寒グレ・大型狙いの磯際攻略法《軽い仕掛けでの攻略》 | 関西のつりweb | 釣りの総合情報メディアMeME - Part 2

寒グレ・大型狙いの磯際攻略法《軽い仕掛けでの攻略》

ウキ下の考え方

浅いタナから探るのが基本である。なぜならグレにとって磯際は安全な場所であり、磯を伝って大胆に浅いタナまで浮上して餌を捕食することがあるからである。アタリがないのに餌だけが取られることは際釣りではよくあるが、餌取りだと決めつけずに掛け合わせて確かめることも大切だ。思いのほか浅いタナまでグレが浮上していることに気づくはずだ。

2014年1月に和歌山県下の磯に釣行したとき、まさにそうした状況に遭遇した。

当初は3ヒロ強のウキ下で沖のポイントを狙い、30㌢前後のグレがポロポロと釣れていた。だが、サイズがのびないことから狙い目を磯際にシフト。すると、アタリがないのに餌が取られる状況が何度か続いた。際にはチョウチョウウオとキタマクラが数匹いる程度とあり、おかしいと思ってウキ下を2ヒロまで詰めてみた。それで探ると、ウキ止めのクッションゴムが横走りして35㌢のグレがヒットした。

グレのタナは浅い。そう判断して1ヒロ半のウキ下で狙うと、わずかなウキ入れで38㌢がヒット。これで磯際の浅ダナ狙いが正解だと確信。自分の影が海面へ落ちないように際から後退して撒き餌を打ち続けると、磯際にチラチラとグレが見えだした。それからは連発モードに突入し、約3時間で35~43㌢のグレを13匹キャッチ。最終的にウキ下は約80㌢にまで詰まっていた。

仕掛けの投入方法

グレが見えている場合、撒き餌に対して浮上する頂点に刺し餌が合うように仕掛けを投入する。このとき、グレに警戒心を与えないように、できるだけ音を立たてないように刺し餌からそっと落とすことを心がけたい。

波がある場合は、波が落ち着くときか引いたときに投入する。ウキ下からの仕掛けを宙層へ潜り込ませるようなイメージだ。

撒き餌の打ち方

際釣り11

どのように、どこへ打てば1点にきくかをよく考えて打つこと大切だ。

波のあるときは、波が引いたタイミングで打つ。この際、沖に広がらないように、撒き餌を縦に拡散させるように少量ずつ打つのが理想だ。潮が横に流れているなら潮かみへバラけるように打つとよい。

そして、ハリやオモリの自重が乗るぶん撒き餌よりも沈下速度が速いという刺し餌の特徴を考慮し、仕掛けは撒き餌を打ってから投入すること。その後、追い打ちの撒き餌でサンドイッチすると同調をはかりやすい。

仕掛けのなじませ方

磯際では、本来の流れに加えて磯に当たって跳ね返る流れが生まれるため表層の流れが落ち着かない。ウキをプッカリと浮かせていると、本来の流れではない表面の流れに仕掛けが引っ張られて磯際をキープしにくくなる。このためオモリを用いて余浮力をなくし、ウキが水面下を漂うように調整しなければならない。

本来の流れの層までウキが沈んだら仕掛けを張り、ウキから刺し餌までをまっすぐになじませる。表面流に取られないように道糸を余分に海面につけず、ウキ下に張らず緩めずのテンションをかけながら刺し餌先行で流していく。

このパターンでは浮力がマイナスの水中ウキも有効である。私は仕掛けの角度とアタリがわかりやすいタナプロ仕掛けを多用している。

合わせるタイミング

際釣り12

際で掛けた大型グレの引きは強烈だがあわてないこと。相手を暴れさせないように竿の反発力を生かしながらじっくりと浮かせるやり取りを心がけたい。

活性が高ければ手もとまでアタリが伝わるが、基本的には狭い範囲で捕食を繰り返すため明確なアタリはでにくい。そのためアタリはウキ、ウキ止めゴム、ライン、穂先で見きわめることになる。そのアタリの前触れとなる刺し餌の変化もしっかりとチェックしておきたい。

合わせのタイミングは活性によって異なる。ウキにアタリがでるときや、刺し餌が消えたのが視認できるときは掛け合わせ、ウキが見えないときはラインや穂先による聞き合わせというのが基本である。