風裏となる釣り場に照準を合わせておき、逆の風なら近場の泉南に変更することになります。

大型ラッシュはたまりません!!

釣行日(11月下旬)は北西風11㍍との予報です。泉南では立っているのもツラいほどの爆風とあって予定通りに風裏の南紀方面へと出撃しました。

南紀には、数釣りこそ難しいけれど大型と呼ぶにふさわしいサイズが釣れるポイントが多くあります。そんな中から選んだ釣り場が和歌山県新宮市にある三輪崎港周辺です。ここは満潮からの下げはじめに時合がくることが多いので、そのタイミングに集中してスケジュールを組みました。

ライブショット3メバル6
ライブショット3メバル2

まずは三輪崎港近くの岩場からスタート。

今回もハリのテストがメインテーマということで、前回同様にバリバスのサクラ・サツキ2号を結びます。ウキは電気円すいウキをセット。ピンポイントへ投げ込むには棒ウキよりもこちらの方が扱いやすいです(仕掛けの基本パターンはvol.1を参考に)。

そして、ウキ下をいつも通り1ヒロちょっとに合わせてからアオイソメの中サイズをハリへ通し刺しにし、本命ポイントからはずれた岩場近くにエントリーします。

ライブショット3メバル1

大型狙いですから根ズレに強いハリスも欠かせません。

日没後の時合とあってデカいのが食ってきそうな雰囲気がプンプンする中、岩の先に軽く投げ込んでからゆっくりと仕掛けを引きます。すると、すぐにウキが沈んで竿先に重みが乗りました。竿を立てると、ギュン!! 足もとに何度も突っ込むので「こりゃメバルじゃないわな」と思いながら抜き上げたのは25㌢ほどの木ッ葉グレでした。

もっと浅い場所の方がいいのか? と場所を移動。1ヒロ半のウキ下で底を掻く浅場を狙ってみますが、こちらでは小型のガシラが頻繁にアタックしてきます。このエリアはもっと水温が落ち、海藻が生えるタイミングが狙い目でしょうね。さあ、本命ポイントへ移動しましょうか。

釣り座に入ってからヒュン!! と、ひと振りすると、追い風に乗って仕掛けが30㍍ほど沖に着水しました。仕掛けがなじんだところで糸フケを取るようにリールを巻くと、ゆっくりと仕掛けが寄ってきます。いつもはガンガンと左に流れるのですが、今は潮が止まっているようです。この状況では誘って食わせる釣りがやりやすいです。

敷石の先あたりに仕掛けが寄ってきたところで電気ウキがボンヤリとにじみ、手もとにゴツゴツと感触が伝わりました。大きく竿を立てて魚を乗せたら、今度は竿を倒して魚を寄せます。そうして敷石の中に潜らないように泳がせながら寄せたのは25㌢ほどのガシラです。コイツが最初の獲物というのは予定通り。狙い通りに大きなガシラが釣れるところはそうそうありませんね。

さてと、メバルはどこにいるのかな? 沖? 底? 石の中? とりあえず全体的に浅い場所なので「面の捜索から」と、追い風に乗せて50㍍ラインに投入します。

あれっ、仕掛けがなじむ前なのにウキが消えていく…? 仕掛けがカラんだのか? 半信半疑で糸を張っていくと、ゴツッ!! と魚信が伝わりました。おっと!! メバルが食ってた? と思うより先に、ギュンッと竿先をひったくって走りだしました。チリチリ…と、弱めに設定したドラグから音が鳴ります。

相手は先手を取って敷石の間に潜ろうとしますが、竿の角度をかえながら応戦して寄せてきます。魚を泳がせるだけ泳がせて体力を奪う作戦です。普通、50㍍も沖から寄せてきたら最後には少し抵抗するぐらいまで疲れ切るのですが、ここの魚は違います。隙を見て何度も何度も穴に潜ろうと抵抗をします。ここで強引にいくと、ハリがはずれて竿先が跳ね上がるパターンが多いので要注意。そうならないように慎重にやり取りし、バラすことなく取り込んだのは狙い通りの大型メバル、27㌢です。ハリの掛かり具合を見ると、カンヌキ付近にガッチリ刺さっています。まったく問題なしですね。

仕掛けがなじむ前に食ってきたと判断し、ウキ下を1ヒロにして遠投します。少し出てきた流れに乗せて仕掛けを流すと、電気ウキがにじんでガツ〜ンとヒット。これは28㌢。

ライブショット3メバル3

このサイズを狙って釣れるのが南紀の魅力ですね。

ライブショット3メバル4

カンヌキをとらえたハリ。この掛かり方ならOKでしょう。

続いて同じようなアタリがでましたが、ウキが再び浮きました。それでハリの号数を1号に落としてみます。これで同じポイントに入れてヒットしたのは20㌢の小型?メバルでした(笑)。

では、足もはどうかな? と、敷石の切れ目を流していくと、ここでもガツンッ!! ギュンギュンッ!! で25㌢。いやはや、大型ラッシュはたまりませんね。おもしろ過ぎます!!

やがて潮が止まったところで浅いウキ下にして敷石の上を流すパターンに変更。これでガシラのお土産を確保して調査を終了としました。

ライブショット3メバル6

氷が入るスペースがありません。どうしましょう(笑)。

さて、今回の釣りではバラすことなくすべての魚を取り込めました。ただ、軸が長いぶん掛かったハリをはずしやすいと思っていましたが、吸い込みやすいようで何度か飲まれていたので苦労しました。ペンチを常備しているので問題ありませんでしたが、それがなかったらハリをはずすのにちょっと時間がかかるかもしれませんね。

それをいい方向に考えると、口の奥にハリ掛かりしやすいため、海藻に潜られるケース(春先によくある)でも強引に引っ張り出せる可能性が高くなりそうです。メバル釣りでのバラシは、クチビルの薄い膜のようなところにハリ掛かりし、そのハリ穴がしだい大きくなるために起こることが多いのです。そのパターンが、このハリによって減りそうなのはうれしいですね。

なお、低水温期には吸い込み重視で少し軽い1号を使うのがいいでしょう。それでもメバル以外の大型グレやスズキなどにも十分使える強度があるのは間違いないので安心して使えます。願わくば細軸のムツバリのような形状のハリが出てほしいですが、それが出るまではこのハリでおいしい魚を狙っていきたいと思います。

【葛城修平プロフィール】

日中の賢い魚はなかなか釣れないので、簡単に釣れる夜釣りをメインにメバルを中心とした季節ごとの食べておいしい五目の釣りを楽しんでいる。釣果を料理して飲むビールがたまらなく大好き。

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