チヌ･紀州釣りの悩みを解決!!｜晩夏〜秋にバラケ重視のダンゴは有効？

数釣り期はバラケ重視のダンゴが得策です

餌取りが多いということは魚の活性が高いといえます。ということは、チヌの活性も高い、あるいは高まりやすいのは間違いありません。特に、９月以降の数釣りのシーズンに入れば餌取りを押しのけてダンゴごとつつくこともしばしばです。中・小型の２ケタ釣果は当たり前ということがよくあります。

そのようなときは少しでも早くダンゴから刺し餌を出し、チヌの口もとに届けるのが得策です。ただし、望ましいといえる着底後すぐに割れるダンゴは両刃の剣（餌取りの猛攻を受けやすい）となりかねないことを忘れてはなりません。

特にやっかいな存在がボラです。和歌山市内の釣り場でよく見られるようなダンゴを放り込んだ瞬間に海面が真っ黒になるほどボラが集まってくる状況では、海面から１㍍と沈まないうちにダンゴが破壊されることが考えられます。そうなると釣りどころではなく、１日を無駄に過ごすことになりかねません。かといって、１日の中でダンゴの成分をかえるのは紀州釣りの迷宮に入り込むことになり、もっとわるいことになってしまいます。

となると、重要なのはポイント選びということになります。餌取りの盛期とはいえ、ボラが少ない地域というのは必ずあります。たとえば、淡路島の潮通しのよいエリアの沖向きや、中紀以南の波止などは小型の餌取りは多いものの、ボラが案外少ないように思います。基本的に多い傾向のある潮がよどむところは避けた方がよいでしょう。

集魚効果の高い攻撃的なダンゴが有効です

バラケ重視のダンゴは海中の生き物全体の活性が低い低水温期に使われる配合と基本的に同じでよいと思います。低水温期は高い集魚力が必要ですし、数釣りの盛期は寄せること以外に餌取りを蹴散らすほどチヌの活性を高めることが求められます。このためいずれの時期もアミエビと集魚材をたくさん入れた攻撃的な釣りが組み立てられるダンゴが有効といえます。

（解説：岩崎孝信）