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初夏を迎えて尾長グレの気配濃厚!! 南紀・見老津で大型に挑戦|桑原英高のグレ釣り一直線・尾長グレ追求編 vol.45
産卵期を迎えて低調になる口太グレにかわって5月ごろからおもしろくなるのが私の本命である尾長グレです。南紀きっての尾長グレ場といえる見老津でも調子が上向いたということで立て続けにチャレンジしたところ…
(カメラ/文 桑原英高)
良型尾長グレがサイトで狙える牛の首にアタック
例年5月を迎えると、南紀の見老津ではいい型の尾長グレが食い始めます。そこでゴールデンウィークの5月5日、息子らと一緒に見老津で竿を出しました。
いつもお世話になる林渡船の船頭が選んでくれたのは沖の黒島にある尾長グレの巣窟、牛の首。和歌山ではサイトフィッシングで尾長グレが狙える数少ない磯です。
いい潮が入れば40~50㌢クラスの尾長グレが海面近くで乱舞する様子が見られます。ときには60㌢クラスも姿を見せてくれるなど、ワクワクさせてくれる大好きな磯です。
ただ、ここの尾長グレたちは賢くて刺し餌をなかなか食ってくません。また、牛の首は海底にトンネルがあるのがやっかいです。掛かった大型のほとんどがこのトンネルへ突っ込むため、根ズレでのバラシが多発します。さらに足もとが極端にオーバーハングしており、いい型の魚が掛かると道糸やハリスがボロボロになります。このためしっかりとしたタックルで挑むことのがここでのセオリーとなります。
その点をふまえて用意したのは、竿にシマノ・マスターチューン尾長グレ1.7-530、リールにシマノ・テクニウム2500XXG、道糸にゴーセン・リミテーション磯フォルテッサ2.5号、ハリスにフロロカーボン2.5号、ハリにONIGAKE・瞬貫尾長7号というセッティングです。そして小粒のBのウキをセットし、ウキ下2ヒロからスタートします。
見老津では、5月に入ると3名以上なら18時まで延長(15時以降は1時間あたり500円)が可能です。そこで、18時まで釣りをするつもりで撒き餌は大量に用意しています。冷凍庫で保存しておいた前回の残り餌に加え、HAMAICHIの生沖アミ6㌔、ボイル沖アミ6㌔、鬼集フカセ2袋、パン粉2㌔という具合です。そして、刺し餌にはボイル沖アミとGクリルのMとLを用意しました。
息子と息子の友人である山田君は先端で竿を出すというので、私は尾長グレの本命場であるトンネル付近へ入ります。
しばらく撒き餌を入れると、チョウチョウオなどの餌取りがたくさん出てきました。オーバーハングやトンネルから出てきて磯際で撒き餌を拾う尾長グレを釣るには、それらの餌取りが刺し餌に興味を示さなくなるほどたっぷりと撒き餌を打つ必要があります。やがて大型の魚がチラホラと見え始めるころには餌取りの動きはずいぶん鈍くなり、刺し餌が通りやすくなります。そして、大型魚が浮き始めると餌取りは姿を消すというパターンが多いです。
いつものように撒き餌を打ち続けていると、チラチラと尾長グレの姿が見え始めました。いつも見えるサイズと比べると小さい30~40㌢クラスですが、よく見ていると40㌢後半もときおり姿を見せてくれます。
かなり浅いタナまで浮いてくるのでウキ下を1.5ヒロに詰めて狙います。しかし、餌取りがまだまだ元気とあって刺し餌が通りません。いつもなら60㌢クラスのイズスミや大型のサンノジがたくさん出てきて餌取りを蹴散らしてくれるのですが、今日はなぜか姿が見えません。
生沖アミの刺し餌では歯が立たないのでボイル沖アミに変更します。餌取りの下には無数の青白い魚影が見えるだけにイライラしますが、しつこく狙っているとウキの頭をわずかに押さえるアタリがでました。すかさず合わせると、ウキの下の方で青白くギラッ!! と光ります。
よしっ、やったぞ!! と思いましたが、上がってきたのは32㌢ほどのサイズ。それでも牛の首の尾長グレはプリプリで脂が乗っており、メチャ旨いのでキープします。
この尾長グレを皮切りにポツポツと釣れるようになりましたが、35㌢までのサイズばかりです。いつもなら30㌢クラスの小型は少ないのですが…。
最終的に十数匹釣れたうち30㌢クラス数匹をリリースし、30~35㌢を7匹キープしました(そのうち1匹は港で写真を撮る際にピョンと跳ねてオートリリース)。牛の首のトンネルらしくすべて尾長グレでしたが、サイズはイマイチでした。
なお、先端に入った息子は40㌢クラスと35㌢クラスの口太グレをキャッチ。山田君ともに口太グレばかりでした。
期待度の高いナベ&横島では…
5月11日、牛の首で中型ながら尾長グレが食い始めたとのことなので職場の小山君、尾藤さんと18時までのプランで再アタックすることにしました。
船頭が選んでくれたのは見老津で最も沖にあるナベ。2人には本命ポイントである東の先端に入ってもらいます。
実績場だけに期待しましたが、数は釣れるものの口太グレばかり。そこで、他の釣り人が帰った15時に船頭の勧めで横島へ移動。こちらも期待度の高い磯ですが、18時までに釣れたのは小山君の40㌢オーバーのイサギのみ。グレは姿を見せてくれませんでした。
牛の首に再アタック!! 強烈な引きを見せたのは…!!
5月21日、どうしても尾長グレが釣りたいという小山君の誘いで、またまた見老津へアタックしました。
乗船後、船頭から指示された磯は牛の首です(見老津では船頭が渡礁する磯を決めます)。初めての牛の首に興奮気味の小山君には尾長グレ狙いの本命場であるトンネル前に入ってもらいます。
釣り始めるとすぐに竿を曲げましたが、25㌢ほどの尾長木ッ葉。「こんな尾長グレを釣りにきたんじゃないのに~」と小山君は苦笑いです。それからは3号ハリスをプチプチ切られて「ぜんぜん止められません!!」と牛の首の洗練を受けることに…。
時間経過とともに尾長グレが水面近くまでユラユラと浮いてきましたが、前回同様にサイズがイマイチです。それでもこのように尾長グレが浮く光景を初めて目の当たりにした小山君は大興奮!! 必死になって狙っています。しかし、しだいに刺し餌を触らなくなったようで「僕には食わせられません!! 難し過ぎます!!」と頭を抱えています(笑)。
見ている私もウズウズしてきたので竿を出します。撒き餌を入れて尾長グレが出てくるタイミングを見計らって仕掛けをそっと入れると、ごく小さなアタリがでました。反射的に竿を立てると、ギュ〜ンと竿が曲がります。
タックルが激太なので強引に竿を起こすと、なかなかの引きを見せます。牛の首のトンネルで掛けた尾長グレはとにかくよく引きます。「これは40㌢クラスかな?」と思いましたが、取り込んだのは38㌢です。
続けてヒットしますが、36㌢、30㌢とサイズがだんだんと小さくなります。やがて流れていた下り潮が止まり、上り潮にかわりました。こうなると、活性が極端に下がるのが牛の首がある沖の黒島。そのまま活性が上がることなく、納竿時間となりました。
これからは暑くなりますが、見老津の尾長グレは期待感十分です。ぜひチャレンジしてみて下さい(見老津では8月は休船となります)。
釣行メモ
林渡船 | |
---|---|
HP | https://hayashitosen.com/ |
住所 | 和歌山県西牟婁郡すさみ町見老津286 |
電話番号 | 0739-58-0037 |
料金 | 4,500円 延長料金は1時間増ごとに500円 弁当は700円 |
備考 | 渡船店にて受付(乗船名簿記入)をしたあとに渡船乗り場へ移動して乗船。渡礁する磯は船長の判断によって割り当てられる。釣り終了後、港にて料金を支払う。 ※8月は休船。 |
餌店 | 釣太郎白浜店(☎0739-45-4926)。 |
タックルデータ
竿 | シマノ・マスターチューン尾長1.7-530 | ||
---|---|---|---|
リール | シマノ・BB-X テクニウム2500DXXG S | ||
道糸 | ゴーセン・リミテーション磯CXフォルテッサ | ||
ハリ | ハヤブサ・鬼掛 瞬貫尾長 | ||
— | — |
【桑原英高プロフィール】
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